軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

庭にきた鳥(4)アトリ

2020-03-27 00:00:00 | 野鳥
 今回はアトリ。冬期、まれに我が家の窓際に設けている餌台にやって来る種にこのアトリがいる。これまで近くで見ることのなかった種であるが、こうして間近に見て覚えると、野外で樹上にいても判るようになった。

 原色日本鳥類図鑑(小林桂助著 1973年保育社発行)には次のように紹介されている。
「【形態】 黒、黄かっ色、白の取合せの美しい鳥。嘴峰11~14mm、翼長83~94mm、尾長55~66mm、跗蹠17~22mm、頭上、背、顔は黒と黄かっ色とのまだらで腰は白。喉、胸、脇は黄かっ色で腹部は白。翼と尾とは黒く翼には白帯がある。夏羽は頭上から背にかけ漆黒となる。♀は♂に比べ全体的に色彩が淡い。
 【生態】 本種は欧亜大陸の北部で繁殖し、冬期はその南部に渡る。我国には冬鳥として渡来する。秋から冬にかけて群生し、山ろく地帯や平地に普通である。キョッ、キョッ、キョッとなく。
 【分布】 北海道・本州・八丈島・四国・九州・対馬・屋久島・種子島。」

 また、ウィキペディアには「秋に飛来する鳥なので戦前は穀物に害を与える害鳥とされていた。いっぽう、古くから日本ではツグミと並んで食用の鳥として重視されてきた。かすみ網で捕らえられ、焼き鳥などで食されたものの、戦後にかすみ網が禁止されたため猟は下火となった。」といった記述も見られる。群れを成して飛来するので、一網打尽といった感じで捕らえて食用にしたのだろうか。

 餌台に来た時の映像があり、次のようである。この映像は30倍のタイムラプスで撮影している。庭に餌台を設けて間もない頃であったので、個々の鳥の姿を捉えるのではなく、どのような野鳥が集まるのか大雑把に調べてみたいと思っていたころであった。映像の前半(2016.1.20 撮影)に、他の鳥、シジュウカラなどが餌を咥えてすぐに飛び立つのに比べ、アトリは長時間餌台にとどまり、餌を食べ続ける様子が映っていた。後半部分(2016.1.23 撮影)では頻繁に餌台への出入りを繰り返しており、他の鳥を気にする様子はそれほど感じられない(YouTube の再生速度を落としてご覧ください)。


庭の餌台に来たアトリ(2016.1.20 15:40-15:47, 2016.1.23 10:03-10:23 30倍タイムラプスで撮影)

 群れで暮らすとされているが、この餌台にやってきた時は単独であった。この年は雪が多く降り、野鳥たちは餌探しに苦労していたのかもしれないが、この日餌台には常連のシジュウカラをはじめとした多くの鳥が餌を求めて集まってきた。アトリはそうした中に紛れ込んでいたようである。

 その後2017年1月3日に撮影の記録があるが窓越しでいい写真は撮れなかった。その次の記録は雪の降った日の2018年2月2日と3日に続けて餌台近くの木に止まったり、地面で何やら餌を探している2羽のアトリを見かけている。この時は長い間その付近にとどまっていたのでたくさんの写真を撮ることができた。


モミジの木に止まるアトリ1/3(2018.2.2 撮影)


モミジの木に止まるアトリ2/3(2018.2.2 撮影)


モミジの木に止まるアトリ3/3(2018.2.2 撮影)


スズメと共にエノキの木に止まるアトリ(2018.2.2 撮影)


地面で餌を探すアトリ(2018.2.2 撮影)

 その後は、2020年の現在まで、庭のモミジの木の枝に止まっているのを見かけたり、近隣の空き地に群れでやってきたことはあるが、餌台での動画撮影はできていない。
 
 次の写真は庭のモミジに止まっているところである。


モミジの木に止まるアトリ(2019.2.15 撮影)

 この時、隣地では数十羽の群れが地上で餌を探していた。


近隣の空き地で餌を探すアトリの群れ(2019.2.15 撮影)



飛び立つアトリの群れ(2019.2.15 撮影)

 2020年に入り、朝、雲場池の周囲を散歩するようになって、このアトリの小さな群れが別荘地の庭の枯れた下草の中で餌を探しているところを見かけるようになった。警戒心が強く、すぐに遠くへ逃げてしまうのでなかなか撮影させてもらえない。別荘の庭の木の間から辛うじて姿を見せたのが次の写真である。


朝の雲場池で見かけたアトリ1/2(2020.2.5 撮影)


朝の雲場池で見かけたアトリ2/2(2020.2.10 撮影)
 
 なかなか美しい羽色と紋様を持つ種である。また餌台に来たところを撮影できればと思っている。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする