「お父さん、今日はお母さんの誕生日よ、電話をしたら?」
帰宅した夫に言った。
男兄弟が多かったので、お誕生日に電話をしあうことがないけれど、母親なのだからと。
義兄さんの携帯に電話をした。
「今日はおかんの誕生日やなぁ、なんぼになったんかな」 分かっているはずなのに聞いた。
「そうか93になったんか、すごいことやなぁ」 今日は月に一度のショートステイで、施設に泊っているのだと言う。
そっか、電話したとき、義姉さんからそう言えば聞いていたなぁ、今日やったんやね。
「向こうでおめでとうとか、なんかしてもろうてるんかなぁ」 笑いながら話していた。
誰の誕生日でも、兄嫁さんはお赤飯を炊いていつも祝っている。 今夜は義母さんがいないけれど炊いたかな。
もし、入院とかあったときの為にも、月に一度ショートスティをするようになっている。
義兄夫婦の休暇のように思い、少しほっとする。 だが、兄嫁さんはいなくてもやっぱり気になると言われた。
週末、夫のお姉さんと3人で新幹線で帰ることになっていた。
が夕方2人で愛ちゃんや次女のところへ、生協さんの商品を届けに行った帰り「やっぱり、車にしようかなぁ・・」と言う。
「え? お姉さんに切符頼んでるのに。 大丈夫? 新幹線の方が早いし楽だし」
長女がいないので夫1人運転、新幹線の方がいいと思っていたが、私の実家へも行くし車がある方が世話をかけずにすむ。
お土産は先に送ろうと思っていた。 勧めはしない、夫の気持ち次第。
昨日夜、夫が・・
「あんた実家へ土曜日から泊まり」 思ってもみない言葉だった。 嬉しくも何とも思わず・・逆に・・
「何を言ってるのよ、母は充分兄夫婦にしてもらっているし元気だし、それに私は嫁なのよ、義姉さんが365日
お世話して下さって、ましてや段々と大変なのに自分の実家ばかりよう泊まらないわ」 速効言葉を返した。
「あんたのお母さんやないか」 「ううん、1泊で充分よ、私が帰省するのは義姉さんの話を聞いてあげたいからだし、
それが少しでも労いになるかなぁと思うし。 同じ嫁やのに何もしてないのに実家にばかり泊まれない」 繰り返し言った。
「あんたが実家に2泊したって、誰もそんなこと思わへんて」
「いや・・ようしないわ」
(何を言い出すのだろう、私の気持ち分かってない・・)と、初めてそんなことを言った夫が、信じられなかった。
夫はそれ以上は言わなかった。
今朝玄関でいつものように”ハッピーバースデー トーユー”のメロディーをかけて見送った後、ふと思った。
(私、なんで夫の気持ちが汲めなかったのだろう。 自分の思いを先に出して言葉を返してしまった。
なんでまずありがとう・・けどね・・と言えなかったんだろう)
夫には、わが子やお嫁さんまでも分からなくなった母、帰るたびに細くなっていく母の姿を見るのは辛いと思う。
誰もが母であって母でないような姿には、涙が出そうになるのをこらえている。
だからかどうか、自分からは田舎に帰ろうとは言わない。
お母さんに会うのはもちろんだけど、お兄さん夫婦を労い感謝する意味でも帰ろうと言うのは私。
辛い夫、初めて2泊もしと言ってくれた。 元気なうちに分かるうちに少しでもいてあげなさい・・そんな気持ちだった
のではないだろうか。
そんな夫の深い思いやりも気づかずに、嫁として・・などと偉そうに言ってしまった。
昨夕お風呂上がりにも腰に湿布を貼ってあげるし、今朝ロキソニンを飲んで自転車で出かけた腰に違和感を覚える
夫の背に、(昨日はごめんなさい、ありがとう)と言葉をかけた。
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義姉さんも行き届いた方ね、とても真似ができません。
ご主人さまの思ってもみない言葉、お優しい
うちは厳しい小姑2人、義母や夫からも優しい言葉を受けたことがありませんでした。
だから実家へ帰ったことは殆どなし!
酷い言葉を受けて実家(兵庫・三田)へ、、、
兄からは泊まらさへん!まで受けて辛い気持ちで夜遅く大阪へ、、、
狭い心だったと情けない行動をしたと、
今は恥じています。
みくさんの思いは考えはとてもよく分かります。
自分の思いを先に出すのも私です。
よく注意されます!!!
でも今では優しい夫、年老いてこの人と添えて良かったと、、、
色々あって人生ですしね、考えも幾分か広くなりました。
残り少ない日々を楽しかったねっと思えるようにしたいと思います。
元気そうに見える夫もある日突然!という状態、爆弾を抱えているようなもんです
見苦しいことを書いてしまったです、ごめんなさい
夫の実家も、私の実家も兄夫婦・・とても良くしてくれます。
夫の方でも5人兄弟で義姉さん、お嫁さん4人、皆仲がいいんです。
とても恵まれています、おばさんはお兄さん夫婦がいいから私たちが
いつも気持ち良く帰られる、感謝しないとと言われます。
その通りです。 義母さんの育てられた兄弟たち・・長幼の序そのものです。
pekoさん・・本当ですか!?
pekoさんのブログからは、全く想像できませんでした。 信じられないくらいです。
ご自分の家庭、その分しっかりと守って来られたのですね。
だからお子さん方は皆さん良くできていらっしゃる。
親先祖からの良くない心の流れは、何処かでせき止めなくては、
子供や孫に流れて行くこともありますものね。
pekoさんの代で、良いものはプラス、そうでない事柄は削除していく、しっかり守っていらっしゃいます。
満ち満ちて満ち足らざるは女なり・・
夫のやさしい気持ちさえ、言葉の奥の本心さえも見抜けなくて自分の思いが先に・・。
もう40年になるのに、情けないと言うか恥ずかしい限りです。
今は、ご病気のご主人さまを支えながら、ご自分も病気と闘っていらっしゃる。
どんなお気持ちの日々でありましょうかと思う時、他人事でないことを思います。
明日は我が身かも・・そう思って不思議ではありません。
pekoさんの写真、ファインダーを覗く目線、熱い視線の奥には・・
色々な葛藤もおありでしょう、写真から明るい方向へとご自分に言い聞かせる尊い姿を感じております。
一日一日が貴重で尊い、本当に良かったねと思える日々、
私もそのことを言い聞かせ送る日々の大切さを思います。
言いにくいことを・・有難うございます。