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パヴァロッティの訃報

2007年09月08日 22時24分17秒 | その他の作曲家
6日の夕方、テノール歌手で、三大テノールの一人と言われ、キング・オブ・ハイCともいわれた、ルチアーノ・パヴァロッティ氏が逝去されました。享年71才。まだまだ早すぎるとも言える死ですね。彼の最大の魅力は、三点ハ音(2オクターブ上のド)まで軽々と出せる高音であるともに、それが輝かしい安定を誇ること、そのしなやかな歌い振りでしょうか。1980年代半ばまでのパバロッティは、まさにキング・オブ・ハイCだったわけです。しかし、その後は年と共に声が重くなって、リリコ・スピントやドラマティコの役に移行したようです。そして、1990年代以降、野外コンサートを盛んに開き、多くの観衆を集めることになります。1993年6月のニューヨークのセントラル・パークで行われた演奏会には50万人が集まり、テレビでもさらに数百万人がこれを視聴したと言われます。同時にマイクを通しての歌唱となっていったみたいです。また、ドミンゴ、カレーラスとともに、三大テノールとして活躍し、オペラ・ファンの裾野を広げる役割を果たしました。
そんな彼の半生ですが、私自身、パヴァッティのアリア集とかでの歌声は記憶に生々しいです。綺麗な高音を発揮しての歌声は決して忘れられません。でも、彼の歌ったオペラは?、と言うと、それほど印象があるわけではないのですね。わが家のCDでも、彼のオペラとしては、「ラ・ボーエム」「トゥーランドッド」に「イドメネオ」くらいしか思いつかないし、実際にないんです。またビデオで見たものでも、「リゴレット」「仮面舞踏会」「トロヴァトーレ」「アイーダ」くらいです。このくらいしか、彼のオペラの役柄をあげれないことは、やはり、役の幅は狭いと言わざるを得ないのでしょうか。
彼の遺産でもっとも印象に残っているのは、「ボ・エーム」のロドルフォですが、これは既に述べたことがありますので、その他となると、少し悩みましたが、ここでは、ベルカントの傑作、ベルリーニの歌劇「清教徒」を聴きましょう。このオペラは、ベルカント・オペラの中でも傑作ですねえ。ボニング指揮ロンドン交響楽団で1973年の録音、ジョーン・サザーランド、ピサロ・カップチェルリ、ニコライ・ギャウロフとパヴァロッティの、「プリターニ・カルテット」は素晴らしいの一語に尽きます。第1幕の「愛する乙女、あなたに愛を」は全盛期のパヴァロッティが聴け、難なく出る高音も見事です。全編、サザーランドとの高音の競演は最大の魅力です。
ご冥福をお祈りいたします。

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