ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ショーン・レノン@cafe104.5

2014-10-30 17:35:14 | 余話
10月29日、御茶ノ水cafe104.5で開催されたショーン・レノンのDJイベントに行ってまいりました。

ただ今シャーロット・ケンプ・ミュールと共に来日中のショーン・レノン。彼女とのザ・ゴースト(ザ・ゴースト・オブ・ア・セイバー・トゥース・タイガー)での来日公演が10月30日にブルーノート名古屋、10月31日~11月2日にブルーノート東京で予定されている彼らですが、この日はそれに先立ってブルーノート系列のカフェで行われたDJイベント。と言いいましても、いわゆるフロアで踊るタイプではなく、お食事及びお酒を、ショーン選曲の音楽と共に楽しむような、そんなリラックスした雰囲気のイベントでした。

私がお店に入った時は既にショーンのDJが始まってまして、何やらアングラでサイケな感じのポップ/ロックを次々にかけていました。後半はニューオーリンズ・ファンクやアフロビートなどを絡めたファンキーでノリの良い曲で攻め、最後はマイクを持って盛り上げていました。それにしてもショーンの容姿はお父さんそっくりでしたね。あとシャーロット・ケンプ・ミュールも前半はショーンと仲良くDJブースにいましたし、その後もフロアで見かけたりしましたが、いや~、めちゃくちゃ美人さんでした!

あ~、ザ・ゴースト、行きたくなっちゃったな~。

Peter Barakan's LIVE MAGIC!

2014-10-29 18:53:13 | フェス、イベント
10月25日、26日の2日間開催され、大盛況のうちに終わった『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』。私も2日目の26日だけではありますが、堪能してまいりました。大小3ステージに渡って色々なアーティストを観ることが出来ましたが、ここではその中でも私のお目当てだった3組の海外アーティストに絞って、ライヴ・レポをお届けしたいと思います。


BOUKOU GROOVE
この日のトップバッター、ブークー・グルーヴ。シンガー兼キーボディストのドニー・サンダルとギタリストのダーウィン “Big D” パーキンズからなる2人組。そこにジェリー・ビーンのドラムスが加わるという、つまり3人のうち2人はアブソリュート・モンスター・ジェントルメンのメンバー。ドニー・サンダルはフロリダの人らしいですが、ほとんどニューオーリンズのグループと見て良さそうですね。とは言え、彼らのデビュー作「A LIL BOUKOU IN YOUR CUP」は、よりアダルトでクールなソウル・フィーリングが強く、私にとっての“ニューオーリンズ”はあまり感じられなかったりしたんですけど…、はたしてライヴは如何に?

結論から申しますと、ライヴは凄かった!「Walkin Talkin」「Peace And Understanding」「Two To Tango」「Can't Take My Eyes Off Of You」「A Lil' Boukou In Your Cup」などデビュー作からの曲が次々に披露されましたが、やはりライヴで聴くとニューオーリンズ・ファンクでしたね~! それはアレンジの違いと言うより、生ならではのライヴ感が成せる技だと思いますし、ドラムスのジェリー・ビーンの存在も大きかったでしょうね。彼のふくよか且つタイトなリズムはトリオというコンパクトなグルーヴを見事に纏めていましたね。もちろんビッグDの巨体から繰り出されるメロウなブルース・フィーリングも素晴らしかったですし、ドニー・サンダルのファルセットを交えたソウルフル・ヴォイスにも痺れました。スロー・ナンバーの「Stay Broke」も良かったですね。そしてそう来たか!って感じのプリンス「I Wanna Be Your Lover」もハマってました。まだ日本で紹介されたばかりの新しいアーティストではありますが、観客達も大盛り上がりで、終わった後、しばらくアンコールの拍手が鳴り止まない程でした。今後の活躍が楽しみですね。



JON CLEARY
さて、前日にはアブソリュート・モンスター・ジェントルメンを率いた圧巻のステージを披露してくれたというジョン・クリアリーですが、この日はソロによるグランド・ピアノ弾き語り。まずは挨拶代わりにインストのブギウギでスタートし、会場を一気にニューオーリンズ・ピアノの世界に引き込むと、その後はトラディショナルな雰囲気たっぷりの弾き語りを、次から次へと小気味良く披露。これが“粋”な感じで最高でしたね!

