☆・・・大作なので観るつもりだったけど、あんまし興味がなく、情報も仕入れていなかったんだけど、なかなか面白かった。
本来ならば、せいぜい三部作にするような流れの物語なのに、無理矢理に一作にしている^^;
宇宙人の侵略の脅威にさらされた世界での、軍事的リーダーへの道を目指した主人公エンダーが、「のらくろ」や「島耕作」のように、ソルジャー適正試験をはじめとし、次第に昇格していく物語。
もう、原作の長編小説を二時間の尺に詰め込んでいるので、エンダーはトントン拍子で突き進む。
でも、脚本がうまく、それぞれの段階で、なかなか重要なエピソードを放り込んでいくので、わりと納得できて話は進む。
最初に妙であったのが、エンダーの行動と、それを評価する指揮官(ハリソン・フォード)の評価である。
エンダーなど、学校で自分を苛めてきた男を返り討ちにして、更に、倒れた相手をフルボッコにする。
それは、「溺れた犬に石を投げる」ような、なんか卑怯なワルの行動のように思えるのだが、指揮官は、それを賞賛する。
また、指揮官は、自分の動きを笑うエンダーに理由を聞き、その理由に感心し、他の候補生をディスる。
なんか、エンダーの優秀さがわからないままに、物語は進む。
しかも、エンダー、男なのに、妙に体の線が細いし、顔も神経質くさい^^;
だが、この物語は、「溺れた犬に石を投げる」と言う、先制攻撃容認の物語であるのが面白い。
「未来の侵略」を防ぐという概念である。
意外にも、「超タカ派」の物語であった。
ハイラインの「宇宙の戦士」の現代アレンジか。
で、その是非こそが、この物語シリーズの第一義としての主題であるのかも知れなかった。
故に、昇格のトントン拍子は、テーマ重視に語る上では当然とも言え、
その物語の帰結として、殲滅した敵の、数少ない生き残りのために、主人公が新しい居住惑星を探す旅に出るという「反省モード」こそ、特記せざるを得なかったのだろう・・・。
しかし、最終決戦のからくりは、微妙に分かっていたような気もするが、けっこう驚かされましたよ^^
(2014/01/24)