TVで見る各地の大雨の様子は、まるで台風情報かと思ってしまう。
大阪も雨が降ったりやんだり不安定な天気。 香港も毎日雨が続くようだ、湿度も98%とか。
晴天で快適だった4日間が信じられないくらい。 今更ながら、親孝行なセイ君の思いが、
天まで左右し、より有意義な旅行だったことをまざまざと感じさせてくれる。
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延べにしたら3時間は寝たであろうか。 普段でも5時には起きているのでその前には起きた。
寝不足かも知れないが、もったいない。 しらみかけた窓から見える景色を静かに眺めていた。
ネオンの夜とは一変して、山頂はまだもやがかかっている、6時。
太陽が出た、今日も晴天だ。 ヴィクトリア湾に航行の船を見ると、一日が動き始めたと言う感。
左下方向は昨夜歩いたジャッキー・チェン等の銅像があるハーバービュー、散歩やジョギングの人が見える。
部屋から対岸へズーム。 山頂付近の高級マンションが立ち並ぶ中に見えるビクトリア・ピーク。
部屋は広々としていて設備も整っている。
夫には興味はないようだが、女性にはホテルのアメニティはとっても重要で興味がある。
大理石のバスルーム、洗面台はガラス張り、中からブラインドをあげるとTVが
見え音も聞こえる。
バスの外にはシャワーの蛇口が2つついていて、プールあと等もジャグジーのような水流が楽しめる。
良かったのは全面の鏡に加え大きく映る鏡がそばにあり、これはメイクにもすごく有難い。
一番感心したのは、裁縫セット。 6種類の糸が針に通してあって、安全ピンとシャツのボタンがついている。
こんな心遣いは初めてである。 大いびきの夫をおいて、朝シャン。
朝食はセイ君がハーバー沿いの香港芸術館のそばの「映月楼」へ案内してくれた。
10時開店とあって、待っている人が何人もいた。
セイ君や娘は来ているだけに、まぁ心強いことと言ったら。 オーダーシートに記入して注文するので珍しい。
ハーバーを行きかう船、香港を眺めながらの飲茶、ほんと贅沢な朝。
お金が貯まると言う金魚の形をした点心エビ蒸し餃子も美味しい!
こちらでは席に座るとまず温かいお茶、何度もお茶を飲みながら料理をいただく。
濃厚な料理もこうしてプーアール茶などで脂肪分を流すのだろう。 冷たいお茶よりも効果大。
昨夜も美味しいものいっぱい、次の朝に頂くお粥は、お母さんや私には、とても胃にやさしく美味しくて・・。
セイ君は仕事の打ち合わせ等で後から来ることになり、お母さんと娘、私たちはお店から歩いてフェリー乗り場へ。
お店から散歩道の西、時計塔、噴水の前を通り・・時計はちゃんと時刻を刻んでいた。
緑と白のツートンカラーのスターフェリーが湾内を行き交う。
この船で対岸の香港へ渡る。 娘がいなかったら私たちはどうだろう・・字は読めないしあばあば。 約30円。
早朝ホテルの窓から見えていた豪華客船が停泊していた。
海からの眺めは格別で、香港へ渡るには地下鉄や海底トンネルもあるが、やっぱりこれはフェリーがいい。
まじかに見えてきた! いよいよ摩天楼迫る! 青空はほんとセイ君の行いの賜物!
フェリーを降りると、アーケードのような道路が続いていて、日差しをさえぎって歩けるので嬉しい。
左手は建築か?整備工事中? 何が出来るのだろう。 右手はIFCやオフィスや高層マンションが立ち並ぶ。
IFC(国際金融中心商場)2004年オープン、地上88階地下6階。 駅・オフィス・ショッピングモール。
対岸は私たちが宿泊している九龍。 高い建物は108階、世界で5番目の高さを誇るICC。
IFCはモールは下層はブランドなどのショッピングモールやレストランがいくつも上はオフィスビル。
スタバでお茶をし、ウィンドーショッピング。 何しろシルバー3人の引率が小柄な長女、なのにおんぶ状態。
吹き抜けの4つのフロアは広々としている。 窓はハーフガラスばりでどこからでも景色が見える。
今の季節暑いが、各所にオープンカフェなどもある。 海を眺めながら最高。
セイ君とジャッキーさんが来て合流、食事の場所へ。 「美味しいところがある!」
はいっぱいで、アメリカンスタイルなお店で。 ちょうどお昼時なのでビルのサラリーマンたちもいっぱい。
夫に言わせれば、さすがこのビルで働く人たち、見ていて出来る人って分かるし、それに品位が違うなぁと。
少し暗くした店内は昼間とは思えないほど、落ち着いていて気が休まる。 ボリュームがすごい・・。
朝食が10時過ぎだったので、私はリゾットに。 味はとっても美味しいのだが、量が多い・・けど完食。
標高・・
暑いけれど、これが雨でも降ったら見下ろす景色はパー。 大人H$20(2400円)
ガラス張りのエスカレーターで、ピーク・タワーの最上階へ。
高層マンションが林立する景色はまさに摩天楼、ここでは皆さん「すご~い!」いや外国語は分からないが。
標高552メートル、この絶景の100万ドル夜景はまた格別だろう。
友人のご主人が香港単身赴任で、お子さんと一度行った時に見せてもらった写真がここからの眺めだった。
屋上の展望台でジャッキーさんと。
私たちはタクシーであがったが、ケーブル・カーもある、がかなりな急勾配、
ピーク・タワーには展望台以外にも、マダム・タッソーのろう人形館がある。 等身大の本物そっくり、
中は薄暗かったりするので、通路付近にでもいたらびっくりする。
セイ君は全く違和感なし。
お母さんもなかなかのゴルフスタイル・・楽しんでいる。
九重親方だ~!
