ズロースは白木屋百貨店の火災がきっかけである、という本や新聞記事がよくあるが、実際はどうなんだろう?
母は火災前の、昭和6年頃にお腰からズロースに変わり、
おばも火災前の、昭和5年頃には既にズロースをはいてる。
なお、父方と母方の祖母とも、一生お腰のまま過ごしている。
少なくとも白木屋の火災は、いわれているほどには関係ないように思える。
ズボンやスカートの普及とも関係がいくらかある。
たぶん、
昭和になってから女性はズロースをはき始め、
戦時中からズボンを履くようになったのであろう。
昭和は、食べる物が激変したが、着るものも一変した。
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(昭和7年、白木屋の火事)
「隅っこの昭和」 出久根達郎 角川書店 平成18年発行
ズロース
日本女性にズロースが普及するきっかけは、昭和7(1932)年12月16日の、日本橋の白木屋デパートの火災、といわれる。
和服の女性たちが、裾があらわになるのを恥じて飛び降りるのをためらい、逃げ遅れて焼死した。
しかし、むしろ関東大震災が、下着革命をうながしたようである。
関東大震災は、東京から江戸のなごりを一掃した。
関東大震災は、女性の服装も変えた。
被災時の逃げまどう姿から、洋服の利点を覚ったのかも知れない。
白木屋火災は写真が、普及に拍車をかけたということか。
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母の話(2013.7.15)
お腰、腰巻は赤やピンクがあったり、
冬になればネルのにしたり。
巻いて紐で結びょうた。
小学校の5年か6年からズロースをはくようになった。
おじいさん(母の実父)が、井原に出ちゃあズロースを買うてきてくりょうた。
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おばの話(父の妹・大正12年8月16日生)
談・2015.7.21
着物を着た記憶はない。
小学生からズロース。
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