☆いつもの二人が、不審な事故死体の出た東京は私有の離島へ飛ぶ。
そこは、自衛隊上がりのリーダーが支配し、私兵が訓練を受ける特異な島であった。
最初、その訓練の様が描かれるが、沼から顔を出す私兵たちの姿は、「地獄の黙示録」を意識していよう。
右翼的な民兵軍団が、あたかも、極左・連合赤軍的にも見える朝日クオリティがあった。
ジャングルの中、スーツ姿の相棒二人が奔る!
杉下右京警部の、やや奇矯な性格は、かような舞台の中で「名探偵」的な存在として、実に活きていた。
もう一人の甲斐クンも、正統派のハンサムで、まだ若く、血気盛んなとこが、おじさんから見ても好感だ。
前「相棒」の神戸王子も、顔見せ以上に活躍してくれるし、いつもの警視庁の面々や、
また、「相棒」独特の権力側の丁々発止(今回は警視庁vs防衛相)も映画版ならではのスケールで面白い。
密林の二人と、東京のコンクリートジャングルのコントラストも面白い。
私は密室殺人が大好きなのだが、この作品はタイトルに「巨大密室」とある、が、そういう作品とは違う。
だけども、民兵団の企む生物兵器の問題の大きさと比して、小さな殺人事件も、右京の目のつけどころの面白さからくる推理解決も、良かった。
二人が、自衛隊の特殊部隊によって拉致され、島から本土にバシルーラされ、それでも、怒りの正義感で島に舞い戻るのも良かったなぁ^^
(2014/05/19)