軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

軽井沢の夜咄

2023-05-12 00:00:00 | 軽井沢
 「やなぎ書房」のAさんから、突然閉店の連絡をいただいた。4月13日に届いたメールには次のように書かれている。早速、この「ラスト夜咄」に参加する旨返信を送ったのは言うまでもないが、私はこれまで開催された「夜話」(これまではこの語がつかわれていた)に3回と「軽井沢で文楽を楽しむ会」に参加してきた。

「M様
 軽井沢も桜が咲き出し、春が駆け足に過ぎていく予感です。いかがお過ごしでしょうか?
 2021年8月1日にオープンしましたやなぎ書房は、閉店することになりました。・・・
 やなぎ書房の締めの会を「ラスト夜咄」としてやなぎ書房店主の T が語ります。

【やなぎ書房ラスト夜咄】
 “4月28日㈮・4月29日㈯の二日間連日企画”
 スピーカー:T
 場所:やなぎ書房

 2023年4月28日㈮
  17:00〜 ウェルカムドリンク
  18:00〜20:00頃 Tの夜咄パート1

 2023年4月29日㈯
  17:00〜 ウェルカムドリンク
  18:00〜20:00頃 Tの夜咄パート2
 *夜咄後は時間の許す限りのワインパーティー
・・・
 
 やなぎ書房     A  」

 28日の夜咄に出かけたのは17時40分頃で、会場のやなぎ書房にはすでに多くの人が集まっていて、中央の大きなテーブルは満席で、いつもと同じようにワインを飲みながらの談笑が始まっていた。顔なじみの方もいて、軽く会釈をしながら後方に用意された椅子席に着く。

 係の人がワインを勧めてくださったが、この日は車で帰る予定であったので、ノンアルコールタイプをお願いしてカップに注いでいただいた。配られたおつまみを食べていて、ふと目の前にある小さな書棚に並べられている立花隆さんの名前が背表紙に見える本に目が止まったので、手に取って目次をみると心理学者の河合隼雄さんや免疫学者の多田富雄さんなどの名前が並んでいて対談集のようである。パラパラと中身に目を通していると、チンチンと合図の音が聞こえて、Tさんの話が始まった。

 いつもはゲストのスピーカーを招いて行われた夜話であったが、今回は店主のTさん自らの話である。しかも2夜に亘ってと異例のことである。これまでも、最初の長めの挨拶や、Q&Aの際にTさんの話を聞く機会が結構あったので、この夜話された内容も一部すでに聞いたことのあるものが含まれていたが、今回やなぎ書房を閉店することになった理由については、最後まで明確な説明はなかった。

 話の中で、やなぎ書房の経営面の話もあった。それは、このやなぎ書房の建物の年間家賃は、1000万円ほどをかけて集められた本をすべて1年間で販売したとしても、その売り上げ益では到底まかないきれないといった内容であった。そのことを明るく話されたのであったが、それは当初から織り込み済みであろうから、今回の閉店の理由には当たらないだろう。

 書房はもともと営利を目的としたものではなく、壁紙のごとく壁面一杯に並べられた本には岩波文庫とブルーバックスがすべて含まれているというTさんのこだわりと、そのほかにもTさんの関心分野の本が多数集められているので、ここはTさんの書斎であり、Tさんの交流の場であり、また多くの人が自由に集うことのできる場でもあった。

 今回の閉店の理由が、所期の目的を達成したためなのか、何か他に突発的な理由があったのかがわからないままに20時少し前まで続いたTさんの楽しい話を聞いて私は会場を後にしたが、翌日聞いたところでは、多くの方々は21時・22時まで会場に残り、Tさん自身は深夜まで場所を移しながら参加メンバーと飲み、話を続けたという。

 初日の話題はこれまでの夜話での内容を含むもので、多岐にわたったが、最も印象に残ったのは彗星X集団と原発に関する部分であり、これまで聞いたことのないものであった。しかし、帰宅後Tさんから昨年の「軽井沢で文楽を楽しむ会」でいただいたままにしていたミニ書籍「原発のミニ知識」を改めて読んでみるとそこに「データ資料」として紹介されている内容であった。


