ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック第2弾追記

2008-03-19 12:24:28 | フジロック
フジロック第2弾発表に対するORG.BBSの書き込みを見ているとなかなか面白いです。やっぱり第1弾のアンダーワールド、そして今回のプライマル・スクリームと、「08年はUK祭り」的に煽っといて結局はお馴染みの人達か…、という“がっかり感”が多く見られるのは仕方ないですかね。正直私もそんな気持ちです。でも昨年、またケミカル・ブラザーズか…と思いながらも、実際見てみたら凄く良かったりしましたから、ライブは観てみるまで分かりません!どうせ行くんですから見る前からがっかりしていたら損ですよね。

もちろんORG.BBSにはポジティヴな意見も多いです。マイブラやブリーダーズに対する期待感は相当高いようですし、アンダーワールドだってフジに限って言えば5年振りだそうです。プライマルもマイブラやイアン・ブラウンといったお隣さんも含めて楽しめるのは、やっぱりフェスならではですよね。そしてCSS、ザ・ゴー!チーム、ミステリー・ジェッツ、スプーンなど、メイン級以外もなかなか楽しみだったり。

ですが、実は今日はそんなことが書きたかったのではなく、ある人物に触れたかったのです。 それは第2弾の中に潜んでいたSEASICK STEVEという人。私は恥ずかしながらまったくノー・チェックだったのですが、ORG.BBSに「Seasick steveにやられた。なんだこのくそブルースは!!(褒めている)」と言う書き込みがあり、え!ブルースなの? と言うわけで私も早速彼のMYSPACEをチェックしてみました。

白人の弾き語りブルースマンです。3曲視聴できましたが、これがね~、ブルースでした。しかもミシシッピ・スタイル! 良いですね~! さらにボブログばりにノイジーでぶっ壊れたブルースもアリで、なんか得たいが知れないおっさんです。かなりシビレました。しかもこの人、昨年の英MOJOアワードで新人賞を受賞してるようです。新人なんですね…。ブルースの世界は奥が深いです。こんな人を呼んでくれるのも流石フジであり、こんな出会いがフジの醍醐味ですよね! ライブが楽しみです。

ブーツィー・コリンズ、ベティ・ラヴェット、レタス、そしてシーシック・スティーヴ。なんか「ルーツな日記」的には良い感じになってきました!







フジロック第2弾

2008-03-18 12:35:06 | フジロック
BETTYE LAVETTE / I'V GOT MY OWN HELL TO RISE

フジロック・フェス出演アーティスト第2弾がオフィシャル・サイトにて発表されました。今回は以下13アーティスト。

BETTYE LAVETTE
THE BREEDERS
CSS
GOGOL BORDELLO
LETTUCE
MELEE
THE MUSIC
MYSTERY JETS
PRIMAL SCREAM
PRINCESS SUPERSTAR
SEASICK STEVE
SPOON
SWITCH

いや~、笑えますね。まさかプライマル・スクリームとは思いませんでした。08年は「UK祭り」と期待させといて結局いつもの人達なんですね。ある意味このマンネリ感もフジらしく思えて愛着が湧いてきましたけど…。

ま、そんなグリーンの話は置いといて、実は「ルーツな日記」的に気になるアーティストが2組あります。まずは60年代から活動しているベテラン女性ソウル・シンガーのベティ・ラヴェット! 昨年朝霧ジャムに来ていたので、もしやとは思っていましたが、やはりきましたか~。 新作「The Scene of the Crime」も評判良いようなのでこれは楽しみです。

そしてレタス。これはソウライヴのギタリスト、エリック・クラズノーのバンド。おそらくヘヴンでしょうね! 昨年ソウライヴのフジ出演話がいつのまにか立ち消えになってしまったお返しか? これは楽しみですね。出来ればソウライヴ本体にも来て欲しいところですが。

他ではミステリー・ジェッツ、スプーン、ゴーゴル・ボデーロあたりも気になります。それにしてもまだまだですよね?


