ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

パティ・スミス・アンド・ハー・バンド @ SHIBUYA-AX

2013-01-31 17:43:59 | 余話
PATTI SMITH / BANGA

1月23日、渋谷AXにてニューヨーク・パンクの女王パティ・スミスを観てまいりました。

「ルーツな日記」的にはあれですけど、実は私、パティ・スミスの大ファンなんです。初来日からフジロックも含めて来日する度に必ず観に行っています。今回は09年のフジロック以来3年半振り、単独来日では03年以来10年振りだそうです。東京は渋谷AXとオーチャードホールの2DAYSでしたが、私はスタンディングの方が好きなのでAXを選びました。

最新作「BANGA」から開放的な「April Fool」で幕を上げ、序盤から1st作「HORSES」収録の「Redondo Beach」や「Free Money」が炸裂。和太鼓奏者を向かえたスケールの大きな「Fuji-San」やエイミー・ワインハウスに捧げた「This Is The Girl」などなど。とにかくパティの声が良い! とても66歳とは思えない艶やかさと伸びやかさ、そして芯が太くしっかりとしている。さらにあの独特の歌い回し。その容姿や仕草ももちろんですが、やはりこの歌声を聴くと、ああパティ・スミスだ!と思わず感激してしまいます。それは優し気で和やかな慈愛を感じさつつ、凛とした真っすぐな力強さに溢れてる。これぞパティ・スミスですよ!!

中でも「Beneath The Southern Cross」は圧巻でしたね。パティがアコギを弾きながら歌ったこの曲。なんて言いますか、精神の奥深いところから沸き上がるようなパンク・スピリットを感じさせられましたね。こういったスローな曲でパンクを感じさせてくれるのがパティ・スミスの凄さです。

バック・バンドはレニー・ケイ(g)とジェイ・ディー・ドゥーティー(ds)、トニー・シャナハン(b)といったお馴染みのメンバーにキーボーディスト(ジャック・ペトゥルッツェリというサポート・メンバーらしい。ギターも弾きます)を加えた4人編成。特にレニー・ケイとジェイ・ディー・ドゥーティーはパティがデビュー時から信頼を置くメンバーですからね。そんなバックに支えられたパティは終始自然体の印象。穏やかな表情でステップを踏んだり、観客とのやり取りを笑顔で楽しんだり、もちろん床にペッ!と唾を吐いたりもする。それもいたって自然体。でもその自然体がかえって神々しい崇高さを醸すようで、そんなパティに私は目が眩むようでした。

中盤に披露されたレニー・ケイをフューチャーしてのメドレーも印象的でした。パティに紹介されレニーがギターを掻き鳴らし歌い始めたのはザ・ストレンジラヴスの「Night Time」。これはまだパティがデビューする数年前、レニーの編纂によりリリースされた60年代のガレージ・ロックン・ロールを集めたオムニバス盤「NUGGETS」に収録されていた曲。これはマニアには嬉しい選曲だったんじゃないですか?さらに「NUGGETS」所縁のブルース・マグース、ザ・シーズと続きましたからね~。そしてその間に挟まれたのが「Born to Lose」ですよ! ジョニー・サンダーズの名曲ですよね。この曲はトニー・シャナハンが歌いましたが、パティ・スミスのバンドがレニー・ケイを中心にパンクのルーツとも言われる「NUGGETS」とニューヨーク・パンクの代表格ジョニー・サンダースの名曲を演奏する。これは興奮せずには居られませんでしたね~。ちなみにこのメドレーの最中、パティは舞台から引っ込んだり、出て来てコーラスを入れたり、脇役に徹しながらもなんか楽しそうでした。

正直、このメドレーをもっと聴いていたい衝動に駆られたりもしましたが、再びパティが主役に返り咲いての「Because The Night」。この展開も見事でしたね。やはりパティ・スミス。そしてこの曲は名曲ですね。サビは大合唱でした。さらに「Pissing In A River」。パンクとアートとポエトリー・リーディングが交差するようなエモーショナルこの上ないパティの歌唱が胸に突き刺さる。やはり初期の曲って言うのはパティの魔力を増幅させるようです。美しいスロー・ナンバー「Peaceable Kingdom」の終わりに朗読のような感じで「People Have The Power」の一節を加えていたのも何処かスピリチュアルな感じで印象的でした。

