皆花守の子持ちかな?
令和2年11月23日(月)
港区にある天現禅寺へ初詣。
珍しい名前のお寺の一つか。
当寺は多聞山の山号が示すように、
本尊として毘沙門天の像
(樟の丸木作り、高さ103.5㎝)を
お祀りしている
(秘仏の為、開扉日に公開)。
毘沙門天は、「多聞山」とも称され、
四天王の一人。
降魔相を現じて仏国土と衆生を
守護する願誓を持ち、また、七福神
の一神でもある。
民俗信仰の対象。
庭の築山の麓に、芭蕉句碑がある。
「伊賀の国花垣の花はそのかみ
奈良の八重桜の料に附されけると
いひ伝えければ」
と前書し、
「一里は
みな花守の
子持かや」。
この句碑の背面に、
「文政六葵未初冬」、
『其薫
四方に満つるや
八重桜』
と刻印されている。
当寺には、その頃有名な
しだれ桜があったと記録あり。
文政の頃、それに因んで、ここで句会
が催され、句碑が建ったのではなか
ろうかと、考えられている。