原発のミニ知識(所 源亮著、2020年2月 やなぎ出版発行)の表紙
 
 当該部分には次のように書かれている。

 「地球は、約15,000年前長い”氷期”を脱して、温暖化しました。現在は、約260万年前から続く”第四紀氷河時代の中の温暖な”間氷期”です。この”間氷期”の前の”氷期”は、約7万年前から始まり約1万5千年前に終結した、”最終氷期(ペルム氷期)”です。

 ”最終氷期”が終わり、現在の”間氷期”に至った説明として多くの仮説があります。しかしながら、その何も、地球の気象が突然変化したこと(氷期から間氷期)に対する科学的な根拠が不十分です。最も説得力のある仮説は、W.M.ナビエとS.V.M.クリューブ(Nature Vol.282, 29 November, 1979)が提唱し、後にF.ホイルとN.C.ウィックラマシンゲが修正を加えた以下の”彗星X集団ミサイル攻撃”仮説です。

 『推定直径200㎞の巨大な彗星(以下、”彗星X”)が、地球の300倍以上の質量を持つ木星によって、その軌道が摂動されただけでなく、粉々となった。その結果、10から1,000メートル級の塊が100億個以上の集団となり、一定の周期(約1,500年)で地球軌道に遭遇する。彗星Xがバラバラになった塊の集団(”彗星X集団”)は、約1万5千年前に形成され、前述の通り、地球軌道と約1,500年の周期で遭遇してきたと考えられる。遭遇時の”彗星X集団ミサイル攻撃”は、数十年にわたって地球を襲ったと推定。』

 人類史を約1万5千年前から1,500年の周期で顧みると、以下の通り”彗星X集団”と”人類史の大変化と転換”には、相関があります。15,000年前(氷期から間氷期)、13,500年前(一時的に氷期に戻る*パレオ・インディアンのクロービス文化とマンモスの消滅。12,900年前のヤンガードリアス)、12,000年前(再び間氷期、農牧畜始まる)、10,500年前(温暖化定着、間氷期定着)、9,000年前(農耕牧畜本格化)、7,500年前(文明始まる)、6,000年前(銅の製錬始まる)、4,500年前(エジプト文明ピラミッドを、王の天体衝突からの防衛シェルターとして建立。インダス文明モヘンジョダロ消滅、3,000年前(エリコの破壊、神話の創造)、1,500年前(紀元476年の西ローマ帝国の崩壊、紀元535ー536年の世界的な異常気象)。
 
 以上より、次回の”彗星X集団ミサイル攻撃”は、2035年頃から始まり数十年間続く可能性があります。その被害の程度を想像するには、1908年にロシアのツングースカ上空で爆発した隕石(広島原爆の約300~1,000倍と推定)と、2013年にチェリヤビンスク州上空で爆発した隕石(広島原爆の約30倍と推定)の破壊を見れば十分です。沖縄を除いて全ての地域が原発から100㎞以内という日本は、”彗星X集団ミサイル攻撃”を受けたなら、真っ先に、電力会社と国家が”無主物”と規定する”原発のゴミ”によって住めない土地になります。」

 といった仮説である。これを分かり易く図示すると次のようである。


過去15000年の地球の歴史で起きた1500年ごとの大きな事件(原発のミニ知識より、筆者作成)

 T氏はこの仮説を支持し、過去とは全く異なり、原子力発電所を多く抱えるようになった現在の地球に起きる災害を予測しているのであった。
 
 この彗星Xという仮説が提出されていることを、全く知らなかった私は衝撃を受けた。この仮説を鵜呑みにするわけではないが、かといって否定するだけの知識を今はまだ持ち合わせていないということである。

 「夜咄パート1」はとんでもない宿題を与えてくれることとなった。

 次の日はショップの顧客で、別荘の住人でもあるKさんと一緒に「夜咄パート2」に参加した。昨夜と同じような時刻に出かけたが、参加者は前夜よりもやや少なく、私たちは大きいテーブルの方に座ることにした。

 テーブルの上と、テーブルの周囲や後方に配置された椅子席にはA3の資料集と後に紹介する3冊の本が置かれていた。A3用紙に一部手書きされている7枚の資料は、T氏の大学での講義のまとめや、これまでの夜話のテーマになった内容などが記されている。