ロイド・プライス「Just Because」、リトル・ウィリー・ジョン「Fever」、ビリー・ホリデイ「Farewell To Storyville」、ジェリー・ロール・モートン「The Crave」、スウィート・エマ・バレット「Whenever You're Lonesome」などなど、そんな古いカヴァーの数々には思わず笑みがこぼれてしまう。中でも印象的だったのは、ペレス・プラード(あの有名な「Mambo No. 5」を作ったキング・オブ・マンボ)の名を出し、キューバとニューオーリンズの関係を実演するかのようだった「Havana」。ラテンの美しくロマンティックなメロディーをニューオーリンズのリズムに変貌させる鮮やかな手腕は流石でしたね。

もちろんカヴァーばかりではなくオリジナル曲も沢山披露してくれました。例えば「Just Because」に続けて披露された「Cheatin On You」なんかはその流れでまるでニューオーリンズ・クラシックのような雰囲気でしたし、「Havana」の後にはキューバの香り高い「Oh No No No」が披露されたりと、カヴァーとオリジナル曲がまったく違和感無く並んでました。彼の代表曲とも言える「When You Get Back」も盛り上がりましたし、スロー・ブルース「Port Street Blues」での重厚な歌とブルージーなピアノ、素晴らしかったです。

グランドピアノは横向きに設置されていましたが、時折、客席の方を向いては愛嬌を浮かべるようなジョン・クリアリーの仕草はなんか可愛らしかったですね。そして白いハットが良く似合ってました。途中でジャケットを脱ぐ程の熱演に、観客達もほとんどの曲で手拍子を打ち、大きな拍手声援で応える。最後の「I Get The Blues When It Rains」では、オッオッオッオー!のコール&レスポンスで盛り上がったり。そんなアットホームな熱気溢れるステージ。ジョンのニューオーリンズ・フレイバーたっぷりのピアノと、ソウルフルな歌声を存分に堪能さて頂きました。



JERRY DOUGLAS BAND
この日のメイン・アクト、ジェリー・ダグラス・バンド。ピーター・バラカンさんに紹介され大声援の中登場したジェリー・ダグラスとバンド・メンバー達。ドブロを寝かせた状態で肩から下げたジェリーを中心に、ダグ・ベローテ(ドラムス)、ダニエル・キンブロ(ベース)、クリスチャン・セデルマイヤー(フィドル)という4人編成。ジェリーのつま弾くドブロの音色から導かれるように「From Ankara to Izmir」から始まったそのステージは、まさにドブロを中心にした未知なるオルタナ・カントリー。ブルーグラス、ジャズ、ロックなどあらゆるジャンルを飲み込みつつ、土っぽくも美しいドブロの音色が縦横無尽に駆け巡る。

いや~、ジェリーの弾くドブロ、そのスライドから奏でられるフレージングの見事なこと。滑らかでスピード感に溢れ、それでいて悠久の流れに飲み込まれるような大きさを感じさせられる。ただただ、ジェリーのドブロに耳を傾けていたくなる程の素晴らしさでしたが、もちろん凄いのはそのドブロだけではありません。

ブルーグラスという枠を遥かに超えたこのジェリー・ダグラス・バンド、そのハイライトはステージも中盤にさしかかった頃、早くも訪れました。曲は「Cave Bop」。02年のアルバム「Lookout for Hope」収録曲ですが、まさかライヴで聴けるとは思いませんでした。スリリングにジャズとブルーグラスが交わるプログレッシヴな鬼曲ですが、ライヴはまさに白熱のセッション。スピーディー且つフリーキーにうねるドブロ、それに拮抗するフィドル、ベースは超高速4ビートのようなラインを刻み、ドラムは加速するかの如く疾走する。ジェットコースターのような展開にクラクラしているうちにスパッと終わる。そして大歓声!!堪りませんね!!

そんな「Cave Bop」の大興奮冷めやらぬなか始まったスロー・ナンバー。ジェリーのドブロが感傷的なメロディーを紡ぐ。なんとジミヘンの「Little Wing」。これがまた素晴らしかった!しっとりとしたスライドの節々からエモーションが染み出るようでしたね。「Little Wing」ってこんなに良い曲だったんだ、とあらためて感じ入っちゃいました。しかもこれがアップテンポにアレンジされた「Hey Joe」へと傾れ込む展開ですから。盛り上がらない訳が無い!この「Hey Joe」ではなんとジェリーがリード・ヴォーカルをとりました。

ドブロから小さな薄いギターに持ち替えての「So Here We Are」~「Sunday Afternoon Man」も良かったですね。ドブロとは違う歪んだ音色にはロック的なカタルシスを感じさせられつつ、ジェリー・ダグラスというアーティストの懐の深さにやられたり。そんなジェリーのスライドが凄いのはもちろんですが、ここではフィドルのクリスチャン・セデルマイヤーが魅せてくれました。アヴァンギャルドなフレーズを交えながらどんどん高揚感を増していくソロは圧巻の一言。ソロが終わらないうちから会場も大興奮に包まれていく。あれは凄かった!

アンコールの「Emphysema Two Step」を含めおよそ1時20分程のステージ。ラストに軽やかなブルーグラスを持ってきて朗らかに終わったのも良かったですね。ホント、素晴らしいライヴでした!

まったくもって異次元のドブロ奏者、異次元のアメリカーナ。ジェリー・ダグラス、また来日して欲しいですね。



上記の3組の他には、TARO & JORDAN、濱口祐自さんも印象的でした。特にフィンガー・ピキングによる味わい深いブルースと、天然的なキャラで満員のラウンジを大いに沸かせた濱口祐自さんはこの日の裏ベスト・アクトと言って良いのではないでしょうか。中村まりさん、高橋幸宏さんもほんの少しですが観れましたし、トーキング・ヘッズの映画もチラッと覗きました。ガンボも美味しかった!ベニエは売り切れだった…。

ピーター・バラカンさん、お疲れさまでした。そしてありがとうございました!!

