2017年 6月19日 大中尾ダム
2022年11月20日
大中尾ダムは大分県佐伯市木立の一級河川番匠川水系小立川にある農地防災および灌漑目的のアースフィルダムです。
小立川流域の農地防災を目的に1958年(昭和33年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県営防災ダム事業小立地区が採択されます。
そして既設の灌漑用溜池である大中尾池および小中尾池に農地防災容量を付加するダム化事業が着手され、1966年(昭和42年)に大中尾ダム、小中尾ダムが竣工しました。
両ダムともに完成後は小立土地改良区が管理を受託し、小立川流域農地を洪水被害から守るとともに灌漑用水を供給しています。
両ダムともに完成後は小立土地改良区が管理を受託し、小立川流域農地を洪水被害から守るとともに灌漑用水を供給しています。
大中尾ダムには2017年6月に初訪、2022年11月に再訪しました。
日付のない写真は初訪時のものです。
佐伯市中心部から国道388号線を約7キロ南下、木立集落を抜け大中尾トンネル手前を右手に折れると大中尾ダムに到着します。
ダム下は大中尾公園として整備され、広く桜が植えられるとともに人工池や東屋などが設けられています。
トイレが清潔なので桜の季節には相応の人出があるんでしょう。
池と下流面。
右岸のトンネル
洪水吐導流部の吐口です。
こちらは底樋門。
ダム下のバルブ
底樋門の先にあり、灌漑用水と公園の人工池への分水を行うようです。
(2022年11月20日)
天端への左岸沿いの道から。
再訪時は朝霧が立ち込め幻想的な眺めでした。
(2022年11月20日)
天端には轍があり車両の走行も可能ですが、対岸で行き止まり。
(2022年11月20日)
天端からの眺め
これが桜で埋め尽くされればさぞかし壮観でしょう。
下流彼方に見えるのが受益地となる小立地区。
総貯水容量41万6000立米の貯水池
農地防災容量が配分されているため、水位はやや低め。
右岸の洪水吐導流部
3枚目写真のトンネルに通じます。
横越流式洪水吐。
上流面はロック材で護岸
草付きとの境が洪水時最高水位で、その間が農地防災容量=洪水調節容量となります。(2022年11月20日)
右岸湖畔にある斜樋機械室
管理事務所を兼ねますが普段は無人。
(2022年11月20日)
斜樋のシャフト。
(2022年11月20日)
見た目もサイズも『ため池』ですが、大分県のため池データベースには記載がなく農業用ダムと言う括りになります。
(追記)
大中尾ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
2760 大中尾ダム(1062)
大分県佐伯市木立
番匠川水系木立川
FA
E
25.4メートル
138.31メートル
416千㎥/374千㎥
木立土地改良区
1966年
◎治水協定が締結されたダム