 2日目の夜咄もまた多岐にわたる内容であったが、T氏が書いている私小説「いつの日か、ふたりは恋人」にまつわる話と前夜に続いて彗星Xの話題に多くの時間が割かれた。

 そして、話の半ばで松井孝典さんが3月に亡くなられたこと、今回の夜咄は松井さんの追悼を兼ねていることが明かされた。

 松井孝典さんには2年前にこの軽井沢の夜話ではじめてお目にかかり、「宇宙から俯瞰する人類1万年の文明、ウイルスはどこから来たのか」という題のお話を聞いたのであった。興味深い内容であったので、その時のことは当ブログで3回にわたって紹介している。

 昨年秋、「軽井沢で文楽を楽しむ会」が開催され、この日も松井さんの姿を会場で見かけたが、以前に比べて痩せた姿が気になっていた。こんなに早く亡くなられるとは意外であった。

 帰宅後ウィキペディアを見て、松井さんが2023年3月22日に前立腺がんで亡くなられていたことを知った。また、学長を務めていた千葉工業大学からの次のようなお知らせの文章が公表されていることも知った。

「                              令和5年3月24日
 学校法人千葉工業大学
本学学長 松井孝典 逝去のお知らせ

 本学学長 松井孝典は、前立腺がんのため、2023年3月22日午後9時53分に逝去いたしました。なお、葬儀は密葬にて近親者のみで執り行われます。
 ここに生前の皆様のご厚誼に深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。

 後日、「お別れの会」を予定しております。詳細はこちらをご覧ください。
 
参考
氏  名:松井 孝典(まつい たかふみ)
生年月日:1946年3月7日(満77歳)
〈略歴〉
静岡県生まれ。理学博士。東京大学理学部卒業、同大学院博士課程修了。専門は地球物理学、比較惑星学、アストロバイオロジー。
NASA 客員研究員、マサチューセッツ工科大学及びミシガン大学招聘科学者、マックスプランク化学研究所 客員教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授(理学系大学院教授兼担)を経て東京大学名誉教授。
2009年4月より千葉工業大学惑星探査研究センター所長、2016年より学校法人千葉工業大学常務理事。
2019年より地球学研究センター所長、2020年6月より千葉工業大学第13代学長。
2012年発足した政府の宇宙政策委員会委員(委員長代理)、静岡文化芸術大学理事、2018年3月から岐阜かかみがはら航空宇宙博物館館長兼理事長、そのほかにも各種財団の理事、評議員など多数。1986年、学術誌『ネイチャー』に海の誕生を解明した「水惑星の理論」を発表し、世界の地球科学者から注目を集めた。日本の惑星科学の第一人者。NHKの科学番組『地球大紀行』の制作に関わり、企画段階から参加した。学際的な活動は近年、製鉄の人類史に宇宙分野の分析技術を応用し成果を上げている。1988年、日本気象学会から大気・海洋の起源に関する新理論の提唱に対し「堀内賞」、2007年、著書『地球システムの崩壊』(新潮選書)で、第61回毎日出版文化賞(自然科学部門)を受賞。このほかにも『地球進化論』『地球倫理へ』『宇宙人としての生き方』『われ関わる故にわれ在り』『文明は見えない世界がつくる』『138億年の人生論』など著書多数。
以上」

 お別れの会については、別途次のようなお知らせの文章が出ている。

「       本学学長 松井孝典 「お別れの会」のお知らせ

  本学学長 松井孝典は
  令和5年3月22日に永眠いたしました
  ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます
  なお密葬の儀は近親者のみにて相済ませました
  追って「お別れの会」を下記の通り執り行います

 記

    【日時】 5月9日(火)正午から午後2時               
    【場所】 オークラ東京 オークラプレステージタワー1階「平安の間」 

    誠に勝手ながらご香典ご供物ご供花の儀は固くご辞退申し上げます
    またご来臨の際は平服にてお越し下さいますようお願い申し上げます
                               令和5年4月19日
                            学校法人 千葉工業大学
                             理事長 瀬戸熊 修」

 この2日目の夜咄で、Tさんから最近松井さんと会って話をした時の様子が語られ、がんに対して松井さんは延命治療を断ったということが紹介された。そしてその後数週間で亡くなられた。

 帰宅後、プレゼントされた資料集や書籍に目を通したが、もちろん2日間の夜咄に関係のあるものであった。以下に写真を示す2冊はミニ書籍で、内1冊は夜咄の後に出版予定のものであった。このほかに松井孝典さんの名前のある単行本「超入門 生命起源の謎(いけのり著 松井孝典監修 所 源亮原案 2018年地湧社発行)」も含まれていた。

