偉大な人物の行跡を紹介するこのコーナー、第2回は恐れ多くも『イエス・キリスト』です。
ここで注意です。
敬虔なキリスト教徒の皆さんはここから先を読んではいけません。
ちゃんと警告しましたからね!
・・・では、始めます。
そもそも『処女懐胎』なんてイマドキ『子供でも騙されないようなタワゴト』を科学の徒である私が信じるワケがありません。
※レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』
マリア様が身持ちが悪かったとまでは思いませんから、当然『望まない妊娠』をしたに違いありません。
父親は誰かを言えない相手だったのかと想像します。当然ユダヤ教徒ではなかった可能性もあります。今なら強制性交等罪で5年以上の懲役だったのではないでしょうか?
宗教上の問題で中絶はできませんから産むしかない。父なし子ではいくらナンでも外聞が悪いというので『貧しい大工に因果を含めて結婚させ世間体を取り繕った』というのが真相に違いないと、私は思います(あ~あ、書いちゃった)。
で、成長するとやっぱり『出生の秘密』について感づくようになります。
そりゃそうです、父親とも他の兄弟とも全然似てない子供なんですから。
出生の秘密を知ったイエス・キリストはだんだん家族から距離を置くようになり、ヨハネが主宰する怪しげな新興宗教集団と関りを持つようになります。そして家族のもとに帰らなくなってしまいます。
※ヴェロッキオ『キリストの洗礼』・・・ヨハネは洗礼者として、彼のもとにやって来る人々すべてにヨルダン川の水で洗礼を施していた。
今でこそ権偉の象徴のようなキリスト教ですが、当時はユダヤ教の急進派で『神の前で万民は平等』などと唱える危険思想の持ち主の集まりです。
こんなものを容認してしまえば奴隷制度に根ざしたローマの身分制度(皇帝-貴族-市民-奴隷)そのものが崩壊してしまうに違いありません。当然、テロ等準備罪(改正された共謀罪)による摘発対象なのであります。
事実、ヨハネは(王妃ヘロデヤとサロメ公主の差金によって、ではありますが)ヘロデ王に首をハネられているではありませんか!
※オーブリー・ビアズレー『ダンサーへの報酬』・・・銀の盆に載せられたヨハネの首を検分するサロメ。
長男イエスをこんな危ない集団から引き離さなければ、との思いでマリアはイエスの弟たちを連れて『お兄ちゃん、どうか帰ってきて!』と訴えに行くのです。
それを聞いたイエスの答えは・・・『わたしの母とは誰か。わたしの兄弟とは誰か』なのでした。
(ルカによる福音書8章から引用)
19 さて、イエスのところに母と兄弟たちが来たが、群衆のために近づくことができなかった。
20 そこでイエスに、「母上と御兄弟たちが、お会いしたいと外に立っておられます」との知らせがあった。
21 するとイエスは、「わたしの母、わたしの兄弟とは、神の言葉を聞いて行う人たちのことである」とお答えになった。
これねぇ・・・統一教会やオウム真理教なんかで出家して集団生活を送っている信者を取り返そうと家族の人たちが説得していますが、いったん宗教にハマってしまった信者にはほとんど効き目無いじゃないですか。あれと全くソックリだと思いませんか?
カール・マルクスの言う通り、まさに『宗教はアヘン』なのです。
こうして本来の家族を捨て、同じ教義を信じる集団を新しい家族としたイエスは各地を遊説して回ります。
『大事なものは愛だぜベイベー!愛し、合ってるかーい!』・・・てな感じです。
イエスは『神の前ではローマ皇帝でさえ取るに足らない存在でしかない』と言い放ち、既存の権威を否定し、エルサレム神殿を頂点とするユダヤ教体制の腐敗を激しく糾弾します。
とうとうユダヤ人の指導者たちによって、ローマ帝国へ反逆者として引き渡され、十字架に磔(はりつけ)になり、公開処刑されてしまいます。
※グリューネヴァルト「キリストの磔刑」・・・十字架は撓(たわ)み、まるでイエスを天に向けて撃ち出す弩(いしゆみ)のように描かれている。
十字架には『INRI(ユダヤ人の王、ナザレのイエス)』との札が掲げられました。
この事件はキリスト教にとって最大の危機だったと思われます。
出口王仁三郎の逮捕による大本教の崩壊(高橋和巳の小説『邪宗門』のモデルとなった事件です)、麻原彰晃の逮捕によるオウム真理教の解体にも比すべき事態でした。
残された使徒たちは『イエス様は全人類の罪を背負って磔の刑を受けられたのだ』というトンデモ教説を捻(ひね)り出して危機を回避するのです。
『いつかイエス様が再臨して全人類の罪をお裁きになるのだ』と。
そうしてキリスト教徒はイエスの再臨を待ち続けているのです。今も待っています。
※ミケランジェロ『最後の審判(部分)』
イエスが『世の終わりは近い。悔い改めよ』と言ってから2000年以上が過ぎました。
哲学者ヘーゲルは『待つことがキリスト教徒の特質である』とさえ言っています。
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イエスキリストのイメージがスッカリ
崩れましたが、知れて良かったです。
宗教はアヘン。
なるほどね・・・そうかも知れません。
信者を家族や知人友人から
引き離すというやりかたは、
マトモじゃないと思います。
あってはならないと思います。
私は(Queenの"Great King Rat"の歌詞にもある通り)”Don't believe all you read in the Bible.”って立場なので、ひょっとしたら、こんなことを書いた罪で地獄に堕ちて「永遠の滅びの刑罰」を受けるかもしれません(^^;ゞ
さすが正論ですね。
今後もバッサバッサと偉人を斬って下さい(笑)
今後ともよろしくお願いいたします。
この記事は実は『構想2年‼』です。実はかつて(別のブログですが)読者に敬虔なクリスチャンの方がいらして、流石に書けなかったです。
でも、私は『斬っている』つもりはなくて、マジメに『真実は?』を追求しているつもりなんです(キリスト教は実にツッコミどころ多いのは事実ですが・・・)。
こちらこそよろしくお願いいたします🙇。
クリスチャン相手にマジメに『真実は?』を追求しても無駄。キリスト教批判をしたので私のブログにもクリスチャンが現れ、「地獄に落ちる」と言われたことがあります。私も神をも恐れぬ人間なので、大量殺人鬼ばかりがいるキリスト教の天国など御免とやり返しました。
また「あなたのために教会で祈りました」と言ったカトリック信者までいたし、本当にキモい。この信者は本気で私が改宗することを待っているのでしょう。
しかし、最近いささか死を身近に感じる出来事があり『死んだら無になる』という感慨を新たにしました。スイッチが切れるように意識を失い、夢も見ませんでした。
死んだら無になるのだから執着を捨てるべきだ、というシャカの教えこそ正しいのではないかと思う今日このごろです。