本編ラストは「Gloria」。待ってました!って感じ。ビート感及びそのスピードを上げていきながらアドレナリンを放出しまくるかのようなパティのパフォーマンスは圧巻の一言。そしてサビに雪崩れ込んでの「グローーーリア!!」の大合唱。観客達も大爆発ですよ! そしてそれを煽動するパティの現役感って言うのも半端無い。やはりパティ・スミス! 66歳にして「ニューヨーク・パンクの女王」という看板は伊達じゃありません。いやとっくにそれをも超越しちゃってますけどね…。

アンコールは最新作のタイトル・トラック「Banga」。アヴァンギャルドな曲調にサビを叫ぶパティのダミ声が強烈でした。バンドメンバーと観客達みんなで犬の吠え声を真似して「ワンワンワンワン」と会場中に響かせたり。ラストは「People Have The Power」。もちろんサビは大合唱。パティの上げる拳にはまるで何か特別な力が宿っているかのよう。私も拳を上げながら歌いましたよ!

People Have The Power!!!!


アンコールを含めて1時間半ぐらいだったでしょうか。「Rock N Roll Nigger」のような派手な曲をやらなかったこともあってか、観客達は私も含めて終始落ち着いていた印象でしたが、流石に 「Gloria」からは盛り上がりました! ですが大騒ぎするよりも、パティのスピリットをしっかりと受け止めるようなライヴだったかもしれません。それと、パティ・スミスは会場で福島の児童養護施設への募金を募っていまして、募金すると抽選会に参加出来て、その抽選をライヴ中にステージでやったりと、パティの暖かさとアット・ホームな雰囲気が色濃く感じられたステージでもありました。私も恥ずかしい程ほんの僅かですが募金させて頂きました。もちろん抽選にはハズレましたけど…。


この日のセットリスト↓

01. April Fool
02. Redondo Beach
03. Free Money
04. Fuji-San
05. Ghost Dance
06. This Is The Girl
07. Dancing Barefoot
08. Beneath The Southern Cross
09. Medley
 Night Time (The Strangeloves)
 We Ain't Got Nothin' Yet (Blues Magoos)
 Born to Lose (Johnny Thunders & Heartbreakers)
 Pushin' Too Hard (The Seeds)
10. Because The Night
11 Pissing In A River
12.Peaceable Kingdom
13. Gloria
------------------------
14. Banga
15. People Have The Power

雪ジャケ

2013-01-14 14:56:37 | 余話
MUD ACRES / WOODSTOCK MOUNTAINS

皆様、ご心配おかけ致しましたが、どうやらインフルエンザも無事完治した模様です。まあ、勝手に自分でそう思っているだけですけど…。で、元気になったのでちょっと外でもぶらぶらするか?と思ったら、大雪ですよ!!! 今日は外出を控えて大人しくしています…。

写真は私の好きな雪ジャケの1枚、ウッドストック派が大挙参加したマッドエイカーズの2nd作「WOODSTOCK MOUNTAINS」です。77年リリースのアルバム。このアルバム、その年の1月13~15日にウッドストックで録音されたんです。ちょうど今から36年前の今日ですよ! ハッピー&アーティ・トラウム、ジョン・セバスチャン、ポール・バターフィールド、エリック・アンダーセン、ジョン・ヘラルド、ロリー・ブロック、ビル・キースetc. ウッドストックのベアズヴィル・スタジオに集まった名手達の息づかい。そして外は雪景色。これを聴きながら今日の雪を眺めていると、ちょっぴり時空を越えたタイムスリップ感を味わえるような…。

インフルエンザ

2013-01-12 15:43:20 | 余話
お久しぶりです。

およそ1週間振りの更新です。すいません、私、インフルエンザで寝込んでおりました…。こう見えてインフルエンザにかかったの生まれて初めてです。参りました~。まだ完治していませんが、とりあえず近況報告をと思いまして。

寝ている間にサマソニのヘッドライナーが発表になってました。今年はミューズとメタリカですか!そしてソニマニにストーンローゼス。なんて言いますか、今年はサマソニらしく揃えて来た感じですね。

なんか、また夏フェスに向けてワクワクする季節になって来ましたね。私も寝てばっかりしてられない…。

クリアランス!