来年もよろしくお願いいたします。

LIVE MAGIC! 予習:ジェリー・ダグラス

2014-10-23 23:56:03 | カントリー
いよいよ目前に迫ってきた『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』。前回取りあげたジョン・クリアリーに続いての予習企画第2弾は、もちろんジェリー・ダグラスです!!

まずは新作2枚と2年前のソロ作のご紹介から。


THE EARLES OF LEICESTER / THE EARLES OF LEICESTER
先日リリースされたばかりのこのアルバムは、ブルーグラス界の伝説フラット&スクラッグスをトリビュートしたジェリー・ダグラスによる新プロジェクト。これは最高ですね!こういうブルーグラスが聴きたかった! まさにそんなアルバム。メンバーは以下の6人。

Jerry Douglas(Dobro, vocals)
Shawn Camp(lead vocals, guitar)
Johnny Warren(fiddle, bass vocal)
Charlie Cushman(banjo, guitar)
Barry Bales(bass, vocals)
Tim O’Brien(mandolin, vocals)

それぞれがカントリー/ブルーグラス界で活躍する達人達。ティム・オブライエンはブルーグラス界が誇るシンガー・ソング・ライター(ケルティック・ミュージックにも造詣が深い)として日本でもお馴染みでしょう。ジョニー・ウォレンはフラット&スクラッグスでフィドルを弾いていたポール・ ウォレンの息子さん。そのジョニー・ウォレンと共にポール・ ウォレンのトリビュート作も作っているチャーリー・クッシュマンは、次世代のアール・スクラッグスと呼べそうなバンジョー弾き。バリー・ベイルズはジェリー・ダグラスと共にアリソン・クラウス &ユニオン・ステーションで活躍するベーシスト。そしてリード・ヴォーカルを務めるショーン・キャンプは、元々オズボーン・ブラザーズやアラン・ジャクソンなどのバックを務めてきたマルチ・プレイヤーで、現在は数々のアーティストから愛されるソング・ライターとしても名高い。これらつわもの達が1曲目「Big Black Train」から広大なブルーグラスの桃源郷へと旅立たせてくれます。このストリングスの豊穣とした絡み合いに、しばし時の経つのを忘れてしまいそう。もちろんジェリー・ダグラスのドブロも最高です!これぞブルーグラス!!

http://www.youtube.com/watch?v=yURi-svV7es
The Earls of Leicester - Big Black Train & Black Eyed Suzy



MIKE AULDRIDGE, JERRY DOUGLAS, ROB IKES / THREE BELLS
もう一つ、ジェリー・ダグラス関連の新作を。こちらは3人のドブロ弾きによる競演「THREE BELLS」。ちなみにドブロとは、リゾネーター・ギター(ギターのボディに共鳴板が張られていて、通常、ボディを寝かしてスライド・バーで弾く)のブランド名なんですけど、あまりにも有名なため、リゾネーター・ギターの総称のようにつかわれてしまうケースも多いようですね。もちろん、この3人は正真正銘のドブロ弾き。

マイク・オウルドリッジ(1938年生まれ)
ジェリー・ダグラス(1956年生まれ)
ロブ・イックス(1967年生まれ)

我らがジェリー・ダグラスこそブルーグラス界、いやそんなジャンルに捕われない、敢えて言うなら“ドブロ界”を代表する革命的プレイヤーですが、セルダムシーンでの活躍でも知られるマイク・オウルドリッジは、革新的なドブロ・プレイヤーとしてもジェリー・ダグラスの先輩格。そしてロブ・イックスはさらにドブロの可能性を広げた若き天才(と言ってももう40代後半ですけどね)。そんなドブロ界の頂点ともいえる3人が繰り広げるセッションの数々。ドブロならではの響きが紡ぐアメリカーナ。それはまるで広大な大陸を駆け巡るようでもあり、静かに語りかけてくるようでもある。彼らの妙技と、その美しくも深淵な音色に、じっくりと耳を傾けたいです。

このアルバムは2012年の5月、9月に録音されたようですが、マイク・オウルドリッジはその年の12月に亡くなられたそうです。こんな素晴らしいアルバムを録音して間もなく…。信じられません…。享年73歳。R.I.P.

http://www.youtube.com/watch?v=K3sLiZBMRcc
Jerry Douglas & Rob Ickes - Silver Threads
Jerry and Rob perform a beautiful duet at the Mike Auldridge tribute show at the Birchmere 2-12-13



