『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

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[映画『時をかける少女(2010)』を観た]

2010-03-14 03:11:41 | 物語の感想
☆私にとっての『時をかける少女』は、原田知代なのだが、

 この作品、リメイクではなく、これまでの繰り返されて作られた作品の続編体裁となっている。

 で、主演の美少女・仲里依紗の個性ともども、少なくとも私のイメージとはかけ離れた「時をかける少女」が展開された。

 そして、それは悪くなかった。

 かつての、<時をかける少女>・芳山和子の時代にタイムリープを仕掛けた娘アカリは、ちょっとした間違いで、かつての舞台の二年後に飛んでしまう。

 この設定には、かなり感心した。

 先は読めないし、これまでの「時をかける少女」の物語の後日談の中でアカリは活躍するのである。

 アカリは、自分の時代では立派な大人になっている人物たちの若い日の姿を見、また、その時代の青年と淡い恋をする。

 アカリの性格は、仲里依紗の個性を反映している。

 それは、「自分の美しさに無自覚なガサツさ」にあると思う。

 ガニマタのポーズをしたり、口元がだらしなかったり、「おおお!」と叫んだり、長い髪が口に入り続けていたり、

 しかし、その素材の美しさはどうしようもなく溢れ出ていた。

 意志の強そうな瞳、白い肌、高い鼻、ポテッとした唇・・・。

 ハーフなのかな?

 とても可愛い。

 やや、演技が稚拙だが、70年代の初心で優しい青年と恋を育んでいく様は、こちらの共感を生む。

 あまりにもの、舞台となる70年代の設定のあからさまさや、恋仲になる青年の映画研究会のベタさや、その撮られた作品の、物語との融合が上手くいってない点など多いが、

 それでも、各役者が、良い演技をかましてくれていて、とても良かった。

 クライマックス・・・、物語は悲劇に突き進む。

 そのとき、アカリは、走る!

 ただ、走る!

 私は泣いたし、それは、同じ筒井康隆原作のテレパス七瀬が、森を走ったときと同じ意味合いなのである。

 美しき女は、悲劇に走るしかないのである・・・。

 PS.『七瀬ふたたび The Movie』は6月に公開予定だそうだ。

                                         (2010/03/14)


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