軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

新型コロナウィルス(1/5)

2020-03-17 12:00:00 | 新型コロナウィルス
 当地、軽井沢で隠遁生活をしていると、今世界を震撼させるまでになった新型コロナウィルスのことは別世界の出来事のようである。しかしそれでも、近くの旧軽井沢銀座通りや駅の反対側のアウトレットモールに行ってみると、土曜日というのに、いつもの賑わいはなくひっそりとしていて人通りもまばらであり、駐車場に停められている車の台数も普段に比べると極端に少なくなっていることから、その影響を実感するのである。

 歴史的事件ともいえるこの新型コロナウィルス騒動のこれまでを振り返っておこうと思う。

旧軽井沢銀座通り 1/2(2020.3.7 11:20-11:40撮影)

旧軽井沢銀座通り 2/2(2020.3.7 11:20-11:40撮影)

軽井沢駅連絡通路(2020.3.7 11:20-11:40撮影)

軽井沢アウトレットモールの駐車場(2020.3.7 11:20-11:40撮影)

軽井沢アウトレットモール(2020.3.7 11:20-11:40撮影)

 TVのワイドショウや新聞紙面には日々増加していく日本と世界の新型コロナウィルス感染者数が報じられているので、否応なくニュースは入って来る。休校要請・都市封鎖・非常事態宣言、ますます悪化していく経済状況と世界的な株価の大暴落、中国・習近平国家主席の訪日延期、そして今年予定されている東京オリンピック・パラリンピック開催への懸念などが伝わり、報道から目が離せない状況になっている。 
 さらに、インターネット上ではマスメディアに比べて、よりストレートな情報や陰謀論めいた情報が発せられており、いつものことながら両者の乖離の大きさに戸惑うのである。

 新年早々起きた日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告の無断出国事件や、アメリカ・トランプ大統領の指示で行われたイラン・革命防衛隊のスレイマニ司令官殺害事件などで、おとそ気分も吹き飛んでいる中、続いて起きたこの新型コロナウィルスのニュースだが、はじめのうちは静かに報じられた。

 「新型肺炎、国内初確認」(1月17日付け新聞見出し)

 この時報じられた国内初の感染者は、中国武漢市に滞在していた中国人男性で、武漢市滞在中から発熱があったが、解熱剤を服用していたので、入国の際に空港の体温検知サーモグラフィー検査をすり抜けている。この話題を報じたTVのモーニングショウに出演していた白鳳大学・岡田晴恵教授は、この中国人男性に対して「ふざけるな!」と語気を荒げていたのが印象的であった。

 この時の新聞記事は、さらに次の様に続いている。

 「・・・ただ、日本で男性と暮らす家族には症状が出ておらず、医療従事者にも感染が確認されていないことから、人から人に感染が次々と広がる可能性は低いとみられる。・・・押谷仁・東北大学教授(ウィルス学)は『今回のウィルスが人から人に感染したとしても、共に生活して濃厚に接触した場合など限定的で、重症急性呼吸器症候群(SARS)のような大流行が起こるとは考えにくい。ただ、性質が変化する可能性もあり、継続的な監視が重要だ』と指摘する。・・・」
  
 押谷教授が比較のために挙げたSARSについては、同日の新聞紙上(9面)に関連記事が載っていて、「中国では、25日の春節(旧正月)に合わせた大型連休で延べ約30億人の移動が見込まれており、感染の拡大が懸念される」と伝えている。
 尚、押谷教授は、後日、2月16日に開催された「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(第1回)」の構成員の一人に選ばれている。

 このように静かに始まった新型コロナウィルスへの感染であったが、その後専門家の予想を越える感染拡大を示し、約2か月経過した3月11日に大きな節目を迎えた。世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長が新型コロナウィルスについて「パンデミック(感染症の世界的な大流行)とみなすことができる」と表明したのである。この表明のタイミングについては、「感染がすでに世界規模で広がっていることから、WHOの対応は後手に回ったとの批判も出ている。」とも報じられている。

 TVのニュースでは3月12日に、いち早くこの事を伝えた。また、同じ11日にアメリカ・トランプ大統領はイタリアなどヨーロッパ26カ国(イギリスを除く)を2週間以内に訪れた外国人の入国禁止(今後30日間)を発表した。イタリア・コンテ首相は全国で食料品店と生活必需品店、薬局を除く小売店のすべての商業活動の停止を呼びかけた。また、ドイツ・メルケル首相は今後「ワクチンなどがない中、人口の60%から70%が感染する可能性がある」と、懸念を表明した。

 こうした状況を受け、世界経済に深刻な影響が出るとの懸念から、欧米の株価の下落が続いたが、アメリカニューヨークの株式市場で3月12日、ダウ平均株価の終値が2,352.60ドル安の2万1,200.62ドルとなり、下落幅としては過去最大で、下落率も9.98%と1987年10月のブラックマンデーに次ぐ水準となった。翌日13日(金)の日本の東京株式市場でも、日経平均株価の終値が前日比1,128円58銭安の1万7,431円05銭となった。この様子を14日の読売新聞(1面)は報じた。

 感染拡大を続ける新型コロナウィルスの脅威について、イタリアでは高齢化が進んでいることもあり死亡率が6.6%にも達すると報じられ、アメリカNIH(国立衛生研究所)のファウチ博士は、季節性インフルエンザと比べ致死率は10倍だと証言した。アメリカではカリフォルニア州、ニューヨーク州、首都ワシントンなど州単位すでに3月11日までに24の州で非常事態宣言が出され緊張が高まっていたが、遂に13日、トランプ大統領は国家非常事態を宣言した。

 感染は著名人や国家の首脳周辺にも及び始めていて、ハリウッド映画俳優のトム・ハンクス夫妻が新型コロナウィルス感染を公表しているし、サッカー選手では、イタリア・セリエAのダニエレ・ルガーニ選手ほか、3月14日現在10名もの選手が新型コロナウィルスに感染していることが判明した。

 政界ではカナダのジャスティン・トルドー首相の妻、ソフィー・グレゴワール夫人の感染が判明し、首相本人も医師からのアドバイスに従い、14日間の隔離を伴う健康観察を始めると報道されている。

 一方、感染源の中国では新たな感染者の数が減り、収束ムードが広がり、これに続いて、あろうことか3月14日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、欧米諸国の新型コロナウイルス感染症への対応が甘く、感染拡大を許したとして 「反省すべきだ」と訴える社説を掲載したという。

 日本にとりもう一つの大きな懸念は東京オリンピック・パラリンピック開催への影響である。ギリシャ・オリンピア市では異例の無観客ということになったが、予定通りオリンピックの採火式が行われた。聖火はギリシャ人の第1走者から第2走者の野口みずきさんに引き継がれたが、その後はギリシャ国内での聖火リレーは混乱を避けるために中止となったという。

 突然降って湧いたように世界中を混乱に陥れたこの新型コロナウィルスの世界的感染拡大。これによる病気にはWHOによりCOVID-19と名前が付けられた。このウィルスの性質もそうであるが、当初言われていた武漢の華南海鮮市場からの発生という情報にも疑問が投げかけられるなど、まだよくわかっていないことも多いとされている。今後もう少し見ていきたいと思っている。


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新型コロナウィルス情報 2020/3/1-3/15

2020-03-15 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 特に断りのないものは読売新聞からの情報。