2013-01-04 19:01:29 | 余話

皆様、お正月をいかがお過ごしですか? 私は毎年の如く、渋谷タワレコのクリアランス・セールへ行ってまいりました。なんて言いますか、あの地下でCDを漁らないと、年が明けた感じがしないんで…。

さて、開場時間を少し過ぎた頃、開場へ到着。大混雑かと思いきや、例年程は盛り上がっていない雰囲気だったかな? それでも1つしかないブルース/カントリー系ワゴンはてんやわんやでした。奇麗に並んでいたCDもものの数分でぐちゃぐちゃ。そのぐちゃぐちゃになったCDの山から宝探しの如く掘り出し物を見つける快感。ジャケ買やら何やらでついつい買い過ぎちゃうんですよね~。だって1枚276円ですからね。上の写真は今年の収穫のほんの1部。前から興味が有ったALLERTON & ALTONや、買いそびれていたBIG SAM'S FUNKY NATION、グレイス・ポッターもゲスト参加しているケニー・チェズニーのアルバム(しかもデラックス・エディション)あたりを見つけた時は嬉しかったですね~。

まあ、何はともあれ、楽しかったです! CDを選んでる時ってなんか幸せなんですよね。激安なら尚更ですよ!これで当分は聴くCDに困らなそうですが、ぼちぼち聴いていきます。

謹賀新年

2013-01-01 12:12:58 | 余話
明けましておめでとうございます!!

昨年、当ブログを覗いてくれた皆様、本当にありがとうございます。
本年も、趣味に隔たりながらマイペースに更新していく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

今年も、沢山の素晴らしい音楽に巡り会いますように。

ぞろ目

2012-07-07 23:07:17 | 余話
今日は7月7日。ぞろ目です。

7のぞろ目は縁起がいい!

そんな日に生まれの私は今日、44歳になりました。

こちらも、ぞろ目です。

でも4のぞろ目なので縁起が悪るい感じ…。




ま、そんなこんなで七夕生まれの私は今日で44歳になったわけなのです。年はとりたくないですが、誕生日は何だかんだで嬉しいもんです。と言っても誰が祝ってくれる訳でもないんですけどね…。そんな寂しい私に今年も妻がケーキを買ってきてくれました。今年はデメルのチョコレートケーキ! 七夕にちなんでいるのか、星型のチョコレートが散りばめられた季節限定のケーキだそうです。美味しかったです! さすがデメル!! ちなみにプレートに書かれた「RYOJI」という文字は、デメルの店員さんに「プレートは付けられますが文字は入れられません」と言われた妻が、悪戦苦闘しながら自力でどうにか書いた力作だそうです。ありがとう!!

というわけで、相変わらず甘党な音楽好きブログ「ルーツな日記」ですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

78年のジョン・レノン

2012-02-20 23:34:39 | 余話
今日、ふらっと入った銀座の喫茶店「カフェーパウリスタ」。78年にジョン・レノン&ヨーコ・オノ夫妻が訪れたお店とのこと。

店内に入り、適当に空いてる席へ座る。セット・メニューについてウェイトレスさんに問いかけると、コーヒーについての説明をしてくれて、ちょうど私達が腰掛けたその席でジョン・レノン夫婦が「パウリスタオールド」というコーヒーをいただいたとか。「えー!この席で!?」と驚きを隠せないなか、迷わずパウリスタオールドを注文。当時の面影を残していると思われるレトロな雰囲気の内装を眺めながら、待つことしばし、そのパウリスタオールドが登場。白いカップの中で揺れる黒いコーヒー。そのほろ苦い風味を味わいながらジョン・レノンに思いを馳せる。78年のジョン・レノンに…。


