追いかけて、覗き見たのは

昼間はどんどん気温が上がりそう、島岡美延です。
映画に求めるものはなんでしょう。
テレビでは描きにくい深い謎も魅力。
映画『女が眠る時（27日公開）』をご紹介します。
『スモーク』などの名匠ウェイン・ワン監督、初の日本映画。
スクリーンが似合う俳優たちの演技合戦です。
リゾートホテルにやってきた作家の健二（西島秀俊）と編集者で妻の綾（小山田サユリ）。
最初の小説のヒット以降、スランプの健二は、なんとかきっかけをつかみたい。
そんな彼らがプールサイドで過ごしていると、ある男女が目に留まる。
初老の佐原（ビートたけし）と若く美しい美樹（忽那汐里）のカップルだ。
健二は、ホテルの中で彼らを見かけると、好奇心から後をつけるようになる。
言葉を交わすようになった佐原は、健二に奇妙なことを言う。
「あの子の最後の日を記録しようと思って」
いったい、佐原は美樹をどうしようというのか…。
執着は狂気へ。
俳優に徹した、たけしは強烈。
ラストまで、一瞬たりとも見逃さないで！

20年間追ったドキュメンタリー

冷たい風はまだこたえますね、島岡美延です。
人生の20年間を記録したら、何が見えてくるでしょう。
映画『ジョーのあした　辰吉丈一郎との20年（27日公開）』をご紹介します。
『どついたるねん』で映画デビューした阪本順治監督が、20年間、天才ボクサーを追い続けるという比類のないドキュメンタリーを完成させました。
撮影の開始は、1995年8月のラスベガス、辰吉25歳の時。
2014年11月、次男・寿以輝がプロテストに合格した44歳まで。
親子の絆、家族への愛、もちろんボクシングへの想いを阪本監督の前で語ります。
彼がリングを降りる瞬間まで見つめていたいという想いから、同じスタッフで定期的に撮影されるも、映画は引退宣言で終わりません。
現役であり続ける辰吉。
28歳で、父・辰吉条二を52歳の若さで亡くした丈一郎は、「うちの父ちゃんは、分からんくらい凄い」と語り、自分の息子に何を託そうとしているのか…。
阪本監督、辰吉とも親交のある豊川悦司のナレーションが、いいです。

福島で、農家の孤独な声を聴く

周囲で体調を崩している人が続出、島岡美延です。
来月で東日本大震災が起きてから、5年。
自然の破壊力による被害と、福島第一原発の事故の被害。
これをわかっているでしょうか。
映画『大地を受け継ぐ（20日公開）』をご紹介します。
先日、井上淳一監督と、企画した馬奈木厳太郎弁護士がラジオに登場。
原発被害者らの弁護団を務める馬奈木氏が、井上監督を農家の人に会わせました。
監督は、この現状をもっと多くの人に知ってほしいと映画にすることを決意します。
昨年5月、東京から11人の若者が福島県須賀川市へ。
映画の多くの時間が、農家の樽川和也氏の自宅で、話を聞く場面。
樽川氏の父親は、代々続いた農家の誇りを持ちながら、2011年3月24日の朝、敷地内で自ら命を絶ちました。
その命の重さ、食べること、農家の現実について、語られる言葉。
耳を傾けた学生の金子鈴幸さんも番組に登場し、「いまだに心の整理がつかない」ほどの衝撃だったと語ってくれました。
今度は、私たちが知る番です。

ニュースで読んだ名前は

冷え込みが戻った朝、島岡美延です。
川崎市の老人ホームで、高齢者3人が相次いで転落死した事件で、元職員の男が殺人容疑で逮捕されました。
ニュースの被害者、加害者が知人ということは、めったにありません。
先日のラジオの生放送で、私はあるニュースを読みました。
「カリブ海のトリニダード・トバゴで…、ナガキヤ・アサミ（30)さんが遺体で…」というもの。
名前がカタカナでプロの演奏家、という第一報でした。
ただ、トリニダード・トバゴなら、スチールパン？、と真っ先に思いました。
そのあと、ディレクターが携帯電話を手にスタジオに飛び込んできたのです。
「長木谷麻美」の電話帳のページを示しながら…。
私は面識はなかったものの、ラジオに何度か出演していたそう。
川崎市にある洗足学園音楽大学の打楽器科でスチールパンに出会った彼女。
ブログには、今回の旅で、さらに演奏技術を磨く決意も記されていました。
もしかしたら、インタビューしていたかもしれない若き演奏家…、ご冥福をお祈りします。

気持ちを引き上げる歩き方を

昨日の春一番から一転、島岡美延です。
午後に向かって、気温は下がる一方。寒さが戻ってきます。
それでも梅や早咲きの桜の便りが各地から聞こえてきて、いよいよ春の気分は高まってくる頃。
今月の姿勢テーマ『流れを変えたかったら、姿勢を変える』を実践していますか？
座っている姿勢はいかがでしょう。
背もたれに頼りすぎていたり、頬杖をついたりしていたら、さあ、座り直してみて。
何にももたれかからず、上半身をすっと引き上げるように座ってみる。
これがちょっとしたリセットです。
次は、歩いている時の姿勢。
『流れを変えたかったら、姿勢を変える』といえば、まずは視線。
スマホや足元の地面ばかり見ていないで、まっすぐ前方を見てみましょう。
自分の中に、少し、勇気ややる気が出てきませんか？
歩くスピードを変えるのもオススメ。
トボトボ歩いていると、気持ちははずみません。
ふと気づいた時でいいので、スピードを上げてみる。
それだけで、気持ちが引き上げられるような感じがします。