天降感染ー宇宙から来た生命ー
(チャンドラ・ウィックラマシンゲ著、2021年1月 やなぎ出版発行)

文明と彗星衝突
(チャンドラ・ウィックラマシンゲ著、2023年5月 やなぎ出版発行)

 これらの本を通して、Tさんが我々に伝えたかった内容がさらに補強された形になる。

 そして、やなぎ書房閉店の理由がようやく理解できた気がした。

 小説「いつの日か、ふたりは恋人」の完成と松井孝典さんの逝去という最近の2つのできごとによって、Tさんが開催してきた一連の「軽井沢の夜咄」に区切りがついたということだと思えるのであった。
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ウクライナ情勢(5/2~5/8)      

2023-05-09 00:00:00 | ウクライナ情勢
5月2日 
・ウクライナ 反攻開始示唆 ゼレンスキー氏 「主要戦闘控えている」
・ウクライナ難民 避難長期化 受入国で摩擦も
・仏、ウクライナ反攻支援 電話首脳会談 「必要な限り」約束
・露軍補給担当高官が交代 国防省発表 ワグネル創始者 弾薬不足批判
・米フィリピン首脳会談へ ホワイトハウスで 防衛協力指針を発表

5月3日
・日ガーナ、露を非難 首脳会談 安保理改革で連携
・米比 台湾有事備え指針 首脳会談 防衛協力 中国けん制
・鈴木氏訪露 取りやめに 面会の調整つかず
・露国内で爆発相次ぐ ウクライナ近辺など 線路や送電塔
・ウクライナ東部 露死傷10万人超 米推計 昨年12月以降
・ウクライナ 割れる見解 占領地域の露旅券取得 「拒否」か「容認」か
・印ASEAN 初の合同訓練 中国念頭
・石油・ガス生産 露データ非公開
・同盟70年 「核の傘」米韓、北抑止を強化 編集委員室・森千春

5月4日
・中国不信 キーウで共有 岸田流政治 サミット前 悲願の訪問
・「インド太平洋」連携 日ケニア首脳一致 中国念頭「透明な開発金融重要」
・露燃料施設で大規模火災 クリミア対岸 ウクライナ反攻準備か
・台湾進攻 早まるおそれ 全米安保補佐官 「2年内も」 日米に対応呼びかけ
・経済安保協議 日韓で初開催
・露国内進む監視 侵略長期化 異論を弾圧 会話・SNS「反戦」禁錮刑
 矛先 政権内部にも プーチン氏「疑心暗鬼」
・ゼレンスキー氏 フィンランドに 北欧5か国首脳と会談へ
・米機密流出に不快感 ゼレンスキー氏 「敵に情報 マイナス」
・戒厳令・総動員令 延長
・中国無人機 台湾を半周
・ノルウェー国防費上げ
・深層NEWS 「心理的な圧迫 狙い」 ロシア軍首都キーウにミサイル攻撃

5月5日
・露「大統領府に無人機テロ」 報復名目 攻撃強化か ウクライナは関与否定
・アフリカ歴訪 首相「国際秩序の維持確認」 中露の進出 けん制
・アフリカ「中国重視」 経済成長を優先
・無人機攻撃 真相見えず 記念日控え 情報錯綜 
 「自作自演」「ウクライナ関与」「反プーチン派」
・ウクライナ反攻準備
・自民青年局員ら 台湾総統と会談
・露戦勝行事 中止動き ウクライナ国境付近の州 攻撃誘発を回避 主張
・EU、弾薬生産増に5億ユーロ 拠出案 露侵略長期化備え
・ゼレンスキー氏 ICC(国際刑事裁判所)訪問
・英新時代へ祝賀ムード 国王あす戴冠式 海外要人ら2000人超出席
・米比、防衛義務を明示 指針概要公表 台湾有事も視野
・深層NEWS 攻撃「露の自作自演か」