2時間あまりの見学を終え、タクシーで海底トンネルを通り九龍へ帰る。
頂上付近の高級住宅街、街中の高層マンション・・どこを切り取ってもいい被写体である。
ホテルに近い、大型ショッピングモール、「エレメンツ」3年前オープンとあってきれい。
ブランドンの店がいっぱい。 ジャッキー奥さんも加わってブランド店で買い物。
ビルの周りは富裕層の人たちのマンションらしい。
買い物を済ませお母さんと、フロアの広いソファに座って皆を待ちながら話した。
還暦の定年退職後ご夫婦2人して、当時ナビのない車で地図を片手に2か月かけて四国八十八か所めぐりをされたそうだ。
仕事の成功や幸せを祈り願いながらの、厚い夫婦の思いと行動力に心を打たれた。
そんな苦労をみじんも感じさせないお母さんはとても明るい。 いつも見習わなくてはと思うが、出来ない。
娘が嫁ぎ可愛がっていただいて、お母さんも頼り切ってますと言って下さり仲のよい嫁姑。
身体に気をつけてお互いにがんばりましょう、よろしくお願いしますと手を握り合った。
このような話が出来るとは思ってなくて、二人で涙しながら話したこの時間、旅に来て良かった深く思えた。
夕食はジャッキーさんが、そばの香港一の108階のビルの、ミシュラン1つ星レストラン「利苑」へ。
「ここは写真無理よね・・」「ええんと違う」小声で話したが、やはり撮る勇気が無かった。
思い出としては、いくつものメニュー写真に残しておきたかった。
美味しい、実に。 夫と私は最高のお店で美味しい料理三昧、朝昼晩とずっと食前の胃薬を欠かさない。
コレステロールも糖尿もいけいけ。 食べちゃえ!
「夜、ネイザン通りでも行く?」 「いや、もう歩かれへん」 「足マッサージに行く?」
「出来れば全身やってみたいなぁ」 「全身は個室やで、えらいお金とられたら怖いで~」 「ん、じゃぁ、足!」
セイ君はホテルに残り、夜の街へ。 「マッサージ、マッサージ」街中では、勧誘のオネエチャンが。
1時間2000円なり。 若いお兄さんや女の子たち、その中でどれだけが彼女たちの収入になるんだろう。
すごい力、可愛い彼女が毎日これを仕事にと思うと、ちょっとなんとも言えない気持にもなった。
お母さんは細くて長いが、私の大根足は・・旅の恥はかき捨て・・もうくることもないだろうと、大根デーン!
最後肩もやってくれたが、豊かな彼女の胸が背中に・・男性にはたまらない? 夫と変わってあげたかった。
ん?男の人には男性? それにしても生まれて初めて、足揉みマッサージ体験。
ホテルのロビーでは、毎夜生演奏をやっている。
夫は一日目から、こう言うのは必ず欠かさない。 ジャズからポップス、カントリーとさまざまなジャンル。
何でも興味いっぱいの夫、たまに(また・・)等と思う時があるが、興味のない人でも物足りないだろうなぁ。
今夜は眠れるだろうか・・ふと孫たちの顔が浮かんだが、いやいや家でもゆっくりしているだろう。
頭に中には二日分の楽しい工程が、入り乱れている。
良く歩いたことの疲れや、足もみの気持ち良さで、TVを見ながらそのうち眠りについた。