JERRY DOUGLAS / TRAVELER
そしてこちらはジェリー・ダグラスのソロ名義としては現在のところ最新作となる2012年作「TRAVELER」。ジェリー・ダグラスと言いますと、あまりにも多くのアーティストの作品に参加しているため、セッション・プレイヤーとしての知名度が高いかと思いますが、実はソロ作もこれで13枚目となるそうです。ドブロだけではなくラップ・スティールなども弾き、リード・ヴォーカルも披露しているこの作品、タイトル通り、ニューオーリンズ~ナッシュビル~ニューヨーク~ロンドンを旅して完成されたアルバムとのことですが、やはり注目はニューオーリンズ録音でしょう。ジョン・クリアリー、デヴィッド・トーカノウスキー、シャノン・パウエルの他、マット・ペロン、ウォッシュボード・チャズというティン・メンのメンバーが参加しているところが個人的にツボ。1曲目「On A Monday」での彼らによるニューオーリンズ・グルーヴ、そしてそれをリードするかのようなジェリー・ダグラスのスライド・ギターがまた粋なんですよ!! ドクター・ジョン、ケブ・モが参加した「High Blood Pressure」も良いですし、エリック・クラプトンが歌う「Something You Got」もなかなか。またロンドンで録音されたマムフォード&サンズとの「The Boxer」も印象的。ですが、やはりサム・ブッシュのマンドリンとジェリーのドブロという強力デュオによる「Duke And Cookie」とか、高速ブルーグラス「King Silkie」あたりに一番興奮させられたり。

http://www.youtube.com/watch?v=2Y5Id7PbUnI
Jerry Douglas - Traveler


以上、極最近のジェリー・ダグラス重要作3枚をご紹介しましたが、一応、数あるジェリーのセッション参加アルバムから、私のお気に入り作品もいくつか選んでみました。以下、どうぞ!


JERRY DOUGLAS & FRIENDS / BEST ROUNDERS
ジェリー・ダグラスの初期ソロ作他、彼が参加したJD・クロウ&ニューサウス、ブーンクリーク、さらにデヴィッド・グリスマンやトニー・ライス、トッド・フィリップスへの客演など、70年代を中心に80年代の前半まで、若きジェリーの活動の、ほんの一端ではありますが、溌剌とした活躍ぶりが覗けるコンピ盤。
http://www.youtube.com/watch?v=TYxfVVoBLP4
Boone Creek 'Dixieland'



EMMYLOU HARRIS / LIVE IN 1978
昨年発掘リリースされた、エミルー・ハリスの78年のライヴ音源。リッキー・スキャッグス(guitar, fiddle)、ジョン・ウェア(ds)、エモリー・ゴーディ・ジュニア(b)、バック・ホワイト(mandolin)達と共にジェリー・ダグラス(dobro)もバンド・メンバーとして大活躍しています。ラジオ音源なので音はそれなりですが、エミルーの歌も、バンドのノリも、ホント最高です!!



BELA FLECK / THE BLUEGRASS SESSIONS: TALES FROM THE ACOUSTIC PLANET, VOL. 2
ベラ・フレックによる99年のブルーグラス・セッション。メンバーはベラ・フレック(banjo)、トニー・ライス(guitar)、サム・ブッシュ(mandolin)、マーク・シャッツ(bass fiddle)、スチュアート・ダンカン(fiddle)、そしてジェリー・ダグラス(dobro)。さらにゲストしてアール・スクラッグスやヴァッサー・クレメンツ、ジョン・ハートフォードなども加わるんですから、その凄さ、想像出来ますよね。
http://www.youtube.com/watch?v=b1YNG4n24IE
Bluegrass Sessions - Strawberry Music Festival 1999 Blue Mountain Hop



ALISON KRAUSS & UNION STATION / LONELY RUNS BOTH WAYS
やはりジェリー・ダグラスと言えばアリソン・クラウス &ユニオン・ステーションですよね。こちらは04年の作品「Lonely Runs Both Ways」。アリソンによる妖精のような透明ヴォイスとジェリーのドブロが相性抜群な麗しのポップ・ブルーグラス。グラミー賞で『Best Country Album』部門を受賞した傑作ですが、ジェリー・ダグラス作曲による「Unionhouse Branch」も『Best Country Instrumental Performance』部門を受賞しました。
http://www.youtube.com/watch?v=aeLeacn6QoI
ALISON KRAUSS & UNION STATION - Unionhouse Branch



JOHN OATES / MISSISSIPPI MILE
近年、ソロ・シンガーとしてルーツ指向な作品をリリースしているジョン・オーツ。こちらはナッシュビルで録音された2011年リリース作。ジェリー・ダグラスは中心メンバーとしてドブロ及びラップ・スティールで貢献。スライドの音色がいい具合にアルバムを彩っています。ライナーノーツの中のジョン・オーツの言葉に曰く「ジェリーがアルバムを聴いて、スライドがありすぎて、めまいがすると言ってたよ(笑)」とのこと。サム・ブッシュ、デニス・クロウチ、ベッカ・ブラムレットなども参加。