78年と言えば、あのセックス・ピストルズが解散した年でありながら、まだまだパンクの残り香がロック界を牽引していた時代。その一方でその年度のグラミー賞最優秀アルバム部門は映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサウンドトラックが受賞するなど、ディスコ・フィーバー真っ盛りだったり。ちなみにローリング・ストーンズが「女たち」をリリースした年でもあります。その78年、ジョン・レノンは何をしていたかと言いますと、愛息ショーンの良きパパとなっていました。

75年にショーンが誕生し主夫宣言をしたジョン・レノン。それからおよそ5年に渡ったジョンの主夫生活、その間、77年から79年の3年間は毎年夏になると家族で日本を訪れていたそうです。その時滞在した軽井沢の万平ホテルや、箱根の富士屋ホテルはジョン所縁の地として有名ですね。そしてその頃、銀座を訪れ立ち寄ったと思われる「カフェーパウリスタ」。しかも三日三晩通うほど気に入ったとか。

それから2年後の1980年11月、ジョンは復帰し名盤「ダブル・ファンタジー」をリリース。そしてそのおよそ一ヶ月後の12月8日、凶弾に倒れます。


ジョンはヨーコとこのお店で、この席で、いったい何を語り合ったんでしょうね? このパウリスタオールドを飲みながら。そんなことを考えながら、ジョンが飲んだのと同じパウリスタオールドをすすると、なんだか一瞬、ジョンがここに居たあの時の空気に触れたような、そんな不思議なタイムスリップ感を覚えたひと時。


*お店の入口には、ジョン&ヨーコ夫妻が来店時にサインしたカップ&ソーサーの写真(写真上)が飾られてました。



ヴァレンタイン・デー

2012-02-15 00:14:26 | 余話

2月14日、今日はヴァレンタイン・デーですね。男性諸君!チョコレート貰いましたか? 私は無事に妻からケーキを頂きました。丸の内で買って来てくれたそうです。私は杏が大好きなので。チョコレートと杏のケーキだそうです。甘酸っぱくて美味しかったです!

そして恒例、妻のセンスによるジャケ買CDも。ジェイムス・ピーターソンとラッキー・ピーターソン親子の共演盤。随分渋いの選んだな~、という印象。内容的には相当そそられますけどね。でもジャケ写だけで選んだにしてはインパクトに欠けると思うんですが、妻曰く「一番左のギターのヘッドが逆さまになってるから」っていう、なんかマニアックな視点。そう言えば変なギターですよね?ラッキー・ピーターソンっていつもこんなギター使ってるんですか? そういえば、ジェイムス・ピーターソンは一昨年に亡くなられてしまいましたね。しみじみ。これからゆっくりこのCD聴きます。妻に感謝。



JAMES & LUCKY PETERSON / IF YOU CAN'T FIX IT

2月の来日ラッシュ!!

2012-01-18 17:35:10 | 余話
下記に並べたアルバム・ジャケット、「ルーツな日記」的に魅力的なアーティストがずらりと並んでいます。これ、別に「今月の10枚」じゃありませんよ。この人達、みんな2月に来日するんです!


TEDESCHI TRUCKS BAND / REVELATOR
現代を代表するスライド・ギタリスト、デレク・トラックス。彼が奥様のスーザン・テデスキと組んだテデスキ・トラックス・バンド。デレクのスライドはもちろん、奥様スーザンの歌声にも注目。
インフォメーション → ウドー音楽事務所




ROBERT RANDOLPH & THE FAMILY BAND/ WE WALK THIS ROAD
若きベダル・スティール・ギタリスト、ロバート・ランドルフ。激ファンキーなライヴを見せてくれそう。
インフォメーション → ブルーノート東京




JEFF LANG / CARRIED IN MIND
オーストラリアが生んだ至宝、ギターの魔術師ことジェフ・ラング。バンジョー弾いて欲しいな~。
インフォメーション → スマッシュ




ZAZ / ZAZ
21世紀のデヴィッド・ピアフと賞される、フランスが生んだ歌姫ザーズ。NHK「アメージング・ボイス」でも話題に。09年のフジロックで2度観たライヴは素晴らしかった!!
インフォメーション → H.I.P.




