アンネイ手帖

キモノや着付け、暮らしの覚え書き。

「文楽の夕べ」へ行ってきました

2015-11-30 | 文楽とか映画とか


日本経済新聞社主催「文楽の夕べ」へ行ってきました。
18時からですが、日もとっぷり暮れた中之島中央公会堂。
ゴッサムシティ。

会場は文楽愛が溢れておりました。
あ、すみれ庵さん、あ、こころやさん、あ、後藤先生、ゆかりさんご夫妻。

最初は対談。
というか、ほぼワンマンショーーとなりました竹本住大夫さんのお話。
引退の頃は、ずいぶん心身ともにお疲れのご様子で心配でしたが
解放されて?ものすっごくお元気!
1時間という設定でも足りないぐらいの喋りっぷりが頼もしい。
ほんの少し浄瑠璃してくださったのがとても嬉しかったです。
一生懸命なことと情の深さは日本一でしょう。

ミニ文楽は 「桂川連理柵 道行朧の桂川 (かつらがわれんりのしがらみ みちゆきおぼろのかつらがわ)」
これまた「あほな」ストーリーですが、実話があったから余計に流行ったお半長、
14歳のお半と40前の長兵衛、出来ちゃったので心中します、のストーリーです。
いつの世も・・・ですわなぁ。

最後は技芸員さん方による対談を楽しみました。
皆さん本当にお話がお上手で、これまたあっという間に終了しました。
勘十郎さんと文字久大夫さんは言うに及ばず、籐三さんの朴とつとしたお話に相反するノリの良い三味線、魅力的でした。

たいるちゃん、琴さん、文楽のゆかりさん、ありがとうございました。
初冬の夜にキモノの琴さん、良いなぁ。


1月の初春公演も楽しみです








七五三で永年保管の大失敗

2015-11-27 | キモノ


七五三の朝、
びっくりポンどころではなく、
「わぁぁぁ!」と叫びました。

七五三で着せた被布という羽織りものは、
長女、次女、姪が着たお下がりです。
姪が着た後にクリーニングに出されたそのまま、
ビニール袋に入ったまま保管されること約20年。
姪→実家の母→娘へと渡されたのが数日前。

大きな大きな茶沁みが出来ていました。
わかりにくいけど紐飾りの所にも。


いや~これは
事前の確認が出来なかった私の大失敗です。
まいっちんぐ。
大きな下前の沁みは、上前を深く重ねて安全ピンで留めました。


とりあえず遠目ではわからないぐらい、
気にしない事にして出発しました。
事前にわかったところで何も出来なかったとは思いますが。

何でもクリーニングに出しておけば安心
という風潮があるのはいなめませんが、
必ずビニール袋から出して、たまには箪笥を開けて風通しを。
他人様にいつも言うのに~トホホ










「七五三」三歳のお詣りへ

2015-11-26 | キモノ


ハッ!

のシーン。

早いもので孫も七五三の年齢になりました。
我が娘もキモノを着たいと言うてきました。
それも、卒業式に袴で着たキモノを希望してきました。

小紋で、青海波の文様です。
青海波(せいがいは)は、大海原で永遠に繰り返される波を表します。
平穏な暮らしがいつまでも続きますようにという願いを込めた吉祥柄です。
地元のお宮さんへの参詣で、大仰なこともしないので
まぁ、付下げ小紋?程度の感覚で着せました。
私自身が二十代の頃に、母が拵えてくれたキモノなので
八掛も赤くて可愛い類になります。


帯は「う~~~ん、地味じゃない?」という感じ。
だって、持ってないんだもん~ということで、お許しを。
本人も喜んだし、きちんと感があってよかったと思います。
しかし
道行コートでグッと昭和の母になってしまいましたね。すごいね。
見渡すと他の方々も同じような感じ、よしよし。
襦袢はふぁんじゅ
これだけでも着付けの時間は大幅に短縮です。

雨の予報でしたが、なんとかお天気の良いうちにお詣り。
現地では金襴緞子?金屏風?みたいな訪問着のご家族もいらして、
雇われカメラマンも連れていらした。すげー。
まぁ我々とは暮らしがまったく違うであろうご一族でした。
娘のお義母さんも「あらすごい」と驚いていらしたぐらい。
此方はこちららしくお詣り出来てホッとしました。よかったねぇ。

髪の毛がサラサラなところへピンが止まらなかったのと痛がったので
髪飾りは却下。
なんとか2歳児が喜んで草履で歩けたのが救いでした。
「ゴムじょり」なんて言ってましたけど。


 私は
準備やら着付けやら荷物持ちやら、終わったら飛んで帰るというわけで洋服。
それも長いこと買ってないし、結局、毎度おなじみ、ほぼ着付け仕事の格好でした。
トホホ~









錦秋文楽公演第2部、妖狐にフィーバー

2015-11-24 | 文楽とか映画とか


この度も文楽のゆかりツアーに参加。
開演前に、初めて衣装部屋へ案内していただきました。
すごいでしょう? もうびっくり。
怖い職人さんがいるのかなぁ
という取越し苦労をよそに
部屋に入ると優しい女性の方が色々と説明してくださいました。


文楽の中でとてもお金がかかる部所だそうで、刺繍も染めも全て人形のためにオーダーされた生地を使って手作業で準備されるそうですよ。


縁の下の力持ち、素晴らしいお仕事に感動しました。

その後は後藤静夫先生に事前解説を。
「そんなアホな」というストーリーにホロリとさせられる文楽の魅力、
そして人形のかしらに仕掛けられた、早変わりの真実。
これは舞台を観て拍手喝采しました。


玉藻前曦袂(たまもまえあさひのたもと)という出し物でしたが、
中国~インド~日本に渡った狐、それも金色で九尾の「グワァ」な狐が主人公でした。
この狐を操るのが、桐竹勘十郎さんでした。
勘十郎さんに妖狐が取り憑いたのでは?
と思うほどのスペクタクルな舞台で、たいへん面白かったです!