3/1
 ・緊急策第2弾10日で 新型肺炎 首相、初の会見
   検査拡充 病床5000床確保、休業支援 新たな助成制度
 ・首相、対策迷走に危機感 「朝令暮改」重ね批判続出
   「大きな責任 先頭で果たす」。経済界、支援策を評価。
 ・中国景況感 過去最低 2月指数 リーマン下回る
 ・【現場から】デマ・偏見、 情報が特効薬
 ・世界リスク「非常に高い」WHO、中国の対策は評価
 ・首相に緊急支援 北海道知事要望 「重点対策地域」など
 ・習氏来日延期可能性示唆か 首相「十分な成果必要」
 ・米 入国制限 拡大を検討 トランプ氏 「感染者多い2,3か国」
 ・ウイルス検査 迅速化 保険適用で件数増へ 「拒否された」批判受け
   1検体あたり6時間
 ・【社説】首相記者会見 感染拡大防止へ態勢立て直せ
      イベントの自粛 再開の道筋も探っておきたい
 ・中國景気 急ブレーキ 中小企業 再開進まず
 ・楊氏と二階氏 協力方針確認
 ・自動車展示会 スイスで中止 「ジュネーブ国際モーターショウ」
 ・立民・国民 立法措置には「協力」
 ・NY株 動揺の1週間 3583ドル下落 過去最大
 ・米、利下げ示唆 FRB議長が緊急声明
 ・「紙製品不足」デマで品薄 業界「在庫は十分 冷静に」
 ・乳幼児の集団検診 延期を 厚労省、自治体に通知
 ・スカイツリー休業
 ・プロ野球 打てば響く無観客
 ・休校の影響 人手不足「休めぬ」 中小「仕事進まず」、病院「言いづらい」
 ・大阪 感染3人 ライブ参加
 ・塾、予備校も授業中止

3/2
 ・習氏来日 延期へ 新型肺炎対応で週内にも決定
 ・国内感染者 「他者へ感染なし」 厚労省 集合時の換気求める
 ・首相方針 北海道にマスク供給強化 国、業者から買い取り
 ・米など 初の死者
 ・北 7000人隔離か
 ・文大統領演説 感染対策 日韓協力訴え 「徴用工」言及せず
 ・露・サハリン州 北海道から渡航 外国人を隔離へ
 ・「一斉休校」論戦へ 野党 判断根拠を問題視
 ・参院出入口に体温感知器設置
 ・クラスター対策支援班を派遣 相模原・大阪へ
 ・Q&A 新型コロナウイルス 狭い空間での会話避ける
 ・大相撲 無観客「厳しい土俵」 懸賞は通常通り 力士感染なら中止も
 ・クルーズ下船完了 乗員も終了 帰港後 船内最長28日間
 ・ホテル三日月 再開 1か月ぶり 帰国者受け入れ
 ・北海道 休校中に「登校日」
 ・北海道 70代男性死亡
 ・家庭に感染者 8つの注意点
 ・金沢市が一転 小中高5日から休校

3/4
 ・北海道にマスク320万枚 政府、対象世帯へ40枚
 ・上海政府 日本の渡航者隔離 日系1万社超に影響可能性
 ・特措法改正協力要請へ きょう与野党党首会談
 ・トランプ氏対応躍起 拡大阻止へ矢継ぎ早
 ・【社説】潤沢な供給で不安の解消急げ マスク、トイレットペーパー、ティッシュ
 ・新型肺炎 日本式対策 クラスター連鎖遮断に力 社会機能維持 外出自粛は「要請」
 ・シンガポール 保健省がHPに感染者の個人情報掲載
 ・感染症対策 体制強化 参院予算委 首相「不断に見直す」
 ・五輪可否「5月末基準」 五輪相 IOC判断の時期言及
 ・検査拡充へ法案 野党4党提出
 ・自民提言 補正予算も検討 金利条件緩和 休業者支援
 ・欧州急拡大に危機感 礼拝自粛、EU対策チーム
 ・東日本大震災NY追悼 中止
 ・米 スーパーチューズデイ 感染防止策、車で投票
 ・外食 不安払拭手探り 回転ずし注文性 マグ使わず
 ・観光業 深刻な打撃 訪日客減 航空1000億円減収
 ・東京駅利用者55%に
 ・世界株 神経質な動き NY反発1293ドル高 東京は乱高下
 ・選手の感染予防議論 プロ野球とJリーグ連絡会議 J毎朝体温チェック
 ・高校入試直前ピリピリ 面接試験マスク可能 間隔とり座らせる
 ・「新型肺炎条例」名古屋市制定へ
 ・接触者外来2185人 1か月で
 ・五輪 聖火行事 縮小を検討 組織委 祝賀会場の観客制限
 ・屋内で運動 感染拡大 ジム器具共有リスク
 ・大阪府 ライブ参加者ウイルス検査
 
3/5
 ・新型肺炎 特措法改正へ 緊急事態宣言可能に 党首会談
 ・特措法改正 野党「後手だ」 首相「現行の適用困難」 
 ・改正案 政府提出 野党に配慮
 ・選抜 無観客前提 開催可否11日判断
 ・私権制限規定 強い権限 特措法 適用 慎重な判断必要
 ・「日本から入国」各国警戒 38か国・地域で行動制限
 ・トランプ氏 日本を注視 出入国制限を検討
 ・日銀 緩和是非検討へ 「必要に応じ適切に」
 ・中国本土死者 38人増の2981人
 ・国保有マスク 743万枚
 ・自営・フリーも「休業補償」提言 公明、政府に
 ・トヨタ中国販売7割減 2月新車、減少率最悪
 ・中国から部品調達困難 住宅などで納期遅れ
 ・米 金利下げ、肺炎対応先手 大幅0.5% 追加緩和も視野
 ・G20 遠隔会議を検討 議長国サウジが声明
 ・センバツ 結論先送り 球児ら「一安心」 無観客「応援胸にプレー」
 ・聖火リレー観客自粛も 組織委要請方針 ランナーに検温
 ・小中休校「3週以上」5割
 ・国内感染1000人超 保育所職員も
 ・医師の検査依頼 保健所拒否30件 7道県で
 ・マスク6400枚盗まれる
 ・感染研に不正アクセス
 ・ダイヤモンド・プリンセス号 隔離の不安 相談385件 「船から飛び降りたい」
 ・厚労省、要件撤廃 北海道の全企業雇用助成金対象  
 ・長野 聖火リレー状況踏まえ対応 縮小方針 1週間前に決定へ
 ・長野 中小企業に貸付制度 諏訪6市町村 製造業売り上げ減で
 ・長野 信大5キャンパス 卒業式規模を縮小

3/6
 ・中韓から入国14日間「待機」 政府 水際対策 抜本強化 9日からビザ効力停止
 ・習氏来日延期を発表 秋以降か 日中再調整へ
 ・専門家に聞く 東北医科薬科大学特任教授・賀来満夫氏
   拡大防止策4月に成果
 ・マスク転売禁止へ 布製2000万枚 介護施設に 緊急策第2弾
 ・「日本から入国」制約拡大 隔離など53か国・地域
 ・中韓からの渡航 各国が禁止措置 
 ・緊急事態宣言 国会に報告 特措法、修正し13日成立へ
 ・部品供給「国内へ回帰」首相方針、中国依存を低減
 ・中国制限 葛藤の末 「習氏来日延期」で決断
 ・観光客、中韓から1500万人 昨年訪日客の半数
 ・【社説】中韓入国制限・連携して冷静に対応、特措法改正へ・危機的感染への備えを固めよ
 ・習氏来日延期 日中「成熟」仕切り直し 早期実現 環境整備カギ
 ・特措法改正案 政府、野党要求盛り込む 与党「緊急事態宣言」に慎重論
   立民・国民、賛成の方向
 ・肺炎 休校15か国・地域 ユネスコ 児童・生徒2.9億人影響
 ・退院の武漢男性死亡 再び陽性か
 ・伊 ハグ・握手やめて
 ・香港で犬感染 飼い主からか
 ・OPEC 大幅減産協議 原油価格低迷 露との調整焦点
 ・マスク増産 興和開始 政府補助金活用
 ・消えた商品再び棚へ ペーパー山積み
 ・賃上げに影 景気に不安 「昨年並み」見通せず
 ・肺炎 企業活動に影響 95%
 ・各国中銀が利下げ 豪やカナダ 日・欧の判断に注目
 ・米 新型肺炎悪影響、米経済にも波及 地区連銀報告
 ・ユーロ圏財務相 財政措置用意 電話協議で声明
 ・テレワーク 責任を持って  就労規則順守、積極的に連絡、私有PC安全対策
 ・新型肺炎便乗悪質商法か 金が急騰、マスク無料で
 ・IOC会長 五輪「予定通り」強調
 ・イオンシネマ 9劇場を休業 あすから
 ・北海道知事 外出自粛要請
 ・パラ2次抽選 37万枚を販売 組織委
 ・政府、水際強化 「なんで今」旅行断念 韓国行き直前「周りに迷惑」
 ・ライブ2会場 感染20人超 大阪、クラスター連鎖か
 ・北見・中富良野 政府支給マスク配布
 ・PCR きょう保険適用対象に
 ・長野 県内251社調査企業影響7割超 
 ・長野 景気拡大「ペース鈍化」 日銀 基調判断引き下げ 肺炎懸念も
 ・長野 県有施設イベント キャンセル料免除
 ・長野 屋内運動5施設 長野市休館、休止