5月6日
・プーチン氏「報復」協議 大統領府攻撃 露が安全保障会議
・ワグネル「10日に撤退」 創設者 東部バフムトから
・露、年内大規模攻撃困難か 米高官見解 弾薬不足 前線で守勢
・法の支配基づく国際秩序へ連携 日シンガポール首脳
・岸田流政治 外交3⃣ 日米同盟 進む「現代化」 「信頼と友情」
 台湾有事防止 抑止力向上へ協力深化
・首相、関係改善へあす訪韓 12年ぶりシャトル外交
・鉱物供給網強化 チリ外相と一致 林外相
・要衝トルコの選択 仲介外交で存在感 露・ウクライナ間 実利求め
・無人機攻撃 モスクワ 位置情報障害 厳戒下、パレードリハ
・中露、米欧へ対抗示す SCO外相会議 加盟国と結束強調
・米軍の4拠点 「攻撃に使わず」比大統領
・深層NEWS 無人機攻撃 転機なるか ロシアによる自作自演について討議
 
5月7日
・ワグネル 露国防相を非難 創設者「弾薬与えられず」
・岸田流政治 外交4⃣ 核なき世界へ議論主導 平和資料館 G7に提案
・国際秩序維持・強化 確認 対中念頭 林外相、中南米歴訪で
・中国、周辺外交を活発化 中央アジアなど 米の対抗軸確率狙う
・ワールドビュー 香港 民主も自由もなく 中国総局長 吉田 健一

5月8日
・日韓 改善加速を確認 シャトル外交12年ぶり 原発処理水 韓国から専門家
・パトリオッ初迎撃 ウクライナ 露極超音速ミサイル
・対北、危機感を共有 米加え安保協力進展
・歴史問題「心痛む」 岸田首相 日韓改善へ踏み込む
 元徴用工 解決策 尹氏「着実に」
・与野党 シャトル外交歓迎 元徴用工問題に注文も
・国立墓地を訪問 首相
・日韓首脳会談 尹氏「積極外交」で成果 低迷する支持率 上昇焦点 
 シャトル外交再開 自賛
・ウクライナ 「原発の町」住民避難開始 ザポリージャ IAEAが確認
・クリミア大橋 鉄道部分復旧
・侵略支持の作家 車が爆発し負傷 運転手死亡、露が男拘束

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ヒメギフチョウの孵化

2023-05-05 00:00:00 | 
 今回の話にはチョウの幼虫が出てきます。苦手な方はご注意ください。

 軽井沢にヒメギフチョウは生息していないが、食草のウスバサイシンは別荘地内にも見ることができる。数年前からこのウスバサイシンを自宅庭のミニロックガーデンに移植したり、鉢植えにしたりして育ててきた。いつかヒメギフチョウを飼育して観察・撮影してみたいと思っていたので、その準備であった。

 そのヒメギフチョウの生育地を昨年Aさんに教えていただき、成虫の撮影を行うとともに、産卵シーンやその卵から孵化した1ー2齢の幼虫の姿を現地で撮影した。ただ、現地での撮影には限界があり、今年は自宅で飼育し、もうすこし詳しく撮影できないものかと考えていた。

 Aさんに教えていただいたこの繁殖地は、地元の皆さんがカタクリと共に大切に守っている場所なので、この周辺での卵の採集はできないが、この地方一帯にはほかにもヒメギフチョウが見られる場所があるので、そこを探してみることにした。

 ショップの休日を利用して目指す場所に行こうと計画したものの、生憎の雨で、途中で諦めて帰ろうかと思ったが、とりあえず現地近くまで行ってみると、幸い雨も上がり青空も見えるようになった。

 山道をしばらく上っていくと、ちらほらとスミレに混じってウスバサイシンが見られるようになってきたので順番に葉裏を観察していくと10数個の卵が産み付けられた葉が見つかった。比較的大きめの葉が1枚だけ出ている株であったが、このウスバサイシンの株と、隣にあった同じように1枚だけ葉をつけている株とを堀り取って持ち帰ることにした。

 帰宅後、用意してあった鉢にこの2株を植えこんで、早速撮影準備にとりかかった。見ると、卵は16個産み付けられていて、その間隔はだいぶ広くなっているので、産卵後ある程度日数が経っていると見え、孵化までにそれほど時間はかからないだろうと思われた。


採集直後のウスバサイシンの葉裏に産み付けられたヒメギフチョウの卵(2023.4.26 撮影動画からのキャプチャー画像)

ヒメギフチョウの卵(2023.4.26 撮影動画からのキャプチャー画像)