Hata婆さんの紬の着物に、桃李さんの格子の名古屋帯。


狐の根付けも忘れずに連れて行きました。





振袖の着付け練習会!

2015-11-22 | シュシュ便り


シルバーウィーク、ハロウィンと来て、あっという間にクリスマスムード。
そして年が明けますと、成人式です。
当日は新成人の皆さんに喜んでいただけるよう
一生懸命研鑽を積んでおります。
この日は着付けのシュシュで、お友達がモデルに!
カチンカチンのトルソーではなく、人様に着付けるお稽古が出来るなんて、最高です!
本当にありがとうございました


早朝からの振袖。
着くずれませんように。
しんどくなりませんように。

来年は、十日戎の残り福と重なるんですね~。
どうか良いお天気になりますように。
皆様バッチリ元気で当日を迎えられますように









あーうー第8回公演「理不尽の応酬」のお知らせ!

2015-11-19 | 日記


毎度お世話になっております塚本さんからのお知らせですっ!

演劇系コントグループあーうー
第8回公演「理不尽の応酬」

日時
12月4日(金)
OPEN11:00 / START11:30
OPEN15:30 / START16:00
OPEN19:00 / START19:30


会場
音太小屋
大阪市北区菅栄町3-15
地下鉄・阪急「天神橋筋六丁目駅」1番出口から徒歩3分

チケット料金
前売2,000円 / 当日2,500円



あーうーって何でしょう
と思われた方は、ぜひ会場へ





橋本市「卵庵はしたま」新鮮たまご食べ放題

2015-11-18 | ご飯


里へ行くたびに「行きたい」「食べたい」という義母と一緒に行ったのは
「卵庵はしたま」というお店です。


和歌山県の農産物直売所として運営されており、スイーツと生卵は購入したことはあるのですが
レストランの営業が11時から2時までなので、なかなかタイミングが合わないのです。
入れたとしても、義母のお目当て「麦とろ定食」が売り切れていた時があったそうなので
急げ急げ、で11時半ぐらいに入店出来ました。
席のあるなしを確認して、レジで注文。セルフサービスです。

麦とろもありました! もう口が麦とろになっていたので良かったです。


食材は全て地元で調達、お醤油も湯浅らしいです。

食卓の上の卵は食べ放題。
とろろに一つ入れて、最後に卵かけご飯に一つ。


新鮮なので、安心~美味しい~
優秀なたんぱく質、1日1個なんて屁のかっぱ。

橋本へ走る時のお楽しみが出来ました。
次は親子丼か、オムライスか。
夢は荒野を駆け巡る。
















今年からハクキンカイロ?!

2015-11-16 | 日記



これは、義母が学生時代から使っていたという骨董カイロ。


すごーい。
ただよう専用ベンジンの香りが冬の代名詞。
ボランティア活動で小学生に「現代と昔」みたいなテーマで紹介したそうです。
子どもたち、びっくりしたでしょうね。
会社のサイトには「永久保証のサービス」の文字が。なんという屈強なものなのでしょう。
事業の理念も素晴らしいと思います。

よし、私も使い捨てカイロをやめてハクキンカイロ
自分の実家で尋ねると、一つ出てきました。


少しメンテを施さないといけません。




火口と中の綿を交換して、袋も必要だし。
出来るかなぁ~~ほんまに使うかな~~









群ようこ「着物が欲しい!」

2015-11-15 | 読み物
きものが欲しい! (角川文庫)
群 ようこ
角川書店



露骨な題名ですが、ズバリですよね。再読しました。
さすがキモノに係る投資力はものすごいですが、ほとんどの頁で「あるある」と苦笑しながら読めます。
共感出来ること多数です。
作家さんも出版されて10年近く経ちますので、今はまた違う価値観でいらっしゃると思います。
普段よく着物を着られる方の苦労と言いますか、
ブルータスお前もか、
著者の胸のうちにある着物愛や具体的な経験談を通して、着物の面白さを具体的に感じられると思います。

年とともに好みは変われど
数少なくなった店舗に対する一顧客としての気持ちや
キモノが欲しい時の気持ちの葛藤などは、誰でも同じなのだなーと思いますね。
それにしても、ええの着てはる。持ってはります。



















宇江佐真理さん

2015-11-10 | 読み物


2015年11月7日、宇江佐真理さんが亡くなられたとのニュースに驚きました。

斬られ権佐、泣きの銀次、髪結い伊三次、・・・優しくて強い男たち
それ以上に強く、しかし可愛く賢い女性たち・・・
愛すべき登場人物に感情移入しては泣いたり笑ったりして江戸の町を旅しました。

Roadside Libraryさん宇江佐真理さんの著書リストをリンクさせていただきます。

大好きな作家さんでした。
作品はいつまでも心の中に。

しかし寂しいなぁ