『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[超人タッグマッチ(『スパイダーマン3』を観る)]

2007-05-03 14:10:27 | 物語の感想
▼そこに描かれた「テーマの深み」なんてのは語らないで、超人バトルについて語りたい。

今回、スパイダーマンは、三人の悪行超人と戦う。

一人は、一作目で倒したグリーンゴブリンの二代目。

続いて、砂のモンスター・サンドマン。

更に、宇宙からの悪意の増殖者・ヴェノム。

初っ端から、因縁のグリーンゴブリンとのバトルが激しく始まる。

ニューヨークのダウンタウン、それでも立ち並ぶビル群の間隙を、超スピーディーに、両者は激突する。

「おいおい、最初からこんなに飛ばして平気なのかよ・・・。尻すぼみの物語は堪忍してくれよ」

私は思ったものだ。

この、グリーンゴブリン二代目の凄いところは、数いるスパイダーマン世界のモンスターの中で、唯一、精神異常ではあるが、「生身」の人間であることだ。

スパイダーマンもサンドマンもドク・オク(二作目)も、化学実験に巻き込まれた結果、超人としての力を得た。

ヴェノムは、宇宙生命体に寄生による超能力の発揮である。

しかし、グリーンゴブリン二代目だけは、ハイテク技術は駆使しているが、生身で戦うところが凄い(『ドラゴンボール』世界のクリリン的な存在^^;)。

最後に、頭を鉄管に打ちつけて、ノックアウトされる。

再出のモンスターは、初出のモンスターに比べ、影が薄いものだが、グリーンゴブリンは、力のこもったバトル演出で、楽しめた。

▼そもそも、グリーンゴブリン二代目のハリーは、スパイダーマンことパーカーの親友である。

一代目である父親の仇として、スパイダーマンをつけ狙うに至っていた。

こうして見始めると、きっちり終わっていたと思われた二作目が、三作目に繋がる問題点を幾つか残していたことに気づく。

一つは、このハリーとの因縁であり、

二つ目としては、彼女であるメリージェーン(MJ)が、パーカー=スパイダーマンを認識していると言う点だ。

物語は、クライマックスに向けて、ハリーとの物語的絡み、MJとの物語的起伏を丹念に描いていく。

それが、少々、かったるい^^;

スーパーヒーロー物なのだから、そこらの人間関係をもうちょい記号的に描き、スーパーバトルだけを痛快に見せて欲しい気もした。

その点、『X-MEN3』はよく出来ていた。

それに輪を掛けて、サンドマンの存在も、スパイダーマンの育て親との情愛に深く絡んでくる。

これは、一作目との繋がりだ。

育て親への愛ゆえに、スパイダーマンは、サンドマンに憎悪を燃やす。

そして、更に、寄生生物ヴェノムにつけ込まれ、ブラック・スパイダーマンと言う暗黒面へと足を踏み入れる。

ここらへんの物語の積み重ねは、クライマックスに向けて、必要なのだろうが、見ている私達には、いささかのストレスを貯めさせられる。

いまいち魅力的に思えないヒロインとの恋愛模様も丹念に描かれ、少々たるい^^;

このヒロイン役のキルステイン・ダンスト、数々の映評で「不細工」と言われる。

でも、私は、このスパイダーマンの世界では、これでいいのだと思う。

パーカー役のトビー・マグワイアも、けしてイケメンではない。

そこに、物語の「リアリティ」を見出すも良かろう。

▼さて、クライマックス!

ヴェノムとサンドマンは共闘し、MJを人質にし、スパイダーマンと決着をつけようと、摩天楼に罠を張り巡らす。

しかし、つくづく、「摩天楼」は使える舞台である。

作中で何度も繰り広げられる「超高層ビルからの自由落下中の戦闘」がある。

これが何度見ても、心地良く楽しいバトルなのである。

超高速の中で、スパイダーマンは、瞬間瞬間に決断し、窮地を乗り越える。

・・・しかし、ヴェノムに羽交い絞めにされ、巨大怪獣のようなサンドマンの鉄拳を何度も受ける。

スパイダーマン、最後の日か・・・。

そこへ、助っ人が現われる・・・。

かくして、1vs2の変則マッチは、2vs2のタッグマッチへ移行する。

まさか、私は、憎み合っていた「彼」が、スパイダーマンを助けるなどとは考えてもいなかったので、興奮した。

このような展開は大好きだ^^

『キン肉マン』の<超人バトルタッグトーナメント>篇での、ザ・マシンガンズ(キン肉マン・テリーマン)VS悪魔超人コンビ(アシュラマン・サンシャイン)戦を髣髴とさせるのだった^^

「彼」は、スパイダーマンへの憎悪を消し(許し)、

スパイダーマンも、サンドマンへの憎悪を消す(許す)。

憎悪を消す(許す)ことの出来なかったヴェノムは、自壊してゆくのだった。

PS.三作目で完結と言う噂だが、サンドマンが、良い退場をしていたことを考えると、まだ続編が出来そうだ。

グリーンゴブリン三代目は、「執事」に決まりでしょう^^

PS・2.一緒に行った二十歳の娘は、凄く喜んでいた。

私にとって退屈だった恋愛パートを、なかなか楽しんでいた^^

                       (2007/04/03)
コメント
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