 2日後も卵の外観に目立った変化は見られない。

ヒメギフチョウの卵(2023.4.28 撮影動画からのキャプチャー画像)

 3日目の朝見た時にもやはり大きな変化はなかったが、夕方になると色が変わり始めた。

ヒメギフチョウの卵(2023.4.29, am7時 撮影動画からのキャプチャー画像)


ヒメギフチョウの卵(2023.4.29, 21時 撮影動画からのキャプチャー画像)
 
 このように、採集後2,3日は目立った変化はなかったが、3日目、4月29日の夜になると明らかに変化が見られ、孵化が近づいたと思われるようになった。

 翌朝撮影した映像を見ると、卵の中に幼虫の姿が認められ、動きもわかるようになった。次のようである(画面を拡大するとよく分かります)。 
 
孵化が近づいてきた卵の様子(2023.4.30, am8:26~am8:38,  30倍タイムラプス撮影)

 昨年、現地で撮影して経験していたので、今日にも孵化が始まると予測し、このまま長時間のタイムラプス撮影を行うことにしてショップに出かけた。留守中、飼い猫がいたずらをする可能性もあるので、撮影室は念入りに戸締りを確認した。
 
 夕方帰宅してみると、予測通り孵化が終わっていた。卵のすべてから孵化し、16匹の幼虫は、卵の抜け殻からやや離れた葉裏に集団を作っていて、その近くの葉には、すでに食痕の穴があけられていた。昨年、繁殖地で観察した時には、複数の株での平均の孵化率が85%程度であったので、今回は孵化率が100%と高い結果である。

 タイムラプス撮影した孵化時の映像は次のようである。
 
孵化の様子(2023.4.30, 12:00~13:15,  30倍タイムラプス撮影)

 孵化が始まって約1時間で15匹は卵から抜け出したが、一匹だけ随分孵化が遅れていた。この幼虫も最初の一匹からおよそ1時間半遅れて孵化し、卵から出ると他の幼虫の後を追うようにして合流していき、ここでは画面からははみ出してしまったが、見ると16匹がすべて集合していた。
 
最後の一匹の孵化(2023.4.30, 13:56~14:16,  30倍タイムラプス撮影)


孵化後ウスバサイシンの葉を食べて、葉裏で集団になるヒメギフチョウの幼虫(2023.4.30, 18:39 撮影ビデオのキャプチャー画像) 
                                      以下次回 

 


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ウクライナ情勢(4/25~5/1)

2023-05-02 00:00:00 | ウクライナ情勢
4月25日
・「日米関係強化 重要訴え」 首相、フロリダ知事と会談
・露国内活動禁止 政府、露に抗議
・豪、長距離打撃強化へ 新国防方針 対中抑止 鮮明に
・中国「スパイ」定義拡大へ 全人代常務委 改正案審議始まる
・歴史問題 謝罪求めず 尹大統領、米紙インタビュー
・台湾東方の海域 中国軍ヘリ飛行 10日間で7機
・露、スーダン情勢を注視 国軍・RSFと緊密関係 ワグネル活動・「資金源」
・ドニプロ川東岸に拠点 ウクライナ軍 反転攻勢 前兆か 米分析
・ウクライナ主権に疑義 発言 駐仏中国大使 欧州各国は批判
・世界軍事費最高300兆円 22年3.7%増 ウクライナ侵略 響く
・北衛星に備え PAC3説明 沖縄の自治体に

4月26日
・中国、共産党紙幹部を起訴 スパイ罪 日本との関係 問題視か
・防衛装備移転 殺傷武器輸出 隔たり 自公 協議を開始
・Jアラート 避難解除も発信
・露本土攻撃 直前に延期 ウクライナ 2月計画 米紙報道 米の要請受け合意
・露大統領報道官の子 参戦主張 「ワグネルに所属」疑問視も
・即時撤退 日米英など要求 安保理討論会 露は米欧批判を展開
・EU 新興国取り込み模索 外相理事会 中露と引き離しへ 
 ブラジルなど4か国 経済協力、ビザ緩和
・米韓 北抑止へ連携強化 26日首脳会談 「核の傘」軸に

