メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ二泊四日のNY2013 その8 《THE LITTLE MERMAID二回目編》

2013年08月17日 | NEWYORK


翌朝。THE ONE HUNDREDの美味しい朝ごはん。
しかしメガヒヨは食べきれずに残してしまった。夕べ夜食を食べてしまったことを思いっきり後悔する。

それからNick姉さんとの待ち合わせ場所のPenn Stationに向かう。
ところがケータイメールが届かずに、結局お会いできたのは電車の中だった。
ガラケーユーザーのメガヒヨはメール発信ごとに100円支払っているというのに。ドコモはしっかり仕事をしてほしい。

メガヒヨと会えなかったドタバタでNick姉さんは電車のチケットを買えないままに乗車されたのだけど、車内で車掌さんから買うチケットは駅で買うよりも5ドルも高かった。かたじけないです。


ドコモのせいで大変だったけど、時間通りにたどり着いたPaper Mill Playhouse。

そういえば今回は現地で日本人の方を全く見かけなかったな~。
公演から2か月くらい経つけど、ネット上でレビューも見つけられないし。
もしかしてメガヒヨってば、この"改編版"Little Mermaidを観られた数少ない幸運な日本人!?

そうなると必要以上に使命感が湧いてくる。
張り切ってミュージカルナンバーリストを書いてみたよ。
カットされた曲は、追加されたのは、順序が大幅に変わったのはで目印をつけといた。

まずはオリジナルである2008年版から。

ACT1
Overture
Fathoms Below
Daughters of Triton
The World Abobe
Human Stuff
I Want the Good Times Back
Part of Your World
The Storm
Part of Your World (Reprise)
She's in Love
Her Voice
The World Abobe (Reprise)
Under the Sea
Sweet Child
Poor Unfortunate Souls

ACT2
Positoovity
Beyond My Wildest Dreams
Les Poissons
Les Poissons (Reprise)
One Step Closer
I Want the Good Times Back (Reprise)
Kiss the Girl
Sweet Child (Reprise)
If Only (Quartet)
The Contest
Poor Unfortunate Souls
If Only (Reprise)
Finale

それでもって、改編が入った2013年版

ACT1
Overture
The World Abobe
Fathoms Below
Daughters of Triton
If Only (Triton's Lament)
Daddy's Little Angel
Part of Your World
The Storm
Part of Your World (Reprise)
She's in Love
Her Voice
Under the Sea
If Only (Ariel's Lament)
Sweet Child
Poor Unfortunate Souls

ACT2
Positoovity
Beyond My Wildest Dreams
Les Poissons
Les Poissons (Reprise)
One Step Closer
Daddy's Little Angel (Reprise)
Kiss the Girl
Sweet Child (Reprise)
If Only (Quartet)
The Contest
Poor Unfortunate Souls (Reprise)
Finale

2013年版のラストにIf Only (Reprise)が入っていないけど、ちゃんと歌われていたと記憶している。
トリトンパパが歌って、アリエルがお姉さん達に囲まれて変身、って流れだったからね。
それらも含めてFinaleってことなのかも。

2008年オリジナル版のの演出を今回大幅に改編したのは、Glenn Casale氏。

その1でも書いたけれど、アリエル登場を冒頭に持ってきたのは正解だと思う。
2008年版では彼女がなかなか出てこないまま話が進んじゃっていたから。
歌声だけ流して神秘性を演出したかったのかも知れないけれど、観客はみんなそれが人魚のアリエルの声だって分かりきっているのだから、勿体ぶるのはそれほど意味がないよね。
大人でも登場までにしびれを切らすのだから、子供は待ち切れずに集中力を削がれちゃうかも。

劇団四季のリトルマーメイドは残念ながら今のところ観てなかったり。
昨年会員を辞めちゃったからね~。チケットが手に入りにくいもので。
比べたらまた面白い発見があったかも知れないけれど。

あ、でも四季のサイトにあった動画を見てみたら、♪Under the Seaの演出はそちらの方がいいね。
2013年版だとアリエルが置物状態だったので、フライングで踊りまくる四季版の方が見ごたえがある感じ。
バックダンサーの扮装も前者は、サンゴやイソギンチャクなど刺胞動物門花虫綱に片寄りがちだったけど、後者は魚類も活躍してたので。
またもや気前のいいカンザスの劇場が♪Under the Seaをフルコーラス公開しているので観てみてね!

