アンネイ手帖

キモノや着付け、暮らしの覚え書き。

カズオさんの昔話

2008-02-07 | 日記
経理担当のカズオさんは、まぁまぁご高齢でいらっしゃる。
今日は、昔日本にあったけれども無くなってしまった仕事について
お話を聞きました。

罫線屋。

パソコン、ワープロ、コピー、輪転機にさかのぼって
まだもう少し昔までは、罫線屋さんというのがあったそうです。
経理の帳簿に黒と赤のラインのあるもの、
これが印刷なんてなかなか出来なかった時代に
将棋の台のような机に、定規とペンで
きれいにシャーシャーと何本も線をひき、
1枚1枚の帳票を作ったそうです。
それを文庫屋さんがあずかって1冊の帳簿に仕立て上げ、
箔屋さんが表紙に どこそこ株式会社のなんちゃら簿 と、入れる。
すっごいアナログな作業に驚きましたが
考えてみればそうするしか無かったんですね。

あとは法令出版物の差し替え屋さんというのもあって、
変更のあった頁を持ってきて、
綴じてある紐をささっとほどいて、紙をささっと繰って
差し替えて紐を綴じて帰ってく。

専門の職人さんっていいですね。
技術の進歩は便利だけど、
1人で入力→プリント→コピーとかでやっつけてしまうのは、
なんだか寂しい作業のような気がします。

今日は同僚の差し入れがありました。
みんなの大好物、ロイズのポテトチップチョコレート