SARAH JAROSZ / FOLLOW ME DOWN
最後は私の大好きなサラ・ジャロス。彼女こそ現代ブルーグラスの新たなプリンセス。デビュー作から昨年の最新作まで3枚全てにジェリー・ダグラスがゲスト参加しています。写真は2nd作「FOLLOW ME DOWN」。今作では13曲中6曲で、ドブロの他、ラップ・スティールやワイゼンボーンを弾いています。
http://www.youtube.com/watch?v=byAjS8RCx5s
Sarah Jarosz with Jerry Douglas - Run Away



さて、すでに日本に到着したという情報もある、ジェリー・ダグラス。上記に紹介した最新のプロジェクトとはまた違う、ジェリー・ダグラス・バンドでの来日公演。どんなステージなるのか?どんなプレイを聴かせてくれるのか?そして「TRAVELER」に参加しているジョン・クリアリーとの夢のセッションは??楽しみですね!





~関連過去ブログ~

 14.10.21 LIVE MAGIC! 予習:ジョン・クリアリー
 14.10.19 Peter Barakan's LIVE MAGIC! 予習

LIVE MAGIC! 予習:ジョン・クリアリー

2014-10-21 23:08:01 | ニューオーリンズ
今週末開催される『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』、その看板アーティストの一人ジョン・クリアリー。初日の土曜日にはジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメンというバンド名義でトリを務め、日曜日にはソロで出演するという、両日に渡って違った魅力を体験させてくれそうなイギリス生まれのニューオーリンズ・ピアニスト。という訳で、前回の「LIVE MAGIC! 予習」に引き続き、今回は外伝的にジョン・クリアリーを取り上げてみたいと思います。



JON CLEARY / ALLIGATOR LIPS AND DIRTY RICE
ジョン・クリアリーのデビュー・アルバム「ALLIGATOR LIPS AND DIRTY RICE」。94年の作品。イギリス生まれで17歳の時に渡米したというジョン・クリアリー。1962年生まれですから、32歳ぐらいの作品ですね。デビュー作としては決して若くはないかもしれませんが、それ故に、彼らしいソウル・フィーリングは既に確立されてる感じですね。もちろん、その後にライヴ盤「MO HIPPA」で再演される自作曲「C'mon Second Line」など、ニューオーリンズ・フレイヴァー満載。ベースにはジョージ・ポーター・ジュニアも参加。



TAJI MAHAL / PHANTOM BLUES
ソロ作をリリースしていたとは言え、90年代のジョン・クリアリーは、まだまだ知る人ぞ知る存在だったんだと思います。セッション・プレイヤーとして徐々に名が浸透してくるなかで、飛躍のきっかけは、やはりタジ・マハールの作品だったのでしょうか。写真は96年の「PHANTOM BLUES」。ジョン・クリアリーはリズム・セクションの一員として全面的に参加するばかりでなく、2曲の楽曲提供も行っています。ピアノを中心に、時にウーリッツァー、クラビネット、ギターと、多彩なプレイでタジ独特のルーツ指向なブルースを彩っています。ジェシー・ヒルやファッツ・ドミノのカヴァーも有り。タジはジョンを含むほぼ同じ布陣で次作「SENOR BLUES」も製作しています。



BONNIE RAITT / SILVER LINING
ジョン・クリアリーと言えば、ボニー・レイットのバックを務めていたことも有名ですね。こちらはボニー・レイットの02年作「SILVER LINING」。ジョン・クリアリーはリッキー・ファター(ds)、ジェイムス“ハッチ”ハッチンソン(b)と共にパーソナル・メンバーとしてクレジットされています。しかもジョン・クリアリー作のニューオーリンズ・ファンク曲「Fool's Game」が1曲目を飾り、もう1曲のジョン・クリアリー作「Monkey Business」ではボニー・レイットとデュエットをしていたりと、なかなかの活躍ぶり。ジョン・クリアリーはボニーの次作「SOULS ALIKE」にも参加していますし、ノラ・ジョーンズやベン・ハーパーなど豪華ゲストを招いた06年のライヴDVD作品「BONNIE RAITT & FRIENDS」でも良い仕事していますので、そちらもお薦めです。



JON CLEARY AND THE ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN / JON CLEARY AND THE ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN
WIKIによりますと、ジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメンが結成されたのは1992年だそう。つまりジョンが1stソロ作を制作した頃には既にバンドで活動していたことになりますが、そのバンド名義でアルバムがリリースされたのは、02年のこちらが初めてでした。ちなみに95年の時点で山岸潤史さんが「今ニューオーリンズで一番ホットなのは、ジョン・クリアリーのバンド!」と発言していたそうですから、まさに満を持してという感じ。してそのバンド・メンバーとはもちろん、ジョン・クリアリー(p,vo)、ダーウィン"Big D" パーキンス(g)、コーネル・ウィリアムズ(b)、ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ds)。オリジナル曲を中心に、ミーターズのカヴァーも交えながら、必ずしもニューオーリンズに捕われない、彼らならではのファンクネスを聴かせてくれます。ジョン・クリアリーらしいお洒落なセンスと言いますか、都会的なクールネスはこの頃から際立ってますね。