それと、カモメのスカットルの♪Human's Stuffというナンバーもばっさりカットされてた。
しかも2008年版において全アンサンブルを動員して構成されていたカモメ軍団は、今回4名という精鋭のみにリストラを決行。
おかげでカモメが出てくる度に湧いてきたあのイライラは、この2013年版では全く感じなかった。
それどころか、スカットル役のMatt Allenさんの芸達者ぶりを堪能したよ。

アースラ様のナンバーが♪I Want the Good Times Backだったのは2008年版のみだった模様。
サクラメント版も四季版も♪Daddy's Little Angelを採用しているから。
でもこれって小さい女の子にはトラウマだろうな 人魚の人形を破壊しまくりだったから。
アニメ版にも登場する♪Poor Untunate Soulはもちろん健在。
いやぁ。動画でもLizさんは素晴らしいね。
四季版の紅白歌合戦の小林幸子のようなアースラ様も見ごたえがあるだろうけど、Lizさんは体全体で海の魔女を表現しているから。
(二人の献身的な助手も含めて。)

他に、今回の舞台で衝撃的だったのは一幕の最後。
たった3日間だけの人間の姿になったアリエルが砂浜にたどり着くシーン。
尾に代わって生えた脚を嬉しそうに眺め、第一歩を踏もうとする。
しかしながら初めての歩行のため、脚はもつれ、即コケる!! 残念そうにふてくされた顔をするアリエル。
それを観て爆笑する観客。
そして何と、このタイミングで幕が下りるのだ!!

もちろん2008年版はそんなことは無かったと記憶している。
またメガヒヨは数々のミュージカルを観てきたが、ヒロインの変顔で幕を下ろすショーなどは見たことが無い
あのメル・ブルックス作品でさえ、一幕ラストは壮大なコーラスやダンスで締めている。
コメディでさえそうなのに、純粋なお子様向けの『人魚姫』で、しかも一幕ラストというタイミングで笑いを追求するのか
Glenn Casaleの演出には、挑戦的な意欲を感じた。

ちなみに二幕冒頭は、アリエルが砂浜にたどり着いてコケるところまでを同じように繰り返して演じている。
まるでテレビ番組がCM後に同じシーンを再度放送しているのを、見るかのようだ。
ファミリー・ミュージカルとしては型破りな構成かに見えるが、子供は一幕を復習出来るし、混雑するトイレから遅れて戻った観客にとっては都合がいいかも知れない。


他に…
小ネタとして、プリンス・エリックの花嫁コンテストのシーンは楽しかったなぁ。
候補の姫君の最後の一人が前後スプリッツまでして必死にアピールするんだけど、そんなのNickくんは楽勝で出来るからね(笑)
Nickくんのファンは、これを見てみんなニヤリとしていたかも。

心いくまでショーをつっこみ堪能した、2回目の『THE LITTLE MERMAID』。
本日も出待ちをしちゃったよ。


キング・トリトン役のEdsard Wattsさんと。
City Centerのアンコールシリーズで、スーパーマンを演じていたお方。
長身のたくましいご体格で、あのコスチュームが似合いそう!


とびきりキュートなフランダー役のChristian Probstくん。
3年前は子役だったというので、きっとその間に急激に背が伸びて声変わりしたんだろね。
大学の勉強も忙しいと思うけど、また近いうちに舞台に出てほしいなぁ。


セバスチャン役のAlan Mingo, Jrさん。
プロフィールを見ると、『Rent』のコリンズ、『Lion King』のシンバ、『Hair Spray』のシーウィードなどなど、アフリカ系俳優の王道をいく経歴をお持ちの方。
次はもしかして『Kinky Boots』のローラ役とか!?

あとLizさんにもサインをいただきたかったのだけど、マチネ公演だったせいか外には出てこられなかった。
そりゃあ、あれだけのメイクだものね。落してもう一度するのも大変かも


そしてそして、だいぶ待ってからNickくんのご登場。
本日はNick姉さんがバースデイ・プレゼントをご持参。
それだけではなく、Nickくんへのおやつ、キャストの皆さんへの差し入れも用意されていた。頭が下がるなぁ。
でもってね、後日伺った話なんだけど、Nickくんは姉さんにもらったおやつがとても気に入ったらしく、半分はパートナーちゃんのためにとっておいたんだって。
可愛いよねぇ


Nickくんはメガヒヨの顔を見るなり、切り絵ポートレートの感想を言ってくれた。
クールと言っていたので、気に入ってくれたみたい。嬉しいなぁ!!
そのときNick姉さんが「彼女3日間しか滞在出来ないところ、このショーに2回も来たのよ。」と言ってくれた。
そしたらNickくんいわく、「わー。アリエルみたいだね。」だって!!
なんか滞在日数と言葉が通じないところしか共通点が無いような気もするけれど(笑)、メガヒヨにとってそれは最高の誉め言葉だよ。

「それじゃあ、今夜のMurder Balladたのしんでね!!」
と、NickくんはメガヒヨとNick姉さんを送り出してくれた。
幸せな気分で劇場を後にする。


そうそう。この日、Jessica姫にもサインをもらいたいなぁと思っていたんだけど、出てこられたのはNickくんと同時だった。
もう目の前のNickのことで頭がいっぱいになり、サインをいただくことをうっかり忘れてしまった。

この改編版『THE LITTLE MERMAID』は、Broadwayでの再演のうわさも聞く。
彼女にサインをいただく為にも、是非その話が実現してほしいなぁ。
日夜お祈りするメガヒヨなのであった。