*写真のアルバムはべティ・ラヴェットの05年の作品「I'V GOT MY OWN HELL TO RISE」。ソウル以外の作品のカヴァーで纏めた意欲作。ドリー・パートン、ロザンヌ・キャッシュといったカントリーから、シンニード・オコナーやフィオナ・アップルまで。べティ・ラヴェットの歌声のリアルさはこの作品が単なるオールド・シンガーの企画物ではなく、しっかりと現代に生きたアルバムであることを物語るのに充分です。


ジェフ・ヒーリー逝去

2008-03-06 15:41:22 | ブルース
JEFF HEALEY / SEE THE LIGHT

白人ブルース・ロック・ギタリスト、ジェフ・ヒーリーが3月2日夜、トロント市内の病院で亡くなったそうです。享年41歳。癌でした。

彼がデビューした当時、私も覚えています。凄いギタリストが出てきたなと、驚いたものです。彼は盲目でした。しかしそんなハンディキャップを感じさせない程、彼のエモーショナル且つブルージーなギターは勢いと力強さに溢れていました。

1966年トロント生まれ。1歳の時、目の癌により視力を失ったそうです。ギターを始めたのは3歳の時。目が見えないながら独学で個性的な奏法を修得しました。それは膝の上にギターを寝かせて弾く奏法。スライド・バーを使う場合によく見られるスタイルですが、ジェフの場合は押し弦です。ネックを後ろから握るのではなく、寝かしたネックの上から指を立てて自由自在に弾きまくります。早弾きもチョーキングも何のそのです。しかもこのスタイルでバッキングもこなします。いったいどんなコードフォームで弦を押さえているのやら?

一見弾き辛そうなこの奏法。おそらく目が見えないが故にたどり着いたものなのでしょうね。音は聞こえてもそれをどう弾いているのかが見えないがために、まったくの手探りで弾き始めた結果の奏法なのではないでしょうか? そんな想像をすると彼の音楽に対する思いや情熱に心を打たれます。

88年のデビュー作「SEE THE LIGHT」(写真)はそんな彼の情熱のこもった作品で、その演奏スタイルも話題になり大ヒットしました。また彼のソウルフルな歌声がまた良いんです! また、ルーツ色濃いジャズに傾倒しトランペットを吹き、近年はそんなアルバムも発表していました。また自らライブハウスを経営したり、ラジオDJもこなしていたとか。

さらにブルース・ロック作品としては8年振りとなるニュー・アルバム「MESS OF BLUES」も完成していたそうです。しかしその発売を待たずして亡くなられてしまいました。残念でなりませんね。私はジェフ・ヒーリーの大ファンと言うわけではありませんが、「SEE THE LIGHT」とかカヴァー作の「COVER TO COVER」とか良く聴きました。あと彼のギターを弾く姿が好きでした。魂込めて弾く姿が熱いんですよ! エキサイトしてくると立ち上がったりして。そして良い声してました。

音楽に情熱を傾けながらも、生まれた時から癌との辛い闘いを強いられた壮絶な人生だったのかもしれません。ジェフ・ヒーリーさんのご冥福をお祈りいたします。



なお彼の最新作「MESS OF BLUES」は日本でも3月19日に発売予定だそうです。

フジロック第一弾!

2008-03-05 10:31:58 | フジロック
BOOTSY'S RUBBER BAND / BOOTSY? PLAYER OF THE YEAR

フジロック・フェスティバルの第一弾アーティストがオフィシャル・サイトで発表されました。併せてROOKIE A GO-GOのオーディションやオフィシャル・ツアーの詳細も発表になりました。いよいよ本格的にフジロックへの道程がスタートした感じです。で、気になる第一弾アーティストは以下11組です。

Blackmarket
Bootsy Collins Tribute to the Godfather of Soul
eastern youth
Flower Travellin’ Band
The Go! Team
Hard-Fi
Ian Brown
M!NK
My Bloody Valentine
Special Others
Underworld

ブーツィー・コリンズ! これは来ましたね~。しかも”ゴッドファーザー・オブ・ソウル”のトリビュート! つまりジェイムス・ブラウンのトリビュートだそうです。 苗場の森に「ゲロッパ」ですか! となるとブーツィー以外のメンバーも気になるところ。JBの卒業生が他にも来てくれると盛り上がるんですけどね。

