3月末に開幕した今年のプロ野球。今日で、マリーンズは20試合。11勝9敗。このところの4連勝によって、2つの貯金であります。去年から補強らしい補強はなく、新戦力もドラ1の松永くらい。セスや里崎が故障で出遅れ、戦前の予想では最下位だったにもかかわらず、健闘しております。伊東監督になって、これまでとは違う采配や用兵も見ることもいいのでしょうか。投打とも戦力が整ってきましたので、これからも期待できそうであります。ただ、平日は帰宅したときのには、試合も終わっている時が多く、それが残念であります。
そんなわけで、今回はショパン。ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調作品35『葬送』であります。ショパンのピアノ・ソナタは、第3番が好きで、これまでも何回か取り上げました。これに対して2番は、聴かなかったわけではないのですが、今回が初めてですね。第3楽章の葬送行進曲のイメージが強い曲ですね。1839年にノアンで作曲されたが、葬送行進曲は他の楽章に先立ち、1837年には作曲されていたと言われています。
さてこの曲の演奏ですが、いろんなピアニストによる録音を聴くことができますが、その中で最近よく聴くのが、アレクシス・ワイセンベルクのピアノであります。1977年9月5日の録音。昨年逝去されたワイセンベルクですが、ショパンの録音もいくつか残しています。ピアノ協奏曲第1番・第2番。ピアノ・ソナタ第2番・第3番。そして、ノクターンなどがあります。この中では、ピアノソナタしか持っておらず、特に、ノクターンが聴いてみたいもののひとつであります。
ワイセンベルクのピアノは、けっこう好きなんです。ピアノの音色が非常に澄んで凛とした美しさがいいですねえ。ただ、このCDのピアノの音色が、どうも硬く乾いた音に聞こえることが、少々気になります。最近話題になるSACDでの再生によると、どんな音になるんでしょうかね。これまでのCDをSACDで聴くと、その印象はずいぶん違ったものになると思います。ただ、そこまでSACDが普及するのか、ということが問題でありますが…。
そして、非常にダイナミックレンジの大きな演奏であります。第1楽章の雄大でスケールの大きな演奏は、たいそうボリュームが大きい。これに対して、壇3楽章の中間部は極めて弱音。この弱音は消え入るような演奏なのであります。この強弱の対比によって、弱音の美しさは極めつけであります。そして、情感あふれるということではなく、非常に客観的な演奏です。こんなところが、いまいちこの演奏の物足りないという意見があるなら、その理由かもしれません。
第1楽章、一気に畳みかけるようなピアノは、歯切れがいいし、大作りな展開を示し、また甘美なところは感じられない。しかし、ダイナミックさは爽快であります。第2楽章スケルツォ。第1楽章から継続して激しい一方、ショパンらしい甘い曲調も随所で見られるが、それは冷静なピアノになっている。 特にトリオではおの傾向が強い。そして、第3楽章葬送行進曲、非常に強烈なピアノタッチで力強さがみなぎる。そして、トリオではショパンの曲の美しさの白眉であります。ワイセンベルクのピアノは消え入るような美しさ。この演奏で最も注目すべきもの。感情的ではないが、その美しさにはうっとりさせられる。第4楽章、ショパンが「行進曲の後で両手がおしゃべりをする」と言われるが、ここでもピアノは硬いですね。1音1音が明瞭であります。
火曜日から、マリーンズ、首位の西武との三連戦です。西野・藤岡・唐川で、勝ち越したいものです。
(EMI TOCE16040 2012年 CLASSIC名盤999)
そんなわけで、今回はショパン。ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調作品35『葬送』であります。ショパンのピアノ・ソナタは、第3番が好きで、これまでも何回か取り上げました。これに対して2番は、聴かなかったわけではないのですが、今回が初めてですね。第3楽章の葬送行進曲のイメージが強い曲ですね。1839年にノアンで作曲されたが、葬送行進曲は他の楽章に先立ち、1837年には作曲されていたと言われています。
さてこの曲の演奏ですが、いろんなピアニストによる録音を聴くことができますが、その中で最近よく聴くのが、アレクシス・ワイセンベルクのピアノであります。1977年9月5日の録音。昨年逝去されたワイセンベルクですが、ショパンの録音もいくつか残しています。ピアノ協奏曲第1番・第2番。ピアノ・ソナタ第2番・第3番。そして、ノクターンなどがあります。この中では、ピアノソナタしか持っておらず、特に、ノクターンが聴いてみたいもののひとつであります。
ワイセンベルクのピアノは、けっこう好きなんです。ピアノの音色が非常に澄んで凛とした美しさがいいですねえ。ただ、このCDのピアノの音色が、どうも硬く乾いた音に聞こえることが、少々気になります。最近話題になるSACDでの再生によると、どんな音になるんでしょうかね。これまでのCDをSACDで聴くと、その印象はずいぶん違ったものになると思います。ただ、そこまでSACDが普及するのか、ということが問題でありますが…。
そして、非常にダイナミックレンジの大きな演奏であります。第1楽章の雄大でスケールの大きな演奏は、たいそうボリュームが大きい。これに対して、壇3楽章の中間部は極めて弱音。この弱音は消え入るような演奏なのであります。この強弱の対比によって、弱音の美しさは極めつけであります。そして、情感あふれるということではなく、非常に客観的な演奏です。こんなところが、いまいちこの演奏の物足りないという意見があるなら、その理由かもしれません。
第1楽章、一気に畳みかけるようなピアノは、歯切れがいいし、大作りな展開を示し、また甘美なところは感じられない。しかし、ダイナミックさは爽快であります。第2楽章スケルツォ。第1楽章から継続して激しい一方、ショパンらしい甘い曲調も随所で見られるが、それは冷静なピアノになっている。 特にトリオではおの傾向が強い。そして、第3楽章葬送行進曲、非常に強烈なピアノタッチで力強さがみなぎる。そして、トリオではショパンの曲の美しさの白眉であります。ワイセンベルクのピアノは消え入るような美しさ。この演奏で最も注目すべきもの。感情的ではないが、その美しさにはうっとりさせられる。第4楽章、ショパンが「行進曲の後で両手がおしゃべりをする」と言われるが、ここでもピアノは硬いですね。1音1音が明瞭であります。
火曜日から、マリーンズ、首位の西武との三連戦です。西野・藤岡・唐川で、勝ち越したいものです。
(EMI TOCE16040 2012年 CLASSIC名盤999)
佳いCDの紹介、ありがとうございます。