悪夢の昨シーズンから起動せよ
プレミアリーグでは8月25日に第3節が行われ、チェルシーがホームのスタンフォード・ブリッジに昇格組ルートン・タウンを迎えた。試合はスターリングの2G1Aでチェルシーが3-0と圧勝した。スターリングがチームの救世主になった。
思えばチェルシーの2022-23シーズンは悪夢だった。選手補強で湯水のようにカネを使って大物をズラリと揃え、「船頭多くして船山に登る」で44というプレミアリーグで過去最悪の勝ち点で12位に沈んだ。そんなチームの再建を託されたのが名将マウリシオ・ポチェッティーノ新監督だ。
だがチームは今季ここまで、開幕戦でリバプールと1-1で引き分け。第2節のウェストハム戦では1-3で敗れている。勝ちなしだ。今節の対戦相手ルートン・タウンは、古豪ではあるがプレミアリーグは初挑戦の新規参入。しかもチェルシーのホームとあって是が非でもほしい勝利だった。
この一戦で彼らは前節に引き続きフォーメーションに3-4-2-1を採用。守備時5-4-1~5-3-2のような変幻自在の姿を見せた。シャドーのコナー・ギャラガーが一列降りて中盤3枚になり、スターリングとニコラス・ジャクソンが流動的に2トップ化するような形だ。演じるのは美しいポゼッションサッカーである。
3バックの中央にはチアゴ・シウバが鎮座し、2CMFの1枚エンソ・フェルナンデスは前目でボールをさばく役。もう1枚のモイセス・カイセドは彼よりやや下がり目でアンカー的な役割を果たす。スターリングはシャドーだ。
エンソが中盤で魅せる鮮やかな舞い
試合開始から、エンソ・フェルナンデスが躍動している。エネルギッシュに中盤を疾走し、惚れ惚れするような球さばきを見せる。すばらしいボールコントロールだ。しかも動きのひとコマひとコマに、意欲と気合いがこもっている。
それに対しカイセドは引き立て役に徹している。安定したビルドアップで最終ラインとアタッカーたちをリンクさせ、スポットライトの当たる舞台で踊らせようとする。
さて、お相手のルートン・タウンは立ち上がりから激しいハイプレスで来た。ガチガチのマンツーマンで前からハメようとしている。そのため両チームが非常にコンパクトなゾーンにすっぽり収まっている。
ただしルートン・タウンはマイボールになるとバタバタと落ち着かず、ボール保持がままならない。背中にマーカーを背負ってはパニックになり、安全にボールを落としてばかりいる。試合開始早々、どんなレベルのチームなのかが判明した。今日はチェルシーの日だ。
チェルシーが初の1勝を上げ号砲を鳴らす
スターリングのワンマンショーに話を移そう。この試合、彼は右に流れてカットインする機会をうかがいしきりにチャンスを作った。
まず1点目は前半17分だ。彼は右サイドに開いてボールを受け、鮮やかなドリブルでひらりひらりと敵をかわす。相手の守備網はないも同じだ。そして中央にカットインし、ラストは左足でゴール左に力強くボールを差し込んだ。先制だ。
かくてゲームは後半に入り、20分頃だった。リードされているルートン・タウンは最終ラインを押し上げ、敵陣へ攻め込むようになった。これに対しチェルシーは最終ラインでしきりにゆっくりボールを回して試合を落ち着かせようとする。
そしてプレミア初挑戦者の野望を打ち砕く一発が23分に出る。カイセドが右サイドの裏のスペースへ出したボールを右WBマロ・グストが中へ折り返し、これをスターリングがワンタッチでゴールに押し込んだ。この2点目で盛り返そうとする「新参者」を見事に押し返した。
仕上げは30分だ。立役者スターリングが右サイドからワンタッチでクロスを入れ、ゴール前でFWニコラス・ジャクソンがこれまたワンタッチでシュートを叩き込んだ。
締めて3-0。今季、チェルシーは待望の初勝利を上げ、1勝1敗1引き分けで勝ち点を4とした。まだまだシーズンは長い。これからが勝負である。
