湿度低めの夏日に、島岡美延です。昨日の強風、北日本など今日も要注意。朝晩と昼の気温差が大きくて、5月は油断のならない季節。
昨日の熊谷守一美術館も素敵だったけど、この人も唯一無二。今年3月出版の原田マハ著『板上に咲く』(幻冬舎)は、昨年生誕120年だった棟方志功の物語。妻のチヤがその出会いから思い出を語る形で綴られていきます。
青森で出会った二人、結婚しても一緒に暮らすには貧乏過ぎた棟方。実家で子育てをしつつ、東京の下宿に押し掛けたチヤ。マッチ箱の絵の版画を作るなど全く売れない時期。民藝運動の主唱者・柳宗悦との奇跡的な出会い、信じがたい集中力で彫り上げられていく超大作。一方で失われていく視力、指先で板と彫刻刀の動きを感じながら生み出していく版画、いや「板画」。空襲を受けた代々木の家――。
一点物の絵などよりも一段下に見られていた当時の版画。ゴッホになりたかった男が、ゴッホを超えたのは、妻チヤがいたから。棟方の熱量もマハさんの熱量もすごい!
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