3/7
 ・PCR検査保険適用開始
   新型肺炎拡大へ備え強化、保健所経ず可能4600件
 ・入国制限 韓国、日本に対抗 ビザ効力停止・旅行自粛
 ・麻生財務相 資金繰り融資柔軟に 金融機関に要請 返済猶予・金利下げ
 ・マレーシア 北海道滞在者 入国禁止措置
 ・中韓から入国者「車移動を」 厚労省指針 自宅・ホテル待機
 ・株2万749円 今年最安値
 ・新型肺炎検査 保険適用 医師判断 高まる重要性 試薬メーカー安定供給へ
   迅速キット 開発進む。
 ・新型コロナ 専門家に聞く WHOシニアアドバイザー・進藤奈邦子氏
   感染阻止、社会の連帯で
 ・特措法「緊急事態」で注文 改正案 野党「事前承認」を要求 自公が了承
   13日成立は協力姿勢 改正法案担当に経済再生相任命
 ・議員感染時 氏名を公表 参院
 ・首相 参院本会議中せき込む
 ・国防相会合 延期の方向 日本・太平洋島嶼国
 ・高級食材値下がり 和牛、マグロ、メロン 宴会自粛 外食落ち込み
 ・4ヵ月連続で消費支出減少
 ・上場企業50社 業績下方修正
 ・景気悪化6カ月連続 1月基調判断 小売・卸売 販売伸びず
 ・産油国 追加減産を協議
 ・日韓政策対話 テレビ会議に
 ・韓国対抗措置 対日強硬アピール 批判回避狙いか
 ・中国の日系企業困惑 往来制限で稼働遅れも
 ・【五郎ワールド】橋本五郎 仁王立ちで立ち向かえ
 ・U23の2試合を中止 W杯アジア予選 延期へ
 ・中韓選手の特例入国要請 国際体操連盟
 ・聖火引継ぎ式 子ども参加せず 到着式も 
 ・NY株 大荒れ続く 緊急利下げ 混乱に拍車
 ・入国制限 嘆く航空会社
 ・デイサービス 集団感染 名古屋 2施設で連鎖 126事業所 市が休業要請
 ・山梨と岡山 初の感染者
 ・皇居・乾通り公開中止
 ・米沖クルーズ船 感染か 洋上検査へ 「邦人4人乗船」情報
 ・44保育所が休園 厚労省発表
 ・長野 企業内に「臨時保育所」 休校受け 病院、製造業で開設
 ・長野 感染3人目確認 南牧・牧場勤務
 ・長野 佐久市、児童受け入れ中止
 ・長野 経済金融対策 県などが会議

3/8
 ・中小企業に無利子融資 政府方針 給食休止 財政支援も
 ・中韓から帰国相次ぐ 羽田空港
 ・米沖クルーズ船 全員検査へ 3500人 新型コロナ21人感染確認
 ・世界感染者 10万人超す
 ・【社説】ウイルス検査 能力拡充で患者増加に備えよ
 ・米の入国制限回避に躍起 政府 経済に打撃、欧州追随も
 ・中国輸出17%減 1~2月 新型コロナ影響
 ・韓国 新型コロナで日本に対して対抗措置 韓国国内でも疑問符
   保守系メディア 「中国には言わない」
 ・インドネシアで 日本人拒否続出 ホテルやタクシー
 ・レスリング 五輪争い 無観客決着へ
 ・空手 国際大会を中止
 ・大相撲春場所 力士不在「土俵際」無事願う
 ・3か所受診後に男性の感染判明
 ・SNSデマにご注意 X花こう岩ウイルス対策、X紙製品の製造元は中国
 ・県議、ネットにマスク大量出品 高額で落札

3/9 
 ・中韓から入国制限開始 14日間待機 第三国経由も
 ・韓国の航空各社 日本便大幅運休
 ・無観客の土俵初日 8日
 ・【専門家に聞く】内閣危機管理監・伊藤哲朗氏 緊急事態 先を見据え対策
 ・北 感染対策に躍起 正恩氏報告は書面、軍訓練を大幅縮小 
 ・【広告】緊急発売・新型コロナウイルス完全対策BOOK 宝島社発行
 ・PCR検査能力 1日7000件見通し 厚労省、今月末に
 ・感染 100か国・地域超す イタリア北部 人の出入り禁止
 ・テレワーク 試行錯誤 「休校」育児と両立、決裁・情報管理 課題
   政府、五輪も視野に推進、導入企業 2割未満 18年調査
 ・野党「提言採用遅れ」追及 入国制限など 与党 影響拡大危機感
 ・宅配大手 感染対策急ぐ 「対面受領・スマホに署名」縮小
 ・次世代住宅ポイント延長 設備着工遅れ対象
 ・中国移動制限 経済に打撃 物流停滞 工場再開遅れ
 ・福建省 「隔離ホテル」倒壊 10人死亡、23人捜索中
 ・NY州 非常事態宣言 感染 東海岸に拡大 
 ・トランプ氏出席会合に感染者
 ・ナイルクルーズ感染者
 ・SNSデマ信じてしまう恐れ 「お湯を飲みなさい。新型コロナウイルスが死ぬから」
 ・感染有無 相次ぐ非公表 クルーズ船死者 専門家、国に疑問
 ・大学病院 開院前倒し 成田 感染症専門医らが診療
 ・制限ギリギリ帰国 妊娠中 夫残し・航空券取れず船
 ・韓国へも急いで ビザ免除停止へ
 ・入国者が申告「健康カード」
 ・大相撲無観客 静寂の中 取り組み淡々 お客さん全国で応援
 ・一斉休校 どう過ごす? 留守番中の安全 約束事を
 ・長野 選挙戦にも影響 握手自重、ミニ集会中止
 
3/10
 ・株急落2万円割れ 円急騰一時101円台
   株、トリプルパンチ コロナ・円高・原油安
 ・日銀 追加緩和を模索 副作用懸念、慎重論も
 ・新型コロナ拡大・原油安
 ・プロ野球開幕延期 震災以来 「来月中」目指す J、月内中断
 ・政府 緊急策第2弾きょう決定
 ・政府 中国ビザ280万件無効 制限強化初日 韓国も1.7万件
 ・日本人ビザ免除 中国が一部停止
 ・首相が方針表明 歴史的緊急事態
 ・中国感染ペース抑制 3日連続2桁
 ・厚労省 感染ピーク備え 医療体制整備を 
 ・瀬戸際2週間 感染広がり 対策の効果これから
 ・【広告】文芸春秋 総力特集・「新型肺炎」中国と日本の大罪
 ・新型コロナ議事録要求 参院予算委 野党追及 震災時は自公側が批判
 ・特措法「緊急事態」 野党「事前承認が必要」 
   修正骨子・国会関与高める狙い。与党、応じるか不透明。
 ・欧州 感染1万人超す 「移動の自由」厳格管理二の足
 ・市場 迷走いつまで 「株安進む」「春にも急回復」交錯
 ・街角景気 震災以来低水準
 ・GDP下方修正 年7.1%減  
 ・プロ野球 延期・スピード決断
 ・新潟の保育園職員感染 東京と神奈川 2人死亡
 ・エボラ薬の治験参加へ 国際医療セなど、コロナ患者に使用
 ・マスク大量出品 888万円売り上げ 静岡県議
 ・センバツ 独自に判断
 ・野球ファン「我慢」 開幕延期 選手「いい準備を」
 ・羽田 消えた人影 中韓 入国制限強化
 ・韓国も閑散 金浦空港

