ノルウェーはハイボールを操る「高い城の女王」だ
なでしこジャパンは「女子ワールドカップ2023」の決勝トーナメント1回戦で、本日5日(土)17時からノルウェーと対戦する。NHKが総合テレビ(地上波)で16時50分から中継する。
なでしこジャパンのFIFAランキングは11位だ。対するノルウェーは12位と数字の上では拮抗している。だが日本が歴史の浅い新興勢力なのに対し、ノルウェーはいわば古豪といえる。
彼らは1995年にスウェーデンで開かれた第2回大会で優勝している。成績はけっこう安定していて女子W杯全9大会に出場を果たしており、過去1次リーグで敗退したのは2011年大会のたった1回だけだ。
平均身長が軽く170センチ以上あるノルウェーは、早めにサイドからハイボールやアーリークロスを入れてくる。また最終ラインから縦にロングボールを放り込むダイレクトなビルドアップもやる。高さを生かすためだ。
日本としては、敵ボールホルダーに機敏にプレスをかけ、ロングボールを入れる猶予を与えないことが肝要になる。また彼らは相手ボールに対するプレスが速く厳しいため、日本はボールを奪ったら素早いポジティブ・トランジションから少ないタッチ数でパスを繋ぎたい。
速いパスワークで「高さの戦い」を避ける
ではノルウェー戦を日本はどんな戦術で戦えばいいのか?
たとえば1次リーグ第3節のスペイン戦で日本が採用したカウンター戦術は、あくまでスペインがやってくるティキタカ対策のためだったはずだ。
なぜならスペインと違い、高さとフィジカルのある北欧勢やアメリカと対戦する試合で引いて守れば、日本の守備ブロックの頭上に遠くからロングボールを放り込まれて競り合いに持ち込む「高さとフィジカルの戦い」に引きずりこまれてしまう。これではノルウェーが有利になる。
なでしこの智将・池田太監督はそんな愚策は取らないはずだ。
アメリカや北欧勢のような大柄で鈍重な相手と有利に戦うには、低くて速いパスを少ないタッチ数で繋ぐポゼッションスタイルを取るのがベストだ。これにより日本のよさが最大限に生かせる「アジリティとトランジションの戦い」に持ち込むのがかしこい。
つまり大柄で高さのある鈍重な相手ほど、なでしこの専売特許である速いパスサッカーが生きるのだ。
スペイン戦で使ったカウンター戦術は、あくまで「見せ球」。つまり「いったい日本はカウンターでくるのか? それともポゼッションか?」と対戦相手の事前のスカウティングを混乱させるためのエサとしておいたほうがいい。
さあ、なでしこジャパンがいちばん得意なポゼッションサッカーで準々決勝をめざそう。
なでしこジャパンは「女子ワールドカップ2023」の決勝トーナメント1回戦で、本日5日(土)17時からノルウェーと対戦する。NHKが総合テレビ(地上波)で16時50分から中継する。
なでしこジャパンのFIFAランキングは11位だ。対するノルウェーは12位と数字の上では拮抗している。だが日本が歴史の浅い新興勢力なのに対し、ノルウェーはいわば古豪といえる。
彼らは1995年にスウェーデンで開かれた第2回大会で優勝している。成績はけっこう安定していて女子W杯全9大会に出場を果たしており、過去1次リーグで敗退したのは2011年大会のたった1回だけだ。
平均身長が軽く170センチ以上あるノルウェーは、早めにサイドからハイボールやアーリークロスを入れてくる。また最終ラインから縦にロングボールを放り込むダイレクトなビルドアップもやる。高さを生かすためだ。
日本としては、敵ボールホルダーに機敏にプレスをかけ、ロングボールを入れる猶予を与えないことが肝要になる。また彼らは相手ボールに対するプレスが速く厳しいため、日本はボールを奪ったら素早いポジティブ・トランジションから少ないタッチ数でパスを繋ぎたい。
速いパスワークで「高さの戦い」を避ける
ではノルウェー戦を日本はどんな戦術で戦えばいいのか?
たとえば1次リーグ第3節のスペイン戦で日本が採用したカウンター戦術は、あくまでスペインがやってくるティキタカ対策のためだったはずだ。
なぜならスペインと違い、高さとフィジカルのある北欧勢やアメリカと対戦する試合で引いて守れば、日本の守備ブロックの頭上に遠くからロングボールを放り込まれて競り合いに持ち込む「高さとフィジカルの戦い」に引きずりこまれてしまう。これではノルウェーが有利になる。
なでしこの智将・池田太監督はそんな愚策は取らないはずだ。
アメリカや北欧勢のような大柄で鈍重な相手と有利に戦うには、低くて速いパスを少ないタッチ数で繋ぐポゼッションスタイルを取るのがベストだ。これにより日本のよさが最大限に生かせる「アジリティとトランジションの戦い」に持ち込むのがかしこい。
つまり大柄で高さのある鈍重な相手ほど、なでしこの専売特許である速いパスサッカーが生きるのだ。
スペイン戦で使ったカウンター戦術は、あくまで「見せ球」。つまり「いったい日本はカウンターでくるのか? それともポゼッションか?」と対戦相手の事前のスカウティングを混乱させるためのエサとしておいたほうがいい。
さあ、なでしこジャパンがいちばん得意なポゼッションサッカーで準々決勝をめざそう。