4月29日土曜日14:00 AUGUST WILSON THEATRE
オーケストラE13 (下手端から2つ目)
ディスカウントプライス $119.50(事前にチケットマスターで購入。手数料別)
Phil...Andrew Call
Rita...Barrett Doss
あらすじ
Philはテレビ番組の気象予報士。人気を鼻にかけ、常日頃から周囲を見下すような態度を取っている。
そんなある日、ウッドチャックによる春の訪れを占う祭り(Groundhog Day)を取材するために田舎町を訪れる。
彼にとって退屈な祭り。やっつけ仕事で都会に戻ろうとするが、悪天候のために引き返して宿に再び泊まることに。
ベッドで目を覚ますと一度見たような光景が。何と彼は前日にタイムリープしていたのだ。
当初は何かの錯覚かと思いやり過ごしていたが、何度も何度も訪れる2月2日の朝を迎えるうちに事の重大さに気づく。
何もかもがリセットされるので、美人をくどき落としたり、大金を盗んで豪遊したりとやりたい放題するが気持ちは虚しくなるばかり。
やけを起こして車で暴走したり、挙句の果ては悲観して自殺を試みる。
しかし気が付くと、2月2日朝のホテルのベッドの上に舞い戻りしているのだ。
そんなうち、Philは番組プロデューサーのRitaを口説いてみようと試みる。
しかし何度チャレンジしても、聡明な彼女は一向にその気にならない。
何とか彼女好みの男性に近付こうと、Philは際限なく繰り返す時間をつかって地道な努力を続ける。
次第に彼の内面に大きな変化が訪れるのだった。
同名の映画を原作としたミュージカル。(邦題は「恋はデジャ・ブ」(笑)。全く違うので注意!)
主演のAndy KarlさんをRockyぶりに拝見するのを楽しみにしていた。
しかし残念ながら彼はプレビュー間もなくに大けがをし、舞台には復帰しもののマチネは代役による上演となってしまった。
という訳でこのたびPhil役は通常Gus(暴走シーンの同乗者)を演じているAndrew Callさんで観た。
Andyさんにセクシーさやオーラではかなわないものの、Andrewさんは高飛車なPhilが変わっていく様子をよく演じていたし、歌も立派にこなしていた。
有名な映画の舞台化ということに並び、このショーの売りはあっと驚く舞台装置。
初回プレビューを観た知人の話によると、上演が20分中断してしまったくらい複雑な仕掛け。
幕が開くと登場する町のセットは一見質素に見える分、それらが変貌してあっと言わされてしまうのだけど。
特に主人公は1秒が勝負という場面が多いので、代役の方もそれなりの水準でないと務まらないんだなと思った。
ヒロインのRitaを演じるのはBarret Dossさん。颯爽とした雰囲気の女優さんで、キャリアウーマン役にぴったり。
Ritaはじめ主人公以外のキャストは何度も同じシーンを同じテンションで演じなければならないのだけど、さすがBroadwayの俳優さんたちはまったくスキが無かった。
特にGroundhog Dayを取り仕切るBusterを演じるJosh Lamonさん。この方のウッドチャック溺愛ぶりのは必見!!
(どこかで拝見したことがあるなと思ったら、昨年のFinging NeverLandに出演なさっていた。)
そうそう。忘れちゃいけないのがウッドチャックのPhil。そう、主人公と同じ名前。
動物としてのPhilはぬいぐるみとして登場するのだけど、もう一人ゆるキャラの着ぐるみとしてのPhilも登場する。
彼がまた存在感抜群!!
映画だと主人公が何度も水たまりに足を突っ込んでしまうシーンがあるけれど、舞台では着ぐるみのPhilとの絡みに変更されている。
何度も繰り返されるそれはタイミング抜群で最高!!
中の人はRaymond J. Leeさん。彼は暴走シーンの同乗者のひとり、Ralphも演じている。(ちょっとロバートの秋山さんに似ている(笑))
あ、そうそう。着ぐるみのPhilがビッグバンドでディズニーシーのミッキーさん並みのパフォーマンスをするシーンがあるのだけど、あれもRaymondさんが中に入ってるのかな?
とにかく今回のシーズンのBroadwayはあちこちで着ぐるみが見られたのだけど、最高峰はこのウッドチャックのPhilに間違いなし。
ぜひこれからご覧になる方は注目してみて頂きたい。
幕間の緞帳。
色んな演目で緞帳でプロジェクションマッピングを採用してるね。画面が動くから眺めてて飽きないよ。