こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ラッススを知ってますか?

2008年08月20日 18時16分47秒 | その他の作曲家
猛暑といわれた今年の夏も、大分朝晩は涼しくなりました。秋にはなって欲しくないのですが、確かに過ごしやすくなりました。毎朝5時に起きていますが、朝はさわやかで心地よいです。早起きは三文の得といえるかどうか…。5時に起きても仕事をしていてはかないませんねえ。
今回は、半年ほど前に話題になったドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOXです。私は50枚組と5000円と少しの値段につられて買ってしまいましたが、聴く範囲はけっこう狭く、バッハ以前なんてほとんど聴いたことのない人間ですので、なかなか買って家に鎮座ますますのみという状況がありまして、これではまさに「ミチョランマ(未聴の山)」となるということで、思い出したころに聴く努力をしています。そんな努力をするなら、買わなければいいのにということも言えますが、このBOXはなかなかの優れものであることは確かです。
そんな中、今回はラッススの作品を聴きます。オルランド・ド・ラッスス(ラッソとも)は、後期ルネサンスのフランドル楽派の作曲家。1532年生まれで1594年死去ですから、日本で言うと豊臣秀吉と同年代ですね。ほとんどをミュンヘンの宮廷に仕え、フランドル楽派のよく練れたポリフォニー様式を最も代表する作曲家と言われています。以上、ラッススの概略ですが、これもいろいろと勉強してわかった次第です。そして、このCDには、5声のレクイエムと、モテット三曲とマニフィカトが収められています。演奏は、プロ・カンツォーネ・アンティクァ。1971年の録音です。今回は5声のレクイエム。男声5声によるアカペラの曲ですが、まずその透き通った美声が印象的です。それによって世俗を通り越し、天に召されるような美しさを全編において感じます。19世紀以降の音楽の中には、人間の世界を越えた神によるような、などとの評を聞きますが、このレクイエムはそんなレベルではなく、神そのものの世界のようです。そこには人間の営みなどは感じられませんねえ。最初は、どれも同じように聞こえますが、聴くほどにそれぞれの曲に個性を感じ、飽きません。私は元来が女声はたいそう好きですが、男声はそれほどでもありませんでした。このレクイエムの5声はきれいですよ。もっとも曲自体が美しさをたたえたものなんですが、それにもまして男声の美しさをとことん味わえる、そんなCDであります。
(deutsche harmonia mundi 88697 281822/24 2008)

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2 コメント

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欧州音楽の奥深さ (mikotomochi58)
2008-08-25 16:59:44
mozart1889 様
いつも、ありがとうございます。
このBOXのおかげでラッススを知りました。単品では絶対に買わないCDなんで、このBOXの値打ちを改めて認識しました。おそらく聴き込めば、聴き込むほど、いろんなことが分かってくるんだろうと思います。音楽は奥が深いですね。こんな人が秀吉の時代に業績を残しているから、バッハやモーツァルトなんかが出てくるんでしょうね。すごいです。

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ラッスス、聴きました (mozart1889)
2008-08-24 21:40:51
こんばんは。
ラッスス、この記事のおかげで、聴くことが出来ました。有り難うございました。未踏峰ミチョランマを少しずつ踏破しております。
男声の合唱も良いですねえ。高3の三男坊が合唱をしておりますので、この頃はだいぶ合唱曲を聴くようになりました。このラッススも、息子に紹介してやろうと思う、ワタクシは親バカであります(笑)
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