高度経済成長は茂平にも押し寄せていた。
昭和40年頃を境に茂平から消えていった。
(父の話)
ゴミ?そんなもんはあるもんか。
豆腐も魚もみな、器を持っていくか、新聞紙にくるんでくれていた。
火を焚く
くべき、たきぎ、マッチ、うちわ。
燃えた木は火鉢、こたつ、消し炭。
灰はどこの家にも、はなれた所に灰を貯める子屋、「灰だめ」ゆぅんがあった。
人糞・牛の糞・鶏の糞
みな肥(こえ)じゃ。
電気代
電灯とラジオ。それだけ。
水道代
なし。井戸水。
(父はエンジン付きの自転車に乗っていた。ガソリンスタンドは当時なかったがどこで注いでいたのか?)
佐藤で注ぎょうた。(「佐藤」とは吉浜にある自転車屋)
吉本と番屋
酒とたばこは吉本だけ。(番屋には売ってなかった。)
番屋にはトオフを売りょうた。トオフは西の谷のフジイ。もっと前はイワさんの親父もつくりょうた。
番屋は物が少なかった。場所も吉本のほうがエかった。ほれじゃけぃ、吉本の方に人がきょうた。
吉本と番屋その2・・支払いは?
たいがいの人がツケ(掛け売り)じゃった。吉本も番屋も。
大宣の為乗
為乗は何でももってきょうた。酒でも焼酎でも。
着る物も為乗
着るもんは為乗、行商人、たまに福山・笠岡へ。
胡椒・七味・トンガラシ
胡椒はつかようらん。
家で使うのはトンガラシ。ピリッとしとるけぇのう。
(唐辛子は自給)
味噌・醤油
家で作る。
ソース
買ようたけど、そうつかようらん。一回買えば(一升瓶)そうとうもちょうた。
野菜
(買う野菜?)ねかった。
みなつくったものを食びょうた。
魚
支払いは年二回
「ぼに」にはうちわをくりょうた。
農協で買うもの
農具関係
鎌・鍬やこ。
地下足袋
茶わん・陶器
福山やこへでて買ようた。
売りにもよう来ょうた。九州やこから商売人が。車へ積んで来て広げて市をだしょうた。晩に。
みんなよってたかって見にいきょうた。
洗濯
洗濯板でごしごし。
物干し棹
自分方のやぶで切ってきょうた。竹がねぃウチはかようた。やあしぃもんじゃ。
糊(のり)の話
めりけん粉を焚いてつくりょうた。
障子の張り替えにゃあ薄ぃのり。
洗濯ののりは「ぱりっと」して「風通しがええ」好きな言うひとと・・・うちのじいちゃんは好きじゃったが。わしゃかちんかちんになるんでそうじゃあなかった。
城見小学校の廃品回収
年に一回くらい大人が集めょうた。やれば、でぇしょう金になりょうた。
集めるもんは、ビン・新聞・雑誌・・・今とかわりゃぁへん。
蚊帳をはる
「どぶ」がのうなかって、蚊がわかんようになった。
ほれで蚊帳をはらんようになった。
昭和40年頃を境に茂平から消えていった。
(父の話)
ゴミ?そんなもんはあるもんか。
豆腐も魚もみな、器を持っていくか、新聞紙にくるんでくれていた。
火を焚く
くべき、たきぎ、マッチ、うちわ。
燃えた木は火鉢、こたつ、消し炭。
灰はどこの家にも、はなれた所に灰を貯める子屋、「灰だめ」ゆぅんがあった。
人糞・牛の糞・鶏の糞
みな肥(こえ)じゃ。
電気代
電灯とラジオ。それだけ。
水道代
なし。井戸水。
(父はエンジン付きの自転車に乗っていた。ガソリンスタンドは当時なかったがどこで注いでいたのか?)
佐藤で注ぎょうた。(「佐藤」とは吉浜にある自転車屋)
吉本と番屋
酒とたばこは吉本だけ。(番屋には売ってなかった。)
番屋にはトオフを売りょうた。トオフは西の谷のフジイ。もっと前はイワさんの親父もつくりょうた。
番屋は物が少なかった。場所も吉本のほうがエかった。ほれじゃけぃ、吉本の方に人がきょうた。
吉本と番屋その2・・支払いは?
たいがいの人がツケ(掛け売り)じゃった。吉本も番屋も。
大宣の為乗
為乗は何でももってきょうた。酒でも焼酎でも。
着る物も為乗
着るもんは為乗、行商人、たまに福山・笠岡へ。
胡椒・七味・トンガラシ
胡椒はつかようらん。
家で使うのはトンガラシ。ピリッとしとるけぇのう。
(唐辛子は自給)
味噌・醤油
家で作る。
ソース
買ようたけど、そうつかようらん。一回買えば(一升瓶)そうとうもちょうた。
野菜
(買う野菜?)ねかった。
みなつくったものを食びょうた。
魚
支払いは年二回
「ぼに」にはうちわをくりょうた。
農協で買うもの
農具関係
鎌・鍬やこ。
地下足袋
茶わん・陶器
福山やこへでて買ようた。
売りにもよう来ょうた。九州やこから商売人が。車へ積んで来て広げて市をだしょうた。晩に。
みんなよってたかって見にいきょうた。
洗濯
洗濯板でごしごし。
物干し棹
自分方のやぶで切ってきょうた。竹がねぃウチはかようた。やあしぃもんじゃ。
糊(のり)の話
めりけん粉を焚いてつくりょうた。
障子の張り替えにゃあ薄ぃのり。
洗濯ののりは「ぱりっと」して「風通しがええ」好きな言うひとと・・・うちのじいちゃんは好きじゃったが。わしゃかちんかちんになるんでそうじゃあなかった。
城見小学校の廃品回収
年に一回くらい大人が集めょうた。やれば、でぇしょう金になりょうた。
集めるもんは、ビン・新聞・雑誌・・・今とかわりゃぁへん。
蚊帳をはる
「どぶ」がのうなかって、蚊がわかんようになった。
ほれで蚊帳をはらんようになった。
そのルーツを遡れば、高度成長期のニッポンの姿かも
消費礼讃、合理的とは使い捨て。
お陰でニッポンは経済大国に変貌し、国土は隈無く改造の洗礼を受けて、里山が姿を消しました。
若い労働力が都会へ集まり、地方は老齢化の一途。
あと二十年後、どんな社会になっているのでせうか。
道端のゴミは政策を変えれば半減しますが、取り組む政党も政治家も、そしてマスメディアもいない日本が悲しいです。
特にメディア、(ゴミ問題以外でも)どうしょうもないですね。読むだけ・見るだけ無駄のような気がします。