LOS LONELY BOYS / LOS LONELY BOYS
テキサス出身の3兄弟によるロック・トリオが待望の初来日。ラテン・ロックのパワーと、ゴリッとしたテキサス流ギター・プレイはやはり生で体感したい~。
インフォメーション → スマッシュ




TROMBONE SHORTY & ORLEANS AVENUE / FOR TRUE
ニューオーリンズの若きエース、トロンボーン・ショーティ。こちらもライヴは鉄板。
インフォメーション → スマッシュ




DR.JOHN AND THE LOWER 911 / TRIBAL
お馴染みのドクター・ジョン。やっぱニューオーリンズ物は生で聴きたいですよね~! ブラック・キーズのダン・オーバックがプロデュースしたという新作も気になります。
インフォメーション → ビルボードライヴ東京




BOBBY WOMACK / RESURRECTION
伝説のソウル・シンガーがビルボードに登場。ボビー・ウーマック、17年振りの来日。人は彼を「ラスト・ソウルマン」と呼ぶ。
インフォメーション → ビルボードライヴ東京




BETTY WRIGHT / THE MOVIE
マイアミ・ソウルの女王ベティ・ライト。やはり一度は生で観たい…。
インフォメーション → ビルボードライヴ東京



あまりにも来日ラッシュ過ぎて、正直、困ってます。迷ってます。ああ、どうしよう…。

CSS@新木場STUDIO COAST

2012-01-15 14:33:36 | 余話

1月14日、新木場スタジオコーストにてCSSのライヴを観てまいりました!!

当ブログの2011年フジロック・ベストアクト企画で第2位とさせて頂いたCSS。あの夏の興奮からおよそ半年後の単独公演。すいません、ディスコ・パンクです。今時のパーティ・バンドです。まったくルーツな感じではありません。でも大好きなので書かずには居られません。という訳で、ブラジル出身のガールズ・グループ、CSSのライヴ・レポ! ちなみに私はステージ向かって右寄りのかなり前の方(5~6列目ぐらい?)を陣取りました。

さて、最新作から「Rhythm To The Rebels」で始まったこの夜のステージ。もう、とにかくラヴフォックスですよ! 最近の写真では真っ黄っきな髪の毛で話題を振りまく彼女ですが、いきなり真っ黒なアフロのような髪型で登場。意外な髪型に会場も大盛り上がり。アフロのラヴフォックス、カッチョエ~!! そしてそのアフロを揺らしながらリズムに合わせて観客を指差しながら掛け声をかけていく。もうこの時点で会場のボルテージも最高潮。「Off The Hook」「La Liberación」「Music Is My Hot Hot Sex」「Red Alert」、「Let's Make Love And Listen Death From Above」など、新旧織り交ぜた楽曲が続く。なんかもう序盤からキラー・ソングのオン・パレードですよ。イントロが鳴る度に観客から「キャー!キャー!」と歓声が上がり、その都度フロアはぎゅうぎゅうに波打つ感じ。ラヴフォックスは途中、ジャケットを脱ぎ、ズボンを剥ぎ取り、Tシャツ&短パン姿に、そしてアフロもバサッと脱ぎ捨て黄髪を振り乱す。あ~、もう最高!

ラヴフォックスの自由さってのはホント気持ちイイ!幸せな気持ちになる。彼女の弾ける姿を見ているだけで何故か大興奮!で、今回はさらにシンガーとしての貫禄も感じさせられましたね。これまではアドリアーノが後ろからサポートしてくれて、ツイン・ヴォーカルっぽいスタイルだったりもしたのですが、彼は昨年末に脱退してしまったので、今回、一人で歌い切ったラヴフォックスに、シンガーとしての魅力をこれまで以上に感じましたね。時に可愛く、時に色っぽく、時にパンキッシュに、時にダーティーに、独特の声音で彼女ならではの享楽感をまき散らす。そして歌ってる姿が格好良い!! 間近で観るラヴフォックスの迫力っていうのは、ちょっと筆舌に尽くし難いものがあります。あれはやっぱりオーラなんでしょうね~。

