すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【女子サッカー】なでしこジャパンの「アスリート化」は正しい道か?

2023-08-27 09:17:31 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
選手がロボット化する?

 きのう投稿した記事で、なでしこジャパンはプレー強度(インテンシティ)が強豪国に劣ると書いた。だからフィジカルを上げ、アスリート化を進めることが強化の道だと説いた。

 先日開かれた女子ワールドカップ2023を観てそう思ったからだ。

 だが自分でそう書いていながら、疑問も感じる。

 なでしこは強豪国とくらべ、プレー強度やフィジカルで劣ることは確かにその通りだ。だがスウェーデン女子代表やオーストラリア女子代表のように選手のアスリート化を進め、ロボットのようになって行くのが果たして正しいのだろうか?

 確かにそうなることで球際の競り合いに強くなることは確かだし、それはサッカー選手として必要なことだ。だが選手を頑強にアスリート化することで、なでしこ特有の小回りの利きや繊細さ、細やかさ、アジリティが失われるとすれば、それは本末転倒だと感じるのだ。

プレー強度の強化は守備面限定で?

 例えばフィニッシュひとつ取っても、なでしこには繊細さがある。

 一例としてライン裏に狙いすましたグラウンダーの絶妙なスルーパスを出し、それに合わせてアタッカーが裏抜けする、というような解像度の高い攻めはなでしこの真骨頂だ。

 だがそれに対し欧米の強豪国のフィニッシュは、単純にサイドからハイクロスを入れて敵にパワーで競り勝つような大味で原始的な攻めが目につく。

 もしアスリート化を進めることで、なでしこジャパンがそんなふうに「欧米化」してしまったら「つまらないな」と感じる。

 そう考えるとプレー強度の強化は、おもに球際の競り合いなど守備面限定で進めるのが正しいのだろうか?

 なでしこは守備面でのプレー強度を高める必要があるのは確かだと思うので、ここではひとまずそう結論づけておこう。

 さて、みなさんはどう思いますか?

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