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葬送行進曲

2013年04月21日 22時32分21秒 | ショパン
3月末に開幕した今年のプロ野球。今日で、マリーンズは20試合。11勝9敗。このところの4連勝によって、2つの貯金であります。去年から補強らしい補強はなく、新戦力もドラ1の松永くらい。セスや里崎が故障で出遅れ、戦前の予想では最下位だったにもかかわらず、健闘しております。伊東監督になって、これまでとは違う采配や用兵も見ることもいいのでしょうか。投打とも戦力が整ってきましたので、これからも期待できそうであります。ただ、平日は帰宅したときのには、試合も終わっている時が多く、それが残念であります。

そんなわけで、今回はショパン。ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調作品35『葬送』であります。ショパンのピアノ・ソナタは、第3番が好きで、これまでも何回か取り上げました。これに対して2番は、聴かなかったわけではないのですが、今回が初めてですね。第3楽章の葬送行進曲のイメージが強い曲ですね。1839年にノアンで作曲されたが、葬送行進曲は他の楽章に先立ち、1837年には作曲されていたと言われています。

さてこの曲の演奏ですが、いろんなピアニストによる録音を聴くことができますが、その中で最近よく聴くのが、アレクシス・ワイセンベルクのピアノであります。1977年9月5日の録音。昨年逝去されたワイセンベルクですが、ショパンの録音もいくつか残しています。ピアノ協奏曲第1番・第2番。ピアノ・ソナタ第2番・第3番。そして、ノクターンなどがあります。この中では、ピアノソナタしか持っておらず、特に、ノクターンが聴いてみたいもののひとつであります。

ワイセンベルクのピアノは、けっこう好きなんです。ピアノの音色が非常に澄んで凛とした美しさがいいですねえ。ただ、このCDのピアノの音色が、どうも硬く乾いた音に聞こえることが、少々気になります。最近話題になるSACDでの再生によると、どんな音になるんでしょうかね。これまでのCDをSACDで聴くと、その印象はずいぶん違ったものになると思います。ただ、そこまでSACDが普及するのか、ということが問題でありますが…。

そして、非常にダイナミックレンジの大きな演奏であります。第1楽章の雄大でスケールの大きな演奏は、たいそうボリュームが大きい。これに対して、壇3楽章の中間部は極めて弱音。この弱音は消え入るような演奏なのであります。この強弱の対比によって、弱音の美しさは極めつけであります。そして、情感あふれるということではなく、非常に客観的な演奏です。こんなところが、いまいちこの演奏の物足りないという意見があるなら、その理由かもしれません。

第1楽章、一気に畳みかけるようなピアノは、歯切れがいいし、大作りな展開を示し、また甘美なところは感じられない。しかし、ダイナミックさは爽快であります。第2楽章スケルツォ。第1楽章から継続して激しい一方、ショパンらしい甘い曲調も随所で見られるが、それは冷静なピアノになっている。 特にトリオではおの傾向が強い。そして、第3楽章葬送行進曲、非常に強烈なピアノタッチで力強さがみなぎる。そして、トリオではショパンの曲の美しさの白眉であります。ワイセンベルクのピアノは消え入るような美しさ。この演奏で最も注目すべきもの。感情的ではないが、その美しさにはうっとりさせられる。第4楽章、ショパンが「行進曲の後で両手がおしゃべりをする」と言われるが、ここでもピアノは硬いですね。1音1音が明瞭であります。

火曜日から、マリーンズ、首位の西武との三連戦です。西野・藤岡・唐川で、勝ち越したいものです。
(EMI TOCE16040 2012年 CLASSIC名盤999)

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2 コメント

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Unknown (バルビ)
2013-04-28 15:46:54
ワイセンベルクは、ショパンとラフマニノフの数曲の他はあまり聴いてこなかったピアニストです。もったいないことです。このショパンのソナタは、豪快な素晴らしい演奏のようですね。聴いてみたく思います。

佳いCDの紹介、ありがとうございます。
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コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2013-04-29 22:28:18
バルビ 様、コメント感謝です。ワイセンベルクは、80年代以降はあまり活躍されているのをあまりみることがなかったような気がしています。私も最近までは、ほとんど聴かなかったピアニストです。近年、CDがよく出ているようなので、聴く機会が増えてきました。好きなピアニストですね。またご教示ください。
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