井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

カラパタールからアイランドピークへ ・ その9

2011-12-07 19:16:12 | エベレスト街道を歩きカラパタールからアイランドピークへ
 11月1日  ロブジェ→ディンボチェ(4,343m)→チュクン(4,730m)

 昨夜は寒かったが何とかあまり寒い思いもせず寝ることが出来た。
高度障害のせいなのか、それとも、旅行中は熟睡できないせいなのか、ウトウトして1夜を過ごしている。
まあ、横になっているだけで身体の疲れは取れるということなので、あまり気にしないことにしている。

 6:30分頃に食堂へ行ってトゥクパを頼む。
トゥクパというのはガイドさん達が食べているうどんのような食べ物です。
これはメニューには載っていないのですが、ロッジで作ってくれます。
何とかトゥクパを食べて、ミルクティを飲み、出発です。

 7:15分、まずはディンボチェに向かって歩きます。
道は全体に降りですのであまり苦労なく歩けます。
30分ほど歩くとシェルパの墓のある丘に来ます。
   
    ペリチェのあたりは雲の中です。

   
    空はどんより曇っていますが、どんどん晴れてきます。

 8:00分、トゥクタに到着です。
ここでロッジに入り休憩します。
ロッジの中は出発準備で忙しいトレッカーで一杯です。

 20分ほど休んでからさらに下ります。
吊り橋を渡るとそのまま下るのではなくてちょっと丘を横切るように進みます。
ここからは、川に下るとペリチェへ行きますが、丘をトラバース気味に歩いていくとディンボチェへ直接行くことが出来ます。

 途中でいろいろな国のトレッカーが登ってきます。
単独の日本人の人も数人いました。
正面にアマダブラムを見ながら降るのはとても気持ちが良かったです。
    
 それにしても、アマダブラムは形のいい山です。
私は知らず知らずの内にこの山に魅せられたようです。

 9:45分、ディンボチェに着きます。
休憩したロッジは2階が食堂になっていてサンルームのように陽が入っています。
その太陽を受けながらベンチの上でゴロリとしているととても気持ちよくウトウトしてしまいます。
昼食に頼んだスパゲティーも半分食べられるようになりました。
ここで2時間ほど休んでチュクンへ向けて出発です。

 12:05分、遙か彼方、モレンの丘の上を目指して今度は登ります。
途端に足の動きが悪くなります。
    
 ガイドが左手の山の上を指さし、ブルーシープがいるといいます。
目を凝らしてよく見ると確かに羊がいます。

   
    エーデルワイスのように綿毛を持っている白い花です。
 こういったものに癒されながら歩きます。

我慢して歩くのですが、堪えきれず40分ほど歩いたところで休みを入れます。
もっている水を飲んで一息つきますが、気温が下がってきているので5~6分休むと身体が冷えてきます。
身体を冷やすと動かなくなるので出発します。

 13:30分、茶店があるので一息入れます。
ブラックティーを頼んで飲みます。
冷えた身体に温かい紅茶が体を温めてくれます。
さあ、もう一息でチュクンです。

そろそろチュクンかといったところに昨夜ロブジェの食堂で話し込んだ日本人の男性が休んでいました。
とても苦しそうな表情でしたので、挨拶だけして先へ進みます。

 頑張って、頑張って14:05分、チュクンに到着です。

 チュクンの宿は、奥まった場所にあり、そこへ登る5メートルほどの坂が堪えます。
でも、食堂のストーブに火が入っているのが救いです。

 部屋は珍しくプラスチック製のドアでした。
窓もプラスチック製のサッシと今までにはない造りでした。

 食堂で休んでいると「日本人ですか?」声を掛けてくる老人がいます。
この方は松本たつおさんという方でした。
松本さんは、ブラジルのサンパウロ郊外に住んでいて、今は農業をやっているのです。
お話を聞いていると、今年の春にエベレストを登って7サミッターになったということです。
お歳は72歳、でも、山に登りだしたのは61歳ということですので、10年で7サミットを達成したようです。
今年の春のエベレストは61歳で登ったなどと話してくれます。
今回は娘さんの友達などを伴ってトレッキング組とクライミング組みに別れているようです。
クライミング組は、ロブチェイースト(6,119m)に登り、今日はアイランドピーク(6,160m)に登って降りてきたといいます。
明日からはアマダブラム(6,812m)へ向かうといいます。

 昨年は、チョ・オ・ユーにも登っているようで、72歳とは思えないくらい元気なオジイちゃまでした。
何だかんだと2時間ほどいろいろな話をしていましたが、松本さんが一番心配していたのが日本が世界の中で落ち込んでいることでした。
韓国に抜かれ中国にも抜かれかねない状況と、経済と技術の落ち込みが酷いなどと話してくれます。
その他に、教育問題から政治の話までいろいろと意見の交換をしました。
とても楽しい時間でした。

 そうそう、野口健さんとはエベレストの第3キャンプで一緒だったようです。
とてもいい青年だとほめていました。
それに引き替え、栗城くんのことはあまり良い印象ではなかったようです。
私は栗城君とは同じ札幌ですが、彼のことはまったく知りません。
テレビに出ている彼を見るくらいですので、評価する材料を持ち合わせていません。
でも、初対面の方が良い印象を持たれないのは、彼に何か問題があるからでしょう。
とても残念なことですが・・・





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