JOHN SCOFIELD / PIETY STREET
ジャズ/フュージョン界のレジェンド級ギタリストではありますが、MM&Wと共演するなどジャム・バンド・シーンに接近したり、アーロン・ネヴィルやドクター・ジョンを招いてレイ・チャールズのトリビュート作を作ったりと、興味深い製作活動を続けてきたジョン・スコフィールドが、ニューオーリンズ色の強いバンドを結成した09年作「PIETY STREET」。主要メンバーはジョージ・ポーター・ジュニア(b)、リッキー・ファター(ds)、そしてジョン・クリアリー(p,vo)。ゲスト的な扱いでシャノン・パウエルやジョン・ブッテも参加しています。ジョン・ブッテの歌唱が素晴らしいのは自明のことですが、ジョン・クリアリーも鍵盤はもちろん、リード・シンガーとしてもブッテ以上に存在感を発揮してるんです。また、ここにボ二ー・レイット時代の同僚リッキー・ファター(ds)が含まれている辺りにもこのプロジェクトにおけるジョン・クリアリーの役割の重みが感じられますね。ゴスペル曲を多く取り上げているためか、ジョン・クリアリーがオルガンを多く弾いているところにも注目です。ちなみにこの作品がリリースされた09年、ジョン・スコフィールドはジョン・クリアリーを伴い、ジョン・スコフィールド AND THE PIETY STREET BANDとして東京JAZZに出演しました。



SNOOKS EAGLIN / THE WAY IT IS
ここで紹介した以外にも、B.B.キング、マリア・マルダー、エリック・バードン、ケブ・モ、アナ・ポポヴィッチなどなど、数々のアーティストへ客演しているジョン・クリアリーですが、もちろん彼のお膝元ニューオーリンズでも引く手数多な活躍ぶりなのは言わずもがな。中でも個人的に印象的なのは、かの地が生んだ愛すべき個性派ギタリスト、スヌークス・イーグリンの「THE WAY IT IS」です。2000年の録音でジョン・クリアリーは全14曲中7曲に参加。しかも彼はアソシエイト・プロデューサーとしてもクレジットされています。さらにジョンが参加した曲には、ビッグ・D、コーネル・ウィリアムズ、ジェリービーンも参加したりしていて、まるでスヌークス・イーグリンのバックをジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメンが付けてるような編成になっていたりと、なかなかそそられます。スヌークスにとってはこれがラスト・アルバムになってしまいましたが、最後に新進気鋭のニューオーリンズ・グループと繰り広げた、心温まるファンキー・ソウル。



JON CLEARY / OCCAPELLA!
そして、ジョン・クリアリーにとって現在のところ最新作となるソロ名義作「OCCAPELLA!」。2012年の作品。一人多重録音を中心に制作されたアラン・トゥーサンのソング集なんですが、彼のマルチ・プレイヤー振りもさることながら、トゥーサン楽曲のジョン・クリアリー流の解釈と言いますか、新鮮味を持たせつつ楽曲を良さを際立たせるようなアレンジ・センスは流石としか言いようがありません。アブソリュート・モンスター・ジェントルメンも意外な形で一部参加していますし、ドクター・ジョン&ボニー・レイットといったゲスト起用など、スパイスの効かせ方も秀逸。これまでライヴ主体なイメージの強かったジョン・クリアリーが魅せた、技ありの一枚。




さて、目前に迫った「LIVE MAGIC!」、ジョン・クリアリーはどんな音楽マジックを見せてくれるのか? 楽しみですね!

『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』オフィシャルサイト→http://livemagic.jp






~関連過去ブログ~

 14.10.19 Peter Barakan's LIVE MAGIC! 予習



Peter Barakan's LIVE MAGIC! 予習

2014-10-19 23:02:23 | フェス、イベント
ピーター・バラカンさんがオーガナイズする音楽フェスティヴァル『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』、いよいよ開催まで一週間を切りました!

という訳で、その魅力的な出演アーティストを「ルーツな日記」的に一部ご紹介。ではどうぞ!



JON CLEARY & THE ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN / MO HIPPA
10月25日(土)のメインを務めるジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン。イギリス出身ながら今やニューオーリンズを背負って立つピアニストの一人として人気を博すジョン・クレアリー。昨年は5月にトリオで、9月から10月にかけてソロでと2回にわたって来日するなど、ここ日本でもその人気は折り紙付き。そして今回は6年振りにアブソリュート・モンスター・ジェントルメンを率いての来日です。そう、私も6年前に彼らのライヴを観たんですけどね、ホント最高でしたよ!タイトに引き締まったリズム、そこに濃密に絡み付くジョン・クレアリーのピアノ。そのバンド一体となったグルーヴは変幻自在にして強靭この上ない。これが現行のニューオーリンズ・グルーヴか!と感激したものです。そしてその来日と同じ08年にリリースされたのがジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン名義のライヴ盤「MO HIPPA」(写真)。バンド名義では今のところこれが最後の作品となっています。ニューオーリンズをベースにソウル、ブルース、ラテンなど、洗練された大人の“粋”を感じさせるサウンドの奥から、野性味溢れるディープな味わいが見え隠れする。まさにモンスター・ジェントルマンなライヴ盤。もちろんジョン・クリアリーのピアノもたっぷり楽しめますし、彼のホワイト・ソウルな歌声も渋い魅力なんですよね~。