3/11
 ・イベント自粛10日延長 政府要請 追加対策4308億円
 ・新型コロナ特措法案決定 14日施行へ 緊急事態宣言可能に
 ・入国拒否 イタリア北部も
 ・伊 全土に移動制限 外出原則禁止、罰金も
 ・伊4州 渡航中止勧告 外務省
 ・世界死者4000人超え
 ・株一時1万9000円割れ 終値は3日ぶり上昇
 ・習氏「勢い抑えた」 武漢入り
 ・ホンダ武漢工場 きょうから再開
 ・新型コロナ特措法案 「緊急事態」強力な権限 知事に付与
   私権制限に慎重論
 ・国民縛る措置 各国で
   ソウル:集会禁止、米加州:不正転売禁止
 ・【社説】新型コロナ対策 総合的な対処で国民生活守れ
 ・与野党「大型経済対策を」 株安 景気失速に危機感 立民・国民 特措法賛成見通し
 ・「歴史的緊急事態」議事録作成義務に
 ・習氏 武漢のガス抜き図る 現地視察 通常政策遂行狙う
 ・春闘 前年割れ相次ぐ懸念
 ・NY株7%下落で15分取引停止
 ・東海道新幹線 利用者56%減 3月上旬
 ・G7 広がる財政出動 医療・雇用「応急措置」批判も
 ・十分な政策 躊躇なく 首相強調
 ・国内居住 感染500人超す
 ・マスク転売規制 15日から 中国物流停滞 品薄続く
 ・予防効果うたう 30業者改善要請 消費者庁
 ・日本博開幕式典中止

3/12

 ・東日本大震災9年 あの日へ祈り重ね 3・11追悼式 中止や縮小
 ・トヨタ ベアなし 春闘集中回答 新型コロナ懸念 軒並み低水準
   春闘 交渉力に陰り 賃上げ コロナが冷や水 脱・横並び進む
 ・高野連 選抜 初の中止
 ・新型コロナ 分析進む 感染力違う2種類/年齢差なし 夏に消えるは期待薄
 ・特措法案きょう衆院通過 緊急事態「万一の備え」政府、理解求める
 ・政府 マスク250万枚提供可能 国の保有分、民間に
 ・追加の経済対策検討 自公「迅速な対応」で一致
 ・政府方針 イランに25億円医療支援
 ・米感染1000人超 死者は31人に
 ・PCR検査能力に地域格差
 ・伊の緊縮財政 医療に不備 5年で758か所閉鎖 高齢化進行も拡大背景か
   中国と活発交流 拡大要因
 ・米ワシントン 支持者集会中止 討論会は無聴衆
 ・ホンダ、湖北省の工場再開 日産は週内 在庫部品で少量生産
 ・イタリア フィアット操業停止へ
 ・スーパー 紙製品販売2.5倍 コメやパスタ36%増
 ・ヤフオク マスク出品禁止 楽天、メルカリも
 ・トヨタ ベアより雇用 労組・個人差提案実らず
   課長以上も賃金見直しへ
 ・英 0.5%緊急利下げ 新型コロナ拡大受け
 ・株 1年3カ月ぶり安値 1万9416円 米景気対策に失望感
 ・【解説】新型コロナ研究 成果は即公開 感染拡大 論文急増
   治療確立へ異例の無料 審査経ず危うさも
   多くの学術雑誌が新型肺炎に関する論文について、誰でも無料で閲覧できる
  「オープンアクセス」の緊急措置を取った。
 ・美術館・博物館、ネット配信へ動く コロナで休館 学芸員らの展示解説も
 ・センバツ中止 球児の健康が第一 高野連 苦渋の決断 無観客から一転
   感染不安ぬぐえず 甲子園何らかの形で
   幻のセンバツ 涙 球児「ずっと目標に」「仕方ない」
 ・組織委理事 五輪延期も選択肢 米紙に 森会長は否定
 ・Bリーグ 無観客で再開 14日から
 ・コロナ感染 新たに32人
 ・インフル疑い 検査なしも可 日本医師会、医療機関に通知
 ・ディズニー休園延長 来月上旬まで USJは1週間
 ・学童保育196か所閉鎖

3/13
 ・新型コロナ「パンデミック」 WHO 流行長期化備え 感染者 世界12万人超え
 ・WHO「大流行」追認 対応遅く、欧米で拡大
 ・【社説】パンデミック 世界が協調し感染拡大抑止を
 ・疫病 試される現代文明 編集局・大塚隆一
 ・政府 国際連携を強化 五輪「予定通り」
 ・NBPとJ 選手・客の感染予防提言 野球開幕「4月10日以降」
 ・東京へ聖火ともる 野口さんらリレー
 ・世界経済に逆風 各国が財政出動 感染拡大なら「成長率半減」
 ・米 欧州から入国禁止 英除き30日間 中小企業へ支援策
 ・外務省 米に海外安全情報
 ・【ニュース】パンデミックとは? WHO「あらゆる人に感染恐れ」
 ・株安連鎖 1万8559円 2年11か月ぶり安値 アジア・欧州も下落
 ・東南アジア・中東 医療体制に懸念
 ・憲法審 開催見通せず 野党、幹事懇拒否 コロナ対策理由に
 ・「日本博」会議 首相「強力に推進」
 ・首相、小池氏と会談 感染症対策 要望受け取る 知事選へ関係アピール?
 ・「パンデミック」で与野党 経済対策強化求める
 ・船で感染 ルール作りへ 日米
 ・【国際経済】世界動かしてきた感染症 シルクロード・新大陸・東インド会社
   天然痘 5-8世紀
   黒死病(ペスト) 14世紀
   天然痘 16世紀
   コレラ 19-20世紀
   スペイン風邪 20世紀初頭
   新型コロナウイルス 2020年
 ・米、感染急増で強硬策 16州非常事態宣言・スポーツも中止
 ・米中 対応巡り応酬 中国、防疫の有効性強調
 ・露、国際安全保障会議を中止 4月下旬 NATO軍事演習も
 ・中国国内の流行 ピーク過ぎた 
 ・トム・ハンクスさんも 妻も陽性反応
 ・GDP予測 悲観広がる 1~3月 民間9社 2期連続マイナス 景況感はマイナス10.1
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我が家にネコがきた

2020-03-13 00:00:00 | ネコ
正確には、我が家にネコが来ていたということになるが、昨年11月上旬から今年3月上旬まで、4か月ほどの間我が家にネコがいた。名前はルク。このネコ実は東京で一人暮らしをしている娘が手に入れたもので、予てから飼うならこれと思っていた種が、ブリーダーの下でやや大きくなりすぎて売れ残っていたとかで、かわいそうになり衝動的に買ってきてしまったものの、今の住まいではネコを飼うことはできないので、我が家でしばらく預かってほしいということになったのであった。

 私自身はこれまでにネコを飼った経験が全くないが、妻は子供のころから何度もネコを飼ったことがあるらしいので、突然の来訪にも驚く様子がなく上手に対応している。

 3年ほど前に、野良ネコがなついて、少しの間餌を食べに通ってきていたことがあった。ところが、しばらく家を留守にしている間に、来なくなってしまい、その時妻はひどくガッカリしていた様子であったので、今回思いがけずネコがやってくることになり、むしろご機嫌である( 「キャットミントとシャア・アズニャブル」 2017.5.12 公開本ブログ)。

 娘がネコ用の道具一式と共に車で連れて来たこのネコ、真っ白で長毛種の♂である。昨年2月に生まれたということなので、我が家にやってきた11月にはすでに9カ月目になり、もう子猫という雰囲気はなかった。種類はノルウェージャン・フォレスト・キャットといい、ネコの中では大型種だという。目は周囲が薄いブルー色をしていて、光が差し込むと普段は黒い瞳孔部分が赤く見えることがある。ネコの目の瞳孔といえば、明るい場所では縦長のスリット状に細くなるものと思っていたが、このネコの場合は瞳孔の形状はあまり変化せず、丸いままに見えている。

我が家に突然来ることになった白いネコ(2019.12.23 撮影)

眼の色は淡いブルー(2019.12.26 撮影)

光が差し込むと瞳孔が赤く見えることがある(2020.2.29 撮影)

床に寝そべるときはこのようなスタイルが多い(2020.1.9 撮影)

床に寝そべる(2020.1.18 撮影)

床に寝そべる(2020.1.1 ストロボ撮影)