で、「ルーツな日記」的に気になる奥の方は…、まだまだな感じです。フラワー・トラベリン・バンドとスペシャル・アザーズ辺りはヘブンかもしれませんね。ジョー山中率いる伝説のバンド、フラワー・トラベリン・バンドはその筋のファンには嬉しいでしょうね。正直な話、私はよく知らないんですけど…。

さて、普通にロックファンとして気になるのはやっぱりマイ・ブラディ・ヴァレンタイン! これは楽しみですね。本気のケヴィン・シールズが観たいです。数年前にフジで観たザ・ゴー!チームも楽しみ。アンダーワールドも久々に観てみようかな…。

それにしても僅か11組ですか…。サマソニに比べて相変わらずスロー・スターターなフジロック。きっと最後までこのテンションなんでしょうね…。で、土曜グリーンのトリは?


*写真はブーツィー・コリンズのラバーバンド名義の3枚目となる78年作。ブーツィーが本格的にブーツィーらしくなってきた名盤。ちなみに今回のフジ出演はラバーバンド名義ではありませんので、念のため。



バディ・マイルス死去

2008-03-01 17:48:39 | ルーツ・ロック
JIMI HENDRIX / BAND OF GYPSYS

ジミ・ヘンドリックスのバンド・オブ・ジプシーズで名を馳せた名ドラマー、バディ・マイルスが亡くなられたそうです。2月26日、テキサス州オースティンにて、享年60歳。死因はまだ明らかにされてないそうです。

バディ・マイルスと言えば、マイク・ブルームフィールドとのエレクトリック・フラッグとか、名作「LIVE!」で知られるカルロス・サンタナ&バディ・マイルスとか、スティーヴィー・サラスとのサード・アイとか、さらには自らのバンド、バディ・マイルス・エクスプレスやソロ名義の作品、そして数々のセッションと、ロック&ブラック・ミュージック界に確かな足跡を残してきました。

でも何と言ってもジミ・ヘンドリックスとのバンド・オブ・ジプシーズですよね。ジミのバンドと言えばミッチ・ミッチェル(ds)とノエル・レディング(b)とのジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが有名ですが、そのエクスペリエンス解散後、かの有名なウッドストックを挟んで結成されたのが、バンド・オブ・ジプシーズです。メンバーはジミ(g,vo)、バディ(ds,vo)、ビリー・コックス(b)のスリーピース。

このバンド・オブ・ジプシーズが、69年の大晦日と翌日元旦にフィルモア・イーストで行なったライブを収録したアルバムが「BAND OF GYPSYS」。ジミ生前最後のアルバムであり、唯一のオリジナル・ライブ・アルバム。しかし契約履行のために急いで製作されたという背景もあり、ジミ自身はその出来に不満を抱いていたとか。

ミッチ・ミッチェルの手数の多いドラミングに比べて、どっしりとして粘り気のあるバディのドラムは、ジミヘン・ファンの間でも賛否両論あるようですが、私は好きですね。ソウルフルな歌声もなかなか。そしてこのバンド・オブ・ジプシーズは3人全員黒人で、黒人によるミクスチャー・ロックの元祖のようなものといえるかもしれませんね。

しかしこのバンドは短命に終わります。活動期間はわずか2~3ヶ月。その後ジミが再びミッチ・ミッチェルと組むことを考えると、このバンドはジミ、もしくはその取り巻きにとって黒すぎたのかもしれません。

とは言え、下積み時代にはソウルやファンクの大物達のバックを務めて来たジミとバディです。この「BAND OF GYPSYS」には黒人ミュージシャンとして、今、自分達が新しい時代を切り開いて行くような、そんな気概を持って臨んだことでしょう。

そんな若かりし頃のバディ・マイルスに思いを馳せながら…。

*写真はもちろん「BAND OF GYPSYS」なのですが、現在は2枚組の「LIVE AT THE FILMORE EAST」があるので、ジミのフィルモアを聴こうと思うと、どうしてもそっちに行っちゃうんですよね~。