2016年1月9日 富永ダム
富永ダムは愛知県豊田市稲武町の矢作川水系富永川にある中部電力の発電用重力式コンクリートダムで、黒田ダムを上部池、矢作ダムを下部池とした2段式揚水発電の中ダムとなっています。
オイルショックによる原油価格の上昇を受け、電力各社は原発や火力発電との連携が取りやすい揚水発電に着目、中部電力も矢作川水系での揚水発電に取り掛かります。
当初は黒田ダムと矢作ダムとの間で揚水発電を行う計画でしたが、途中に活断層が見つかったことから中ダムとして富永ダムを建設し、2段式の揚水発電に計画変更しました。
1980年(昭和55年)に富永ダムは竣工、黒田ダムとの間の奥矢作第一発電所で最大32万キロワット、矢作ダムとの間の奥矢作第二発電所で最大78万キロワットの発電を行っています。
2段式揚水発電の概略図(ダム便覧より)

揚水発電目的のダムのため洪水吐は自由越流式が2門だけ、すっきりした堤体。

黒田ダム同様堤体が屈曲しています。

減勢工
揚水発電のため減勢工が活躍する場面はほとんどなさそう。

左岸から。

ダム湖を挟んで。

1230 富永ダム(0173)
左岸 愛知県豊田市小田木町
右岸 同市富永町
矢作川水系富永川
P
G
32.5メートル
337メートル
1051千㎥/998千㎥
中部電力(株)
1980年
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