 11月中は、我々はガラスショップの仕事があったので、朝ケージに入れて、夕方帰ってきたらケージから出すという生活であったが、12月になってからはショップが冬期休業期間に入ったので、ケージに入れるのは夜だけで、あとは家の中を自由に歩き回っている。預りものなので、万が一を考えると外に出すことはできない。

 私自身は、これまでに犬を飼ったことはあったが、ネコを飼った経験がなかったので結構戸惑うことが多い。先ずネコには表情というものがほとんど無くて、何を考えているのか全く判らない。しかし、妻は長年の経験で分かるらしく、あれこれと教えてくれる。喜んでいるとか、ふてくされているとか、何かに失敗してバツの悪い様子だとか、餌を欲しがっているとか、ネコ用の砂の掃除をして欲しがっているとかである。

 すでにブリーダーの下で排泄のしつけができていたので、♂ネコ特有というスプレーもしないし、その点では全く心配がいらない。ネコ用の砂の入ったトイレできちんと大小をしてくれる。問題は爪とぎで、柱や壁をガリカリとやってしまう。慌てて爪とぎ用の段ボール板をそれらの場所に貼り付けて教えているが、まだ完全に学習してはいない。

 爪とぎというのは、伸びてきた爪を削る動作かと思っていたのだが、段ボール板の下に落ちている半月状の爪のカケラに気が付いて妻に聞くと、ネコの爪は先から剥がれ落ちていくのだという、研ぐといってもすり減らすのではなくて、ポロポロと剥がれていくのだそうである。飼ったことがなかったので、そんな当たり前のことも知らなかった。どちらにしても、柱やドア、壁がぼろぼろになっては困るので、早く段ボールに馴れてもらいたいものである。

 先端に羽毛を房状につけたものや、ネズミの形をした猫じゃらしというものがあるが、遊んでやると必死になってこれを追いかける。また、ピンポン玉くらいの大きさのフェルト製のボールを妻が用意したので、これを投げてやると大喜びで追いかける。何度か繰り返すうちに、犬のようにこのボールを咥えて持ってくるようになった。もっと投げてほしいという催促のようである。ただ、スプリンターのネコは疲れやすいのか数回繰り返すとすぐにやめてしまう。

ボールを取りに行く(2019.12.22 撮影動画を編集)

ボールで遊ぶ(2020.2.1 撮影)

ボールで遊ぶ(2020.2.1 撮影)

 毎日こうしたことを繰り返していると、だんだん1日の日課が出来上がってくる。朝は私が起きて行って、ルクをケージから出してやり、餌を与え、水を取り替える。その後のネコ砂の掃除は妻が行ってくれる。日中は家の中をうろうろとしていたのであるが、ある時ルクがびっくりする行動に出た。

 我が家の中央部は吹き抜けになっていて、2階部分の周囲には手すりを付けているが、その手すりの隙間から外に出て、外側の狭い縁の部分をルクが歩き始めたのであった。この縁部分はネコの体がようやく乗ることができる程度の幅しかなく、ゆっくりとこの縁を歩き始めたのを下から見上げていて気が付いたので、この時は踏み外して落ちるのではないかと思いこちらが焦ってしまった。しかし、ルクはゆっくりと慎重に渡り切って反対側から出てきた。万が一のことを考えて下に大慌てでマットを敷いたりしたが杞憂であった。

2階の手すりの外側を歩く(2019.12.23 撮影)

 この遊びなのか冒険なのか判らない行動はその後も続き、毎日のように繰り返している。表情がなくて解らないが、なんだか得意げで、我々に「こんなこともできるよ」と言わんばかりに見せているような気がする。一度後脚を踏み外して、危うく片方の前あしの爪先でぶら下がるということがあったが、墜落せず這いあがった。爪とぎをしているネコの爪は非常に鋭いが、こうした時に役立っているようである。

2階の手すりの外側を歩く(2020.1.1 撮影)

2階の手すりの外側を歩く(2020.2.1 撮影)

 ところが、ネコも木から落ちるということわざはないが、すっかり慣れてきた2月下旬になって、ついに続けざまに二度も落ちてしまった。一度は目の前から消えていき、下に落ちたところを見ることはできなかったが、二度目は2階の反対側にいたので、落下する様子をすべて目撃した。ストンと脚から玄関マットの上に落ちて、恥ずかしいのかそのまま走り去った。さすがにしばらくは落ち込んでいるように見えた。

 話は12月下旬に戻るが、この頃から私の行く先々に付きまとうようになって、トイレに行き出て来るとドアの前に座っていたり、風呂に入っているとドアの外でじっと座って待っていたりするようになった。妻にストーカー・ルクと呼ばれていた。こうした行動も最近は少なくなってきた。

浴室の外で待つ(2019.12.26 撮影)

 冬の間、胡蝶蘭の鉢を室内に取り入れてあって、ちょうど花が咲いている鉢もあるが、この花なのか葉なのか、匂いが好きなようで、しばしば鉢のそばに行ってじっと座り込んだり、匂いを嗅いだりしている。

胡蝶蘭の鉢のそばに座る(2019.11.11 撮影)

胡蝶蘭の鉢の匂いをかぐ(2019.12.31 撮影)

 1月になり窓際の棚に座って長い間外を眺めるようになった。窓の外のモミジの大木には、すぐ下の方に野鳥のための餌台があり、よく小鳥がやって来ては枝先に止まっている。これを眺めるのが好きなようである。窓からは隣接地の別荘の森も見えるので、故郷の森林を見たいというようにDNAが教えているのかもしれないと思ったりもする。外に出してやれるといいのだろうが、やはり何かあってはと思い、もっぱら窓から眺めるだけにしてもらっている。

窓の外を飽かず眺めている(2020.1.15 撮影)

雪景色を眺める(2020.1.28 撮影)

朝散歩から帰ってくると窓からこちらを見ていた(2020.2.29 撮影)

 年末年始の休暇で、娘がルクに会いにやってきたが、ちょうどその日に雪が降った。この時は特別にハーネスを付けて初めて娘が雪の上を歩かせた。こわごわで慎重な様子だが、しばらく雪の上の散歩を楽しんだようであった。

ハーネスを付けて準備完了(2019.12.28 撮影)

隣地に降った雪の上を歩く(2019.12.28 撮影)

 ルクの世話をするようになって、ネコ好きの気持ちに火が付いたのか、妻は毎日のようにPCで「保護ネコ」のサイトを検索している。実に数多くの多種多様のネコが新たな飼い主を待っていることが知れる。それらの中には、ルクによく似た真っ白な長毛種もいれば、以前我が家に来ていたシャア似の茶トラ模様の日本ネコもいる。様々な理由で保護されたネコたちであるが、こうした現状を見ると、ネコ好きの人たちが多数のネコを飼って、自宅がネコ屋敷化するのも判るような気がする。

 当初の予定を大幅に超えることになったが、4か月我々と共に生活をしたルクも、娘の引っ越しが済んで受け入れ準備も完了したので、東京に戻る日が迫ってきた。だんだんその日が近くなるに従い、何か感じるところがあるのか、ルクは我々に以前より甘えるようになった。夜になり、それまでのようにケージに入れると、鳴いたり、トイレの砂をかき混ぜる音をさせたりして妻を呼ぶようになった。仕方なく最後の数日間はルクを夜の間も外に出しておくことにした。

 当初娘は新幹線を利用して迎えにきて連れ帰ると言っていたが、持ち帰る荷物の量や、このところの新型コロナウィルス騒動を考え、私たちが車で送り届けることにした。車での長時間の移動にはやや気を遣ったが、心配したようなことも起きず、無事送り届けることができた。

 こうしてネコを身近に見てきたが文句なしに可愛い。しばらくは2人ともルクロス状態が続きそうである。以下、ルクの思い出のポートレイトである。

ルク(2019.12.23 撮影)
ルク(2019.12.28 撮影)
ルク(2019.12.31 撮影)
ルク(2020.1.12 撮影)
ルク(2020.1.12 撮影)

 




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フーコーの振り子

2020-03-06 00:00:00 | 
 「ナガサキアゲハとトランプ大統領」というタイトルで5回にわたり記事を書いたが、その最終回でフーコーの振り子について触れた。地球が自転していることを、判りやすく実証した実験のことで、自転運動する物体上で、長い弦をもつ周期の長い振り子を長時間振動させると、次第に振動面が変化することが観察できるというもので、1851年、フランスのレオン・フーコー(1819-1868)が考案し、パリの天文台で初の、これに続いてパンテオンでも2度目の公開実験が行われたのであった。