プレミアリーグでは8月25日に第3節が行われ、チェルシーがホームのスタンフォード・ブリッジに昇格組ルートン・タウンを迎えた。試合はスターリングの2G1Aでチェルシーが3-0と圧勝した。スターリングがチームの救世主になった。
思えばチェルシーの2022-23シーズンは悪夢だった。選手補強で湯水のようにカネを使って大物をズラリと揃え、「船頭多くして船山に登る」で44というプレミアリーグで過去最悪の勝ち点で12位に沈んだ。そんなチームの再建を託されたのが名将マウリシオ・ポチェッティーノ新監督だ。
だがチームは今季ここまで、開幕戦でリバプールと1-1で引き分け。第2節のウェストハム戦では1-3で敗れている。勝ちなしだ。今節の対戦相手ルートン・タウンは、古豪ではあるがプレミアリーグは初挑戦の新規参入。しかもチェルシーのホームとあって是が非でもほしい勝利だった。
この一戦で彼らは前節に引き続きフォーメーションに3-4-2-1を採用。守備時5-4-1~5-3-2のような変幻自在の姿を見せた。シャドーのコナー・ギャラガーが一列降りて中盤3枚になり、スターリングとニコラス・ジャクソンが流動的に2トップ化するような形だ。演じるのは美しいポゼッションサッカーである。
3バックの中央にはチアゴ・シウバが鎮座し、2CMFの1枚エンソ・フェルナンデスは前目でボールをさばく役。もう1枚のモイセス・カイセドは彼よりやや下がり目でアンカー的な役割を果たす。スターリングはシャドーだ。
エンソが中盤で魅せる鮮やかな舞い
試合開始から、エンソ・フェルナンデスが躍動している。エネルギッシュに中盤を疾走し、惚れ惚れするような球さばきを見せる。すばらしいボールコントロールだ。しかも動きのひとコマひとコマに、意欲と気合いがこもっている。
それに対しカイセドは引き立て役に徹している。安定したビルドアップで最終ラインとアタッカーたちをリンクさせ、スポットライトの当たる舞台で踊らせようとする。
さて、お相手のルートン・タウンは立ち上がりから激しいハイプレスで来た。ガチガチのマンツーマンで前からハメようとしている。そのため両チームが非常にコンパクトなゾーンにすっぽり収まっている。
ただしルートン・タウンはマイボールになるとバタバタと落ち着かず、ボール保持がままならない。背中にマーカーを背負ってはパニックになり、安全にボールを落としてばかりいる。試合開始早々、どんなレベルのチームなのかが判明した。今日はチェルシーの日だ。
チェルシーが初の1勝を上げ号砲を鳴らす
スターリングのワンマンショーに話を移そう。この試合、彼は右に流れてカットインする機会をうかがいしきりにチャンスを作った。
まず1点目は前半17分だ。彼は右サイドに開いてボールを受け、鮮やかなドリブルでひらりひらりと敵をかわす。相手の守備網はないも同じだ。そして中央にカットインし、ラストは左足でゴール左に力強くボールを差し込んだ。先制だ。
かくてゲームは後半に入り、20分頃だった。リードされているルートン・タウンは最終ラインを押し上げ、敵陣へ攻め込むようになった。これに対しチェルシーは最終ラインでしきりにゆっくりボールを回して試合を落ち着かせようとする。
そしてプレミア初挑戦者の野望を打ち砕く一発が23分に出る。カイセドが右サイドの裏のスペースへ出したボールを右WBマロ・グストが中へ折り返し、これをスターリングがワンタッチでゴールに押し込んだ。この2点目で盛り返そうとする「新参者」を見事に押し返した。
仕上げは30分だ。立役者スターリングが右サイドからワンタッチでクロスを入れ、ゴール前でFWニコラス・ジャクソンがこれまたワンタッチでシュートを叩き込んだ。
締めて3-0。今季、チェルシーは待望の初勝利を上げ、1勝1敗1引き分けで勝ち点を4とした。まだまだシーズンは長い。これからが勝負である。