複雑化するチョコの役割

チョコも溶けそうなバレンタインデー、島岡美延です。
5月上旬並みの昨日より、雨のち晴れで、さらに気温が上がる予報。
デートの服装も変わりますね。
ただ、“告白”とか“デート”という要素はどんどん減少傾向？
最近、「チョコ男（お）」が増えているといいます。
身近な人に日頃の感謝を込めてチョコを贈るというか、“配る”男性のことだそう。
学校で、女子が“交換”するような友チョコは、今やバレンタインデーの主流かも。
おそらく同じような感覚で、仲間意識からチョコを渡すのでしょう。
もっとも、友チョコに関しては、仲良しのほほえましい光景、とばかりは言っていられないのが現実。
特に“手作りするのが当たり前”ということで、手伝う母親たちの声は切実です。
去年、○○ちゃんのはこうだった、などという手作りのレベルアップ要求はまだいいよう。
友チョコを渡し損なったりすると、翌日から「仲間はずれ」が始まる…。
楽しいはずが、心をすり減らす行事に？
今年は誰に、どんなチョコを渡しますか。

スクリーンで、あの歌声を

生暖かい曇り空、島岡美延です。
体調管理につとめたいですね。
アーティストの公演に行きますか？
行きたくてもチケットが取れない、というコンサートをスクリーンで体感！
映画『中島みゆき　夜会VOL.18 「橋の下のアルカディア」　－劇場版－（20日公開）』をご紹介します。
2014年11月15日～12月16日に東京・赤坂ACTシアターで開催され、23公演3万人を動員した中島みゆき「夜会」最新版。
6年ぶりの書き下ろし作品。
中島みゆきが、脚本・作詞・作曲・歌、もちろん主演を務め、演劇向けのホールで約一ヶ月のロングラン形式という誰にも真似できない、「夜会」。
「歌」は過去最多の46曲。台詞はほとんどなく、歌だけで物語が進行していきます。
舞台は、とあるシャッター街の地下道。
かつて防空壕だった地下道で、三人の因縁が綴られていく…。
中島みゆきが占い師、そして中村中がバーの代理ママ、石田匠がガードマン。
圧巻の歌声は時空を超える…、その熱演をスクリーンでぜひ。

アスリートのノーCGアクション

天気下り坂の週末、島岡美延です。
アスリートとは、普通の人が出来ないことをやってのける人です。
様々な競技のトップアスリートが、アクションシーンを盛り立てる…。
映画『X-ミッション（20日公開）』をご紹介します。
超特大の波に乗るサーフィン、超高速で滑空するウィングスーツ、超絶壁を滑走するスノーボード、さらにロッククライミング、モトクロス、スカイダイビング…。
それらのシーンのスタントは、本物の世界トップクラスのアスリートたち。
ありえないようなアクションは、映画史上初のノーCG撮影！
若きFBI捜査官ユタ（ルーク・ブレイシー）に、とある超一流アスリートチームに潜入するよう命令が下される。
このチームには天才的なスポーツ・スキルを駆使した前代未聞の犯罪集団という疑惑が…。
自らも元アスリートのユタは、リーダーのボーディ（エドガー・ラミレス）に度胸と才能を認められ、潜入に成功。
彼らの真の目的とは…？
とにかく、圧倒的な驚き。
体感して下さい（3Dでぜひ！）。

建国記念の日、です

全国的に晴れそうな「建国記念の日」、島岡美延です。
日本の起源に関わるとされる祝日なのに、正確にその日を言える人が減っていく傾向にあるよう。
そもそも、「建国記念日」と間違えて覚えている人、いませんか。
ニュースも関連する話題があまり出てこない…、「こどもの日」あたりが一番知られた祝日でしょうか。
ハッピーマンデーができて、「成人の日」や「海の日」「体育の日」のように固定されない祝日も増える中、とりあえず休日になる日、くらいの感覚…？
祝日ではないバレンタインデーの認知度に比べると、どうも地味な印象です。
なお、今年初めてやってくる「山の日」はちょうど半年後の8月11日。
改めて、今日の新聞など見てみれば、世の中を騒がせているのは、有名人の覚醒剤使用問題、国会議員の不倫疑惑、マイナス金利に株価急落…。
電車に乗れば、車内放送で「つり革の盗難が相次いでいます、目撃された方はお知らせ下さい」だなんて。
正直、ニッポンは大丈夫かと心配になってしまうような昨今です。

集まった家族には秘密が

空気がカラカラ、島岡美延です。
晴れても北風が冷たそう。
家族が一堂に会すること、年に何回ありますか？
日本人はお正月も家族で過ごさなくなっているかも。
春節は家族団欒より爆買いツアー？
これは、クリスマスを一族で過ごすアメリカ人の物語。
映画『クーパー家の晩餐会（19日公開）』をご紹介します。
1年に一度、集まるクリスマスイブは朝から騒動の予感。
なぜなら、家族に言えない秘密をみんなが抱え、この晩餐会だけは無事に乗り切ろうとしていた…！
40年連れ添ったシャーロット（ダイアン・キートン）とサム（ジョン・グッドマン）。
実は、離婚を決意していたが、子どもたちに黙っていようと約束する二人。
娘のエレノア（オリヴィア・ワイルド）は、すべてに完璧を求める母に、また何を言われるかと憂鬱。
そんな中、雪で空港が封鎖されて知り合ったジョーに“恋人”を演じてもらうことを思いつく…。
親子4代が集まる晩餐会、さて全員が心の内で何を思う！？
個性的な人物描写が豊かです。