レオン・フーコー(作画:妻)

 このフーコーについては、「フーコーの振り子」(アミール・D・アクゼル著、水谷 淳/訳 2005年 早川書房発行)という本があることを知った。後日読んでみたがとても面白い。私が「ナガサキアゲハとトランプ大統領」でフーコーの振り子について触れたのは、これが長い間の論争であった、「天動説」と「地動説」に見事に終止符をうったからであり、現代の地球温暖化論議と重なってみえたからである。

 この本では、フーコーのこの発明と共に、彼の才能を見抜いて重用したナポレオン3世や、彼を助けた科学者アラゴー、フーコーを取り巻く科学者・数学者とのかかわりなど当時のフランス社会が描かれている。

 ご存知の方が多いと思うが、フーコーの振り子について再度写真を示しておくと、次のようである。驚くほど単純なものであるが、これが地球が自転していること、すなわち地動説を人々に知らしめ、何世紀にもわたる執拗な懐疑論や科学と宗教との論争に終止符を打ったということに改めて感銘を覚えるのである。次の写真のフーコーの振り子のワイヤー長は7mあり、その上部を撮影することはできなかったが、おもりとその下に描かれた方位を示す図形が確認できる。


大阪大学理学部に設置されているフーコーの振り子(ワイヤー長7m、おもり重量32kg、2019.11.13 撮影)

 フーコーはパリで行った2つの公開実験により一躍一般大衆にも業績が認められた。そして1851年3月31日には《ジュールナル・デ・デバ》紙の第三面(彼が担当していた紙面)に長大な論文が掲載された。その一部は次のようである。

 「地球の運動はゆっくりであるため、それを取り扱うには工夫を凝らした方法を用いなければならない。そこで地球自体に注目する前にまず、自由に動かすことのできるテーブルのそばに座り、その上に鉛の球をワイヤーで吊るして作った小さな振り子を置いたとしてみよう。実験を行う部屋が宇宙で、テーブルが地球を表わす。振り子は支柱から吊るされ、円盤の上を動く。円盤上にその中心を通る線を何本か引き、それらの交点を静止時の振り子の位置と合わせる。振り子と支柱と円盤を一つの装置と見なし、それをテーブルの中央に置く。そして、円盤に引かれたどれか一本の線の方向に沿って球を離す。すると何が起こるだろうか? もっとも単純かつ当たり前のことが起こる。振り子が手から離れると、円盤の中心に向かって出発し勢いでそれを通り過ぎ、そして戻ってくる。行ったり来たりを繰り返し、最後は円盤の中心で静止する。その振動面は、最初に振り子を合わせた線の方向のままで一定だ。この運動をテーブルの外側、たとえば部屋の壁を基準とした座標系で観察しても、同じ結果が得られる。しかしもし、振り子が運動しているあいだに、テーブルを振動しないよう静かに回転させると、テーブルと振り子の振動面との関係はどうなるだろうか? この実験を行ったことのない人は、この質問にどう答えるだろうか? 一見したところ、振動面はテーブルと一緒に回転し、振り子は円盤上の同じ線の上を揺れ動きつづけると思われたのではないだろうか? それは全くの間違いである! 実際にはそれとまったく逆のことが起こるのだ。振り子の振動面は実在の物体ではない。それは支柱にもテーブルにも、そして円盤にも属していない。空間、いわゆる絶対空間に属しているのだ。(本「フーコーの振り子」から引用)」

 これを、実際に行うと次のようになる。テーブルは小さなターンテーブルになっているが、起きていることは全く同じである。

 
フーコーが論文で示した振り子の実験を再現した様子(2020.1.30 撮影)

 フーコーが論文で示した振り子と円盤を用いた思考実験は実際に北極点で起きるものであるが、フーコーが実験を行ったパリでは事情が異なる。本「フーコーの振り子」には次のような図が示されていて、北極点でフーコーの振り子を運動させると、振り子の振動面は24時間で1周し、赤道上の振り子の振動面は、地球の自転に伴って振動することはないことが示されている。


右図:北極点に置かれた振り子の振動面は、24時間で1周する。
左図:赤道上の振り子の振動面は、地球の自転に伴って変化することはない。
 
 では、パリに設置された振り子の振動面はどのような動きをするか。フーコーは振り子の実験をするに際して、これについても答えを用意して臨んでいた。パリの緯度θ(度)に対して、振り子の振動面の回転角が1日あたり360 x sinθ(度)になるというものであった。いいかえれば、北極点や南極点では、振り子の振動面が1周するのに24時間かかり、赤道上では、振り子の振動面は全く移動しないが、中間の地点では、1周にかかる時間は24時間を緯度のサインで割った値に等しくなるというものである。これは今日フーコーの正弦則として知られているもので、次の式で表される。もし仮に、フーコーがこの式を示すことができず、振り子の回転角が24時間で360度に達していなかった時のことを想像すると、この式を提示したことがいかに重要であったかが理解される。

       T=24/sin( θ )

 ここでTは1周するのにかかる時間、sinは三角関数の一つであるサイン関数、そしてθは緯度である。したがって、北緯48度51分に位置するパリでは、振り子の振動面が出発点に戻るまでに32時間弱かかる。
 
 フーコーは、この振り子を製作するにあたって、注意深く実験の準備を進めた。最初は自宅地下室で実験を行ったが、その時からワイヤーや金属裁断機、計測道具、秤を駆使した。そしてついに、長さ2mの鋼鉄製ワイヤーの一端を地下室の天井に固定し、しかもねじれることなくそれが自由に回転できるように工夫した。ワイヤーのもう一方の端には、重さ5kgの真鍮製のおもりが取り付けられた。こうしてフーコーは、天井から吊り下げられ自由に揺れ動く振り子を完成させた。この振り子は彼の目の前でゆっくりと揺れ動き、おもりの揺れ動く面(振動面)は徐々にだがはっきりと目に見える変化を起こした。

 パリ天文台長で科学アカデミーの終身書記、そして国民議会の重要人物である老人アラゴー(1786-1853)はフーコーの才能をよく理解していた。彼はフーコーの振り子を天文台で公開することを喜んで許可し、天文台で最も広く最も天井が高く、そして最も有名な部屋、メリディアン・ホールがフーコーに提供された。


フランソワ・アラゴー(作画:妻)

 フーコーは自宅地下室から、ワイヤーにねじれを与えることなく、振り子をどんな方向にでも揺り動かせるように自前で考案した精密装置を、パリ天文台に運んだ。メディリアン・ホールの天井は彼の地下室よりはるかに高かったため、今度は11mの長さの振り子を使うことを検討した。

 フーコーは、今度は探しうる限りの最高の職人、ポール・ギュスターヴ・フロマンを自腹で雇った。完璧な振り子を用意し、それをぴったり垂直に吊り下げ、そしてその自然な運動が人の手によって攪乱されることのないよう、極めて注意深く揺り動かし始めることが肝心だった。フロマンはこれを完璧にこなし、今日でも人々を驚かせるほどの、完璧なおもりを作成した。実際の実験ではフロマンは、振り子を壁に固定している毛糸を焼き切ることで、人の手による攪乱なしに振動を開始させた。

 実験は成功し、振り子はゆっくりとその振動方向を変化させた。招待されていた科学者は、自分たちが何を目撃しているのかをただちに理解したとされる。さらに居合わせた観客が中でも数学者が驚いたことに、この時フーコーは前出のとおり「正弦則」の公式を発表している。この公式はそう簡単にわかるものではなく、その証明も簡単なことではないからであった。当日発表されたフーコーの論文には次のように記述されている。

 「振り子に関して従来取り上げられてきた膨大な数の重要な観察結果は、その大半が振動の持続時間に関するものだった。ここで私がアカデミーの注目を喚起するために発表するのは、おもに振動面の方向に関するものである。振動面は東から西へとゆっくり移動し、これは地球が日周運動していることを示す知覚可能な証拠となる。この解釈が正しいことを証明する前に、まず地球の運動について概説し、そして最も単純な場合として観測者を極点に立たせたと仮定しよう・・・」