さて、今回のメンバーはあの頃に比べるとドラマーがエディ・クリスマスからジェリービーン・アレクサンダーに変わってまして、以下の4人となるようです。

ジョン・クリアリー(ピアノ、ヴォーカル)
ダーウィン"Big D" パーキンス(ギター)
コーネル・ウィリアムズ(ベース)
ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ドラムス)

ま、変わったとは言え、ジェリービーン・アレクサンダーはパパ・グロウズ・ファンクなどでも知られる、現在のニューオーリンズを代表するドラマーの一人ですし、元々エディ・クリスマスの前にアブソリュート・モンスター・ジェントルメンに在籍していたオリジナル・メンバーですからね、鉄壁のグルーヴを聴かせてくれること間違いないでしょう。

また10月26日の日曜日には、ジョン・クリアリーのソロ・ピアノによる出演も予定されていますので、彼の鍵盤捌きをたっぷり堪能することが出来そうです。果たしてどんな技、どんな曲が飛び出すのか?楽しみですね。一方、ダーウィン"Big D" パーキンスとジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダーは別バンド、ブークー・グルーヴでも出演しますので、そちらではどんな演奏を聴かせてくれるのか?こちらも楽しみです。

https://www.youtube.com/watch?v=4hBtH2WNa1s
JJon Cleary & The Absolute Monster Gentlemen - Tipitina (Live @ The Maple Leaf)







JERRY DOUGLAS / EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE
10月26日(日)のメインはこの人。カントリー、ブルーグラスなどルーツ系愛好家の皆様に、ドブロ奏者と言えば誰?と問うたなら、恐らく100人中100人がジェリー・ダグラス!と答えるのではないでしょうか?そう思う程、もはやドブロの代名詞と言っても良さそうな名手中の名手、ジェリー・ダグラス。彼を最終日のメインに選んでくれるなんて、流石はピーター・バラカンさんですよね! 70年代以降、デヴィッド・グリスマン、エミルー・ハリス、ベラ・フレック、ガイ・クラーク、T・ボーン・バーネット、スティーヴ・アール、ポール・サイモン、エルヴィス・コステロなどなど、挙げていったら切りがないですが、とにかくありとあらゆるアーティストに客演しているこの人。近年はアリソン・クラウスのバンドに参加していると言うと話が早いでしょうか? ライナーのクレジットにこの人の名前を見つけると、それだけでなんかテンション上がっちゃうんですよね。で、思わずドブロと言いますか、スライド・ギターの音色を追っかけてしまったり。いわゆる職人というか、匠ですよね。

ですがもちろんそういった客演としての名演だけではなく、自身のソロ作でも名作を残しています。エリック・クラプトン、マム フォード&サンズ他が参加した2012年のソロ作「TRAVERER」も記憶に新しいですが、写真の「EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE」は79年の1stソロ作「FLUXOLOGY」と82年の2nd作「FLUXEDO」の2枚をほぼ網羅して再編集された1枚。とにかくスピーディーで爽快なブルーグラスが楽しめます。圧倒的な技で疾走する若きジェリーのドブロをたっぷりと堪能できます。バックにはトニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ダロル・アンガー、サム・ブッシュ、ベラ・フレックなど、凄腕達が参加し、溌剌としたセッションを繰り広げています。

さて、そんなジェリー・ダグラス。もちろん今回は彼をメインにしたバンドでの来日です。その名もすばりジェリー・ダグラス・バンド。メンバーは以下の通り。

ジェリー・ダグラス(ドブロ、ヴォーカル)
ダグラス・ベローテ(ドラムス)
ダニエル・キンブロ(ベース)
クリスチャン・セデルマイヤー(フィドル)

