結果的に勝ったが内容は大差
川崎フロンターレはショートパスをつなぐ小さいサッカーをする。悪い意味でガラパゴス化した日本人らしいスタイルだけに、そのまま日本サッカーの課題が浮き彫りになった試合だった。負けたチェルシーのポゼッション率は61%。ボールを握ろうとする川崎Fの「自分たちのサッカー」は砕かれた。
川崎のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKがチョン・ソンリョン。最終ラインは守田英正、谷口彰悟、ジェジエウ、登里享平。セントラルMFは下田北斗と田中碧。右SHは阿部浩之、左SHは齋藤学。ワントップは小林悠だ。
一方、チェルシーのフォーメーションは4-2-3-1。レギュラークラスはジョルジーニョやコヴァチッチ、ペドロ、ダヴィド・ルイス、アスピリクエタ、マルコス・アロンソらが出場した。チェルシーのビルドアップは中央のセントラルMF経由、サイド経由とまんべんない。プレシーズンだというのに楽にパスをつないでいる。
一方、川崎は立ち上がりからチェルシーの激しいプレッシングを受け、自慢のパスワークがたどたどしい。各駅停車だ。川崎は選手間の距離を縮めてショートパスをつなごうとするために、複数の選手がまとめてチェルシーによるプレッシングの餌食になりやすい。ゆえにカウンターに弱い。
かたやチェルシーはピッチを広く使い、ボールスピードがケタ違いに強くて速い。スペースのない現代サッカーにおいて、密集地帯でパスを通すにはボールスピードが必要だ。パスが遅くて弱々しい川崎とは対照的である。
日本人は「カラダの入れ方」を研究すべき
川崎がプレスにもろいのは、ファーストタッチが雑なせいもある。川崎の選手は最初のトラップに失敗し、ボールを1回弾く間にマーカーに詰められる。ファーストタッチで潰される。その点、チェルシーの選手はボールコントロールが非常に巧みで、敵に距離を詰められても簡単にボールを失わない。
またフィジカルの差も激しく、チェルシーの選手にカラダを入れられると川崎は何もできなくなる。またチェルシーの選手はフィジカルが強いだけでなく、カラダの使い方そのものがうまい。このあたりも日本のサッカーは基本から見直す必要がある。
とはいえオフ明けでフィットネスが上がってないチェルシーだけに、後半が半分も過ぎるとすっかりダレた試合になった。そして試合終了間際の後半42分、途中出場した中村憲剛の技術が巧みなラストパスとなって結実し、同じく途中出場のブラジル人FWレアンドロ・ダミアンの決勝点を呼んだ。
結局、最後の最後はシーズン真っ最中でコンディションのいいJリーガーと、休み明けでカラダが重いプレミアリーガーとの差になった。
巷間、日本のメディアは「川崎Fがプレミアの雄、チェルシーを撃破!」などと大はしゃぎだ。結果だけに囚われ、だれも「内容」を見ようとしない。暗澹たる思いがする。日本のサッカー関係者はぜひこのゲームを緻密に分析し、日本サッカーが抱える深刻な問題点を修正するための教材にすべきだろう。
川崎フロンターレはショートパスをつなぐ小さいサッカーをする。悪い意味でガラパゴス化した日本人らしいスタイルだけに、そのまま日本サッカーの課題が浮き彫りになった試合だった。負けたチェルシーのポゼッション率は61%。ボールを握ろうとする川崎Fの「自分たちのサッカー」は砕かれた。
川崎のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKがチョン・ソンリョン。最終ラインは守田英正、谷口彰悟、ジェジエウ、登里享平。セントラルMFは下田北斗と田中碧。右SHは阿部浩之、左SHは齋藤学。ワントップは小林悠だ。
一方、チェルシーのフォーメーションは4-2-3-1。レギュラークラスはジョルジーニョやコヴァチッチ、ペドロ、ダヴィド・ルイス、アスピリクエタ、マルコス・アロンソらが出場した。チェルシーのビルドアップは中央のセントラルMF経由、サイド経由とまんべんない。プレシーズンだというのに楽にパスをつないでいる。
一方、川崎は立ち上がりからチェルシーの激しいプレッシングを受け、自慢のパスワークがたどたどしい。各駅停車だ。川崎は選手間の距離を縮めてショートパスをつなごうとするために、複数の選手がまとめてチェルシーによるプレッシングの餌食になりやすい。ゆえにカウンターに弱い。
かたやチェルシーはピッチを広く使い、ボールスピードがケタ違いに強くて速い。スペースのない現代サッカーにおいて、密集地帯でパスを通すにはボールスピードが必要だ。パスが遅くて弱々しい川崎とは対照的である。
日本人は「カラダの入れ方」を研究すべき
川崎がプレスにもろいのは、ファーストタッチが雑なせいもある。川崎の選手は最初のトラップに失敗し、ボールを1回弾く間にマーカーに詰められる。ファーストタッチで潰される。その点、チェルシーの選手はボールコントロールが非常に巧みで、敵に距離を詰められても簡単にボールを失わない。
またフィジカルの差も激しく、チェルシーの選手にカラダを入れられると川崎は何もできなくなる。またチェルシーの選手はフィジカルが強いだけでなく、カラダの使い方そのものがうまい。このあたりも日本のサッカーは基本から見直す必要がある。
とはいえオフ明けでフィットネスが上がってないチェルシーだけに、後半が半分も過ぎるとすっかりダレた試合になった。そして試合終了間際の後半42分、途中出場した中村憲剛の技術が巧みなラストパスとなって結実し、同じく途中出場のブラジル人FWレアンドロ・ダミアンの決勝点を呼んだ。
結局、最後の最後はシーズン真っ最中でコンディションのいいJリーガーと、休み明けでカラダが重いプレミアリーガーとの差になった。
巷間、日本のメディアは「川崎Fがプレミアの雄、チェルシーを撃破!」などと大はしゃぎだ。結果だけに囚われ、だれも「内容」を見ようとしない。暗澹たる思いがする。日本のサッカー関係者はぜひこのゲームを緻密に分析し、日本サッカーが抱える深刻な問題点を修正するための教材にすべきだろう。