 当時のアカデミーメンバーたちはみなフーコーの偉業に面目をつぶされたと感じたのであった。地球の自転を振り子によって驚くほど単純に証明しただけでなく、その振り子の振動面の移動速度を記述する法則を導いたことでショックを受けたのであった。

 当時のアカデミーには今日知られている多くの数学者がいた。しかし、ラプラス、ガウス、ポワソン、オイラー、ラグランジュなどの結果を引用してもフーコーの導いた法則を証明するには至らなかったという。

 パリ天文台での公開実験の翌月、今度は1848年にフランス共和国大統領に選出されたルイ=ナポレオンの命により、フーコーはパンテオンで2回目の公開実験を行うことになり、新たな振り子を再びフロマンを雇って作製した。振り子のおもりは真鍮で作られ、重さは28㎏、ワイヤーの長さは67mにもなった。

 1851年3月27日に行われた公開実験もまた成功裏に終了し、後日ルイ=ナポレオン・ボナパルトは、フランスの英雄に与えられる最高の栄誉、レジオン・ドヌール勲位をフーコーに授けている。

 この2回の実験のことが伝わると、ただちに世界各地で同様の実験が行われている。1か月余り後の5月8日には、パリ北東のランスの大聖堂でA.M.モームネが長さ40mの鋼鉄製のピアノ線を使って重さ19㎏のおもりを吊り下げて実験を行ったのをはじめ、年内にリオデジャネイロ、オックスフォード大学、ジュネーヴ、ダブリン、ロンドン、ニューヨーク、コロンボ、ヴァチカンで実験が行われた。これらをまとめると次のようである。最後に示した1902年のフラマリオンによるパンテオンでの実験は、フーコーの実験を記念して半世紀前と同様の公開形式で行われた。使用した振り子は1851年にモームネがランスで使用したものであった。


フーコーによる3回の振り子実験条件とこれに続いて行われた実験

 現在、世界各地の博物館や大学など、実に多くの場所にこのフーコーの振り子が設置されている。その状況はウィキペディア「フーコーの振り子のある施設の一覧」で見ることができる。

 ところで、地動説をみごとに証明して見せたフーコーの振り子であるが、フーコーのいた時代までの地球科学の状況はどうであったのか、紀元前のピロラオスに遡って見ておこうと思う。次の表は「天動説」、「地動説」に関連して本「フーコーの振り子」に登場する哲学者・科学者・数学者を生年順に記したものである。


本「フーコーの振り子」に登場する哲学者・科学者・数学者

 1600年2月19日、イタリア人修道士で教師でもあったジョルダーノ・ブルーノ(1548-1600)は、宗教裁判の結果、ローマ中心部のフィオーリ広場で生きながら火刑に処された。罪状の一つは、地球が自転していることを信じたことだった。


ジョルダーノ・ブルーノ(作画:妻)

 その少し後の1616年と1636年には、イタリアの天文学者ガリレオ=ガリレイ(1564-1642)がローマで同じ宗教裁判にかけられた。木星の衛星を発見し、土星の輪を見つけ、物理世界に関する多くの事柄を解き明かした偉大な科学者は、拷問され屈辱を受けて訴追人たちの前に跪かされ、地球が自転しているという信念を撤回させられた。このように改心する以外に、ジョルダーノ・ブルーノと同様の痛ましい死から逃れ、死刑を無期限の自宅軟禁へと減刑してもらう術はなかったのである。しかし彼は、この試練によって精神と健康を病み、その数年後に亡くなった。


ガリレオ=ガリレイ(作画:妻)

 この宗教裁判の時代よりはるか以前に遡ると、ギリシャ人哲学者、クロトナのピロラオス(前470-前385)が紀元前四世紀中ごろに著した『天空の書』には、次のように記されているという。
 「・・・相対する意見の代表が、ピタゴラス学派と呼ばれるイタリア人の学派の考えである。彼ら曰く、中心を占めるのは太陽であり、地球は移動する星の一つにすぎない。そして、地球が自らの中心を軸に回転することによって、昼と夜が作り出される。彼らはまた、われわれの地球の反対側にもう一つの地球があると考えており、彼らはそれを反地球と呼んでいる。・・・」

 ピロラオスより少し後に生まれたプラトン(前427-前347)とアリストテレス(前384-前322)は、地球は不動であり、星や惑星がちりばめられた天空が太陽や月とともに地球の周囲を回転している、という信念を持ち続けた。


アリストテレス(作画:妻)

 このアリストテレスの理論は、その500年後にエジプトのアレクサンドリアで予期せぬほどの支持者を獲得し、古代世界で最も偉大な天文学者クラウジウス・プトレマイオス(83-168)の心を掴んだ。プトレマイオスは、当時得られていたあらゆる天文学的知識を収集し、それを『アルマゲスト』という一冊の本として出版した。この本に記された宇宙のモデルは、すべての恒星を含む天球を表す円、惑星や月の周転円、そして太陽の軌道を表す円から構成されている。そしてモデル全体の中心には、静止した地球が位置している。こうしてプトレマイオスはその数学的才能を駆使し、地球が宇宙の中心だということを人々に信じ込ませつつ、天体の見かけの動きをすべて説明するという偉業を成し遂げた。


クラウジウス・プトレマイオス(作画:妻)

 教会は、自然界の完全性を説いたアリストテレスの考えを教え、教会による聖書の記述の解釈と一致するプトレマイオスの宇宙モデルを引き合いに出して、それを正当化した。そして教会は、16世紀から17世紀にかけて登場したニコラウス・コペルニクス(1473-1543)の宇宙観を糾弾する際にも、プトレマイオスの理論を利用したのだった。

 プトレマイオスの『アルマゲスト』を入念に勉強していたコペルニクスは、そこにいくつかの間違いがあることを発見した。彼は『天体の回転について』という天文学の本を書いて、その中で地球ではなく太陽が太陽系の中心にあるという説を展開した。太陽を中心に、太陽から見て水星、金星、地球、火星、木星、土星という順序も正しく記述していた。コペルニクスは宗教裁判を免れた。『天体の回転について』は、彼が亡くなった1543年に出版されたからである。


ニコラウス・コペルニクス(作画:妻)

 コペルニクスの死後、科学者は『天体の回転について』を読み、コペルニクスの理論を研究し、教会の不服をよそに、この新理論に合致する見解と研究結果を発表しようとした。そうした中、デンマーク人天文学者ティコ・ブラーエ(1546-1601)はデンマーク王から賜った島に作った天文台で膨大な量の天文観測データを収集した。その中にはごく稀な天文現象である超新星の観察も含まれる。しかし、ブラーエには宗教裁判に立ち向かう覚悟はなく、彼は一連の見事な観測データをもとに、地球が宇宙の中心に静止しているというモデルを導いた。ブラーエによる太陽系モデルは、太陽と月が地球の周りを回り、当時知られていた五つの惑星は太陽の周りを回るというものだった。


ティコ・ブラーエ(作画:妻)

 ブラーエの下で助手として働いていたドイツ人ヨハネス・ケプラー(1571-1630)はブラーエの死後その天文学者としての地位を引き継ぎ、その後何年にもわたりブラーエのデータを解析した。こうしてケプラーは今日でも利用されているケプラーの法則を見いだす。また、ケプラーはコペルニクスの宇宙観の正しさを信じていた。


ヨハネス・ケプラー(作画:妻)

 フランス人数学者で物理学者でも哲学者でもあったルネ・デカルト(1596-1650)は、教会がコペルニクスの説を猛烈に拒絶したことに当惑していた。デカルトの考え出した物理理論は、太陽系内の全天体が太陽の周りを回っているという信念と密接に関連していた。彼は、教会の教義に真っ向から相反する自説を持ったかどで迫害されることを恐れた。デカルトが、彼の味方と考えたカトリックの司祭であったマラン・メルセンヌに、1634年2月末に次の手紙を送っている。


ルネ・デカルト(作画:妻)