もちろん行き当たりばったりなダンスも健在でしたよ。そこはやはりラヴフォックス!! ステージ狭しと飛び跳ね、ムチムチの身体でエネルギッシュに弾けまくる。お馴染みの側転も連発してました。「Let's Make Love And Listen Death From Above」では早くも観客にダイブ!! 私はフロアの右寄りに居たのですが、今回ラヴフォックスが飛んだのは中央でした。そっちか~!みたいな。観客にもみくちゃにされながら歌い続けるラヴフォックス。ステージ上のメンバーが、それを心配しつつ楽しそうに見守る表情も印象的でした。「Red Alert」では悪魔のようなお面とマントを被って歌ったり、その他、観客から飛んだ巨大猫手を嬉しそうに付けてみたり、突如大きな“おにぎり”を持ち出してかじる振りをしながら歌ったり。若干意味不明ながら、それがラヴフォックス!!

楽曲の多彩さも印象的でしたね。中盤に披露された「Jager Yoga」や「Left Behind」のようないかにもCSSらしいダンサブルな曲だけではなく、「Hits Me Like A Rock」や「Move」、「Echo Of Love」など可愛らしくポップな曲も彼女達の魅力。私「Echo Of Love」大好きなんです。多分、最新作の中で一番好きかな。サビの“ウォウ!ウォウ!”ってコーラスでの大合唱は幸せすぎました~。さらに「Fuck Everything」は超パンク! CSSってCDよりライブの方が遥かにエネルギッシュなんですが、この曲なんか凄まじかったですよ。「ファック・エブリシ~ング!!!」って叫びまくり。もちろん私も叫びましたよ~! 楽しかった! そしてヘヴィーなパーティ・ソング「Alala」。これを演らなきゃって感じの名曲ですよね。この曲でラストかと思いきや、最後は最新作から「City Grrrl」。この曲は新しいCSSのアンセムって感じで格好良いですね!

そしてもちろんアンコール。去年のフジロックではオープニング・ナンバーだった「Art Bitch」。そして“I love you"、"I love you too"のコール&レスポンスも楽しかった「I Love You」。さらにラヴフォックス、アナ、ルイザがストリートっぽくラップを決めた曲(すみません、曲名わかりません…)。このラップは弾けてましたね~。3女子が飛び跳ねながらラップするっていうのも、CSSらしいポップさがあって最高でした! そして正真正銘ラストソングは「Beautiful Song」。この曲で終わりっていうのはちょっと意外でしたが、これがハッピー感覚横溢でもう昇天でしたね。途中、ラヴフォックスのマイクの音が切れてしまうアクシデントがありましたが、まったく気にせず駆け抜けていきました。最後は「We Are the Champions」のSEが流れる中、ステージ上ではしゃぎまくるメンバー達。そしてサビで“ウィ~ア~ザチャンピオ~ン!!”と大合唱。なんかよく分からない盛り上がりながら、こんなに楽しく、こんなにハッピーなライヴは初めてだったかも~。


セットリスト
01. Rhythm To The Rebels
02. Off The Hook
03. La Liberación
04. Music Is My Hot Hot Sex
05. Red Alert
06. Let's Make Love And Listen Death From Above
07. Jager Yoga
08. Hits Me Like A Rock
09. Left Behind
10. You Could Have It All
11. Move
12. Echo Of Love
13. Fuck Everything
14. Alala
15. City Grrrl
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16. Art Bitch
17. I Love You
18. RAP
19. Beautiful Song


このライヴの後、CSSのOfficial Twitter に「今日のショウは今までで一番!最高だった!夏に戻って来たいから応援してね!」という投稿がされました。なんか嬉しいですね。で、夏ってどういうことですか?


あ、今回は抽選制のサイン会があったんですけど、残念ながらハズレてしまいました。今度こそラヴフォックスにちゃんと『RYOJI』って名前を入れて貰おうと思ってたのに~。


CSS / CITY GRRRL
ここにサインを頂く予定だった来日記念のシングル。


~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

 12.01.13 フジロック・ベストアクト第2位!CSS