ちなみにドラムスのダグラス・ベローテは、ジョー・サンプルのザディコ・プロジェクト、クレオール・ジョー・バンドで来日していたダグ・ベローテ。確か、一時期ジョン・クリアリーのバンドにも参加していたはず。なんとなくジェリー・ダグラスのバンドにダグ・ベローテがいるというのは意外な感じがしたのですが、どうでしょうか? ちなみにジェリー・ダグラスは25日の土曜日にも出演します。

https://www.youtube.com/watch?v=cMiMovyQ1qQ
Jerry Douglas Solo 7-27-2014







STANLEY SMITH / IN THE LAND OF DREAMS
25日(土)に登場するスタンリー・スミス。テキサスが生んだ個性派集団アサイラム・ストリート・スパンカーズのメンバーだったこの人。今でこそオールドタイムをヒップにミクスチャーしたアコースティック・バンドは数多く活躍していますが、アサイラム・ストリート・スパンカーズこそ、その元祖のような存在だったのでは無いでしょうか?スタンリー・スミスはそのスパンカーズにデビュー時から在籍していたクラリネット奏者でした。もちろんギターも弾きますし、歌も歌う、曲も書きます。そのスパンカーズ時代に名を挙げたのは確かだと思いますが、それ以前からモーズ・アリソンやジョン・ハートフォード、タジ・マハール、ジェームス”ヤンク”レイチェルなどとも共演を重ねていたと言う大ベテランです。そして写真のアルバムはスパンカーズ在籍時の2002年、57歳にしてリリースした初のソロアルバム。年輪を重ねた渋みの中から哀愁が滲み出てくるような、そして何処かロマンチックでもある、長く心の奥底に染み入る愛すべき一枚です。

https://www.youtube.com/watch?v=GScx2xOEr64
STANLEY SMITH - Sitting on the dock of the bay







BOUKOU GROOVE / A LIL BOUKOU IN YOUR CUP
先程、ジョン・クリアリーの流れでチラッと触れたブークー・グルーヴ。26日の日曜日に登場です。なんだかんだ言って私、正直このグループについては良く知らないんです…。イベント・サイトの紹介文によりますと、「ジョン・クリアリーのバンドで初来日したギタリスト、ダーウィン “Big D” パーキンズとフロリダのキーボーディスト、ドニー・サンダルが2010年に結成したユニット」だそうです。今回の来日にはドラムスにジェリービーンが参加するようですが、彼はサポートということでしょうかね? 写真は2012年リリースのデビュー・アルバム。サウンド的にはニューオーリンズと言うより、もっとアーバンな黒いファンク。1曲目「A Lil' Boukou In Your Cup」からP-FUNK的なコーラスに引き込まれ、2曲目「Stay Broke」以降もセクシーなR&B感の強い楽曲が続きます。ファルセットを駆使したドニー・サンダルの歌唱がソウルフルで格好良い! そしてビッグDと言えば巨漢で知られるギタリストですが、彼が弾く繊細なブルース・フィーリングも素晴らしい!ドニー・サンダルの鍵盤もあわせてライヴでどんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみです。ちなみにこのアルバムにはゲストでジョン・クリアリー、ジュニア・マーヴィン、サム・ブッシュ、テレンス・ヒギンスなども参加していますが、残念ながらジェリー・ビーンは参加していないようです…。

https://www.youtube.com/watch?v=pgzZRtC-rB4
Boukou Groove Original "Cant Take My Eyes Off Of You"






さて、ライヴ・マジックにはピーター・バラカンさん選りすぐりの邦アーティストも沢山出演します。細野晴臣さん、高橋幸宏 さん、久保田麻琴さんといった誰もが知る大物達から、知る人ぞ知る逸材や、これからを担う若い才能まで。そんな中から「ルーツな日記」的に気になるアーティストをいくつか動画でご紹介。


https://www.youtube.com/watch?v=AOoqb1Sf3YM
Black-Eyed Susan / Mari Nakamura 中村まり
これからの邦ルーツ・シーンの旗手と言っても過言ではない中村まりさん。私が初めて彼女を知ったのは数年前、エイモス・ギャレットの来日公演でした。確かアンコールだったかな?で彼女がステージに呼ばれ。エイモスのギターをバックにマリア・マルダーの「Midnight at the Oasis」を歌ったんです。その歌声を聴いて、こんな風に歌える日本人シンガーがいたんだ!と驚いたものです。まさに日本のオールド・タイム・レディでしたね。動画は今年の青山CAY公演から「Black-Eyed Susan」。



https://www.youtube.com/watch?v=DaLPap44Iow
Taro&Jordan at Thumbs Up,Yokohama 2013-02-11
一度生で観たいと思っていた、タロー&ジョーダン。アメリカでブルーグラスを学び、帰国後も多方面で活躍する日本が誇るフラットマンドリン奏者、井上太郎さんと、カナダ最高の音楽賞であるジュノ・ アワードの受賞暦もあるというギタリスト、ジョーダン・マコンネルによるアコースティック・デュオ。ジョーダン・マコンネルは“アイリッシュビートの天才ギタリスト”だそうで、ブルーグラス出身の井上太郎さんとの相乗効果はこの2人ならではの新鮮なサウンドを生み出していますね。ライヴならではのスリリングな演奏が楽しみです!



https://www.youtube.com/watch?v=mhgKsu3EhOE
濱口祐自at音倉
先日、渋谷タワーレコードでピーター・バラカンさんによる「LIVE MAGIC!」の予習会のようなイベントがあったのですが、そこでピーターさんが熱く紹介されていたアーティストの一人がこの濱口祐自さん。和歌山県の勝浦から現れたフィンガー・ピッキングの