4月27日 
・米韓「核協議体」新設 首脳会談合意へ 拡大抑止を強化
・ゼレンスキー氏 習氏と電話会談
・【社説】露の「外交政策」 失敗を物語る虚勢と自己矛盾
・日米韓首脳 来月会談へ G7合わせ 北抑止に連携強化
・中国、スパイ定義拡大 改正法成立 当局の権限強化
・ウクライナ 5月にも反攻 米報道 アゾフ海沿い奪還見方も
・韓国 米核戦略に発言権 協議グループ創設合意 対北 日本との連携課題
・中露 海上法執行で覚書
・穀物輸出合意 打ち切り示唆 露外相

4月28日
・米韓、北の核使用に警告 ワシントン宣言 「圧倒的報復」明記
・和平交渉 領土譲らず ゼレンスキー氏、習氏に 電話会談
・バイデン氏 日米韓協力拡大に意欲 対日改善、尹氏に謝意
・【社説】米韓首脳会談 「核の傘」の信頼性を確認した
・対中「国際社会結束を」 ラーム・エマニュエル駐日大使講演
・ゼレンスキー氏 「露が侵略」強調 電話会談 習氏の「影響力」期待
・中国 駐露大使経験者を派遣 ウクライナに「特別代表」
・露軍の兵力「36万9000人」 ウクライナ分析 「侵略開始より増」
・露軍の原発占拠 ウクライナ非難 チョルノービリ37年
・米「核抑止」へ具体策 ワシントン宣言 米戦略原潜 寄港予定も 
 北けん制・韓国核武装論 沈静
・尹政権の「転換」米が支持 韓国に核兵器配備せず
・深層NEWS 習氏「会談しぶしぶ応じた」
・台湾有事「即応を準備」 米海軍第7艦隊司令官 カール・トーマス氏

4月29日
・海保 有事に避難支援 統制要領決定 自衛隊と連携
・日米韓の協力強化訴え 米議会で演説 尹大統領「北挑発、脅威」
・日中関係「重大な岐路」 駐日中国大使、強くけん制
・海洋基本計画 閣議決定 海上保安能力を強化
・日英、日豪の円滑化協定承認 参院
・横須賀米空母 来年交代へ ロナルド・レーガンに代わりジョージ・ワシントンに
・露ミサイル攻撃 14人死亡 ウクライナ中部 住宅10棟被害 
 キーウにも 防空能力試す狙いか
・戦闘車両「98%以上引き渡し」 NATO会見 戦車は230両
・侵略継続の姿勢 露国防相が示す 上海協力機構会議で
・穀物輸出合意で 作業部会を提案 トルコ、露に
・中国無人機 台湾を半周 初の経路 軍事圧力強化か
・「92年合意」容認求める 中国・台湾政策トップ 総統選前 揺さぶり
・ナワリヌイ氏 終身刑も 露当局 「テロ行為」新たな嫌疑
・米韓共同声明「強烈な不満」中国外務省、韓国に
・南シナ海 中国船100隻超 比沿岸警備隊が確認
・中印国防相会談 国境問題を議論 
・米国人拘束関与 情報機関に制裁 米、露とイラン
・偽ゼレンスキー氏と電話 FRB議長 ロシア人がいたずら
・韓国を「優遇国」再指定へ 経産省 厳格輸出管理を解除

4月30日
・首相、来月7日にも訪韓 シャトル外交再開 尹氏と会談へ
・危機の中で G7広島サミット㊤ ヒロシマ 戦禍の祖国に重ね
・【社説】防衛装備移転 輸出を広げ生産基盤強化せよ
・セルビアで戦闘員募集 露ワグネル 反欧米 民族主義者狙い
・ウクライナ 反攻の準備「最終段階」 国防相 天候見極め着手判断
・露 反逆罪で終身刑に 最高刑引き上げ 反戦封じる狙い
・強制移送の子供 帰還協力を要請 習氏にゼレンスキー氏
・北、米韓宣言に反発声明 与正氏 軍事挑発の可能性
・ハーバード大で 韓国大統領講演
・露印国防相が会談
・あすへの考 身の丈の富国強兵論 自立と安心 令和の国家像
 戦後秩序は瓦解。欧米の自由や民主主義を奉じるだけでは済まない
 日本大学危機管理学部教授 先崎彰容氏 47

5月1日
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・露軍燃料4万トン焼失か クリミア施設 ウクライナ軍 関与示唆
・米韓の核協議体 「敵対的な挑発」 北メディア論評
・デジタル技術で露から国民守る ウクライナ次官

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