 「・・・もちろんあなたは、ガリレオが宗教裁判で有罪となったのがそんなに昔のことではなく、地球は動いているという彼の説が異端として非難されたことはご存知でしょう。ここで言いたいことは、ガリレオと同様の地動説に関して私が本に記したすべての事柄は、どれもお互いに密接に結びついており、しかもいくつかの明白な事実に基づいているということです。それでも私には、教会の権威に立ち向かうつもりは微塵もありません。・・・私は平和に生活したいし、歩みはじめた道をこれからも進んでいきたいのです。・・・」

 イングランド生まれのアイザック・ニュートン(1642-1727)が「私がより遠くを見通せるのは、巨人たちの肩に乗っているからだ」という有名な言葉を発した際に、彼が巨人として思い浮かべていたのは、デカルト、ケプラー、ガリレオだったとされる。彼は微積分法を開発し、それを用いて万有引力の法則と運動の法則を導いた。彼は自らの導いた法則をもとに、地球が自転しながら太陽の周りを公転していることを確信した。自然界を驚くほどよく理解していたニュートンは、落下する物体はこのために予想地点よりも東にそれるはずだという結論に達した。彼はこの現象を次のように説明した。


アイザック・ニュートン(作画:妻)

 「塔のてっぺんに立つ人物が球を持っている。地球の自転のために、塔のてっぺんは地球の中心の周りを回転運動している。そしてその速さは塔のふもとの地点より大きい。なぜなら、塔のふもとは地球の中心により近く、そして地球の中心は地球が自転してもまったく動かないからだ。塔のてっぺんにいる人が球を手から話すと、球は地球に向かって落下しはじめる。塔のてっぺんで獲得していた水平方向の速さは、球の落下中も一定に保たれたままだ。したがって、球は塔のふもとよりも大きく東に移動する。このために、球は塔のふもとよりも東の地点に落下するというわけである。」

 何人もの科学者がニュートンの死後もこの実験に取り組んだ。しかし、実験の結果球は真下より東ではなく南東に外れて落下した。このため、これらの実験結果が決定的な地球自転の証拠だと見なされることはなかった。この理論からのずれについて相談を受けたのが、当時弱冠25歳だった有名な数学者カール・フリードリッヒ・ガウス(1777-1855)やフランス人数学者のピエール=シモン・ド・ラプラス(1749-1827)である。二人はそれぞれ独立に、地球が地軸を中心に自転していることを証明する目的で、物体落下の理論を構築し、これらの実験結果について研究した。ガウスもラプラスも、予測される実験結果をいくら計算しても南側へのずれを導くことはできなかった。


カール・フリードリッヒ・ガウス(作画:妻)

 長年にわたり行われた実験でも、結果は決して明確なものではなく、理論通り東側にずれたと確実に結論することは誰にもできず、科学は地球の自転を証明することができなかった。ヨーロッパ内外の多くの知識人は、地球は地軸を中心に自転しながら太陽の周りを公転していると信じていたが、それでも世間は、地上でははっきりとわかる証拠を求めていた。

 ポワソン(1781-1840)は落下実験だけではなく振り子にも言及している。その中で彼は「振り子の振動面に作用するこの力は非常に小さいため、知覚できるほどに振り子を移動させ、その運動に検出可能な影響を与えることはできない」と述べている。

 コペルニクスの宇宙観、ケプラーの惑星運動の法則、ガリレオによる木星の衛星の発見、ニュートンによる数学と科学に関する重要な研究、地動説に一致する数々の天文観測結果、そしてあらゆる科学の進歩にもかかわらず、1851年の時点では、地球の自転を地上ではっきりと証明することは不可能だった。そこにフーコーの振り子が登場したのであった。

 ニュートンはじめガウス、ラプラスやポワソンが予測した落下する物体に働く力、これは今日「コリオリ力」として知られるものであるが、ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ(1792-1843)が、回転運動をする系に影響を及ぼす奇妙な物理現象を発表したのは1835年のことであった。フーコーが実験を行った時には、コリオリはすでに亡くなっていた。


ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ(作画:妻)

 フーコー自身、あるいは当時フーコーの実験を数学的に解釈しようとした科学者たちはコリオリの研究を用いて振り子実験を説明しようとしなかったのかという疑問が残る。実際にはフーコーは、振り子実験の中でコリオリについては一切言及していないとされる。コリオリの研究については何も知らなかったようである。

 コリオリ力は、北半球における台風やハリケーンや竜巻の回転方向が一つに決まっている原因であり、南半球ではそれは逆になる。コリオリ効果はわずかなものであるが、現実に存在する。砲術技師たちは、北向きに発射した砲弾は東にそれ、南向きに発射した砲弾は目標より西にずれることを知っていた。

 しかしフーコーは、自らの振り子の運動を説明する上で、コリオリ力も運動方程式も、そして数学者たちの厳密な幾何学理論も必要としなかった。フーコーはまったく独自の巧妙な方法を使っていたそうである。

 フーコーは振り子の実験の後、早くも地球の自転の次なる証明に取り組んだ。パンテオンでの振り子実験と同じ年の1851年、彼はジャイロスコープの発明という偉業を成し遂げた(筆者注:これには異説がある)。彼は、多くの人びとが振り子実験の複雑さを理解できないと気付いていた。正弦則を理解することが困難であることも一因であった。そこで考案したのが、小さな真鍮製のトーラス(ドーナツ型の物体)の中心に金属製の円盤を取り付け、そこに棒を通したものだった。このジャイロスコープは、地球の自転を証明するもう一つの証拠となり得たが、装置が小さいものであり、長時間の駆動が困難であったため、微小な時間的変化を記録するには顕微鏡が必要であった。そのため演示実験としては振り子よりも効果に劣り、印象も薄いものであった。

 この後、フランスではフランス人の生活を一変させ、世界中に影響を及ぼす出来事、ルイ=ナポレオン・ボナパルト(1808-1873)によるクーデターが起きた。1851年12月2日のことである。


ルイ=ナポレオン・ボナパルト(作画:妻)

 皇帝となり、ナポレオン三世を名乗るようになったルイ=ナポレオンは、アム監獄時代に科学を独学で学んでいた。やはり独学のレオン・フーコーに自分の姿を重ね合わせた彼はフーコーに、他の科学者には望むべくもない便宜を図り、パリ帝国天文台付き物理学者に任命した。

 この職位でフーコーはもう一度地球の自転を証明する実験の機会を与えられた。1855年、パリで開催された第1回万国博覧会である。この時フーコーは鉄製のおもりを用いた。そして、展示会に訪れた人々のために新たな振り子に、途切れることなしに一定に揺れ動かす画期的な発明品、電磁石駆動を取り付けた。振り子のおもりが降下している時だけ電磁石から力を与えるもので、この電磁石は振り子の振動面の回転方向に追随できるように工夫されていた。

 フーコーの物語の最後の所で登場する人物は、エルンスト・マッハ(1838-1916)、アルバート・アインシュタイン(1879-1955)である。本「フーコーの振り子」にはその登場の理由を説明しているが、これについては、この物語に興味を持たれた方自ら読んでいただくのがよいと思う。


エルンスト・マッハ(作画:妻)


アルバート・アインシュタイン(作画:妻)

 パリのヴォージラール通りとダサス通りの角に立つフーコーの生家の3階と4階部分の外壁には2枚のレリーフがあり、左には振り子が、右にはフーコーの略歴が描かれているという。また、彼の名は偉大なフランス市民たちの名前とともにエッフェル塔の鉄骨に刻まれ、彼の像は、現在はパリ市庁舎の入り口に飾られている。そして、望遠鏡で月を眺めると、雨の海の北西、北緯50度西経40度の地点に直径22kmのクレーターが見つかる。このクレーターの名は、レオン・フーコーである。

 レオン・フーコーにこの機会を与えたフランソワ・アラゴー、彼の名前を見たければ、パリ中に埋められている、135個の「Arago」と刻まれた直径約15cmの真鍮製のメダルを探せばよい。これはパリ天文台の南北に延びる子午線上に埋められているという。ヒントは「リュクサンブール庭園、ルーヴル美術館、パレ・ロワイアル、歩道のカフェ、セーヌ川沿いの波止場」と本の著者が明かしている。

 最後に、ここで紹介した本の表紙を次に示す。


「フーコーの振り子」(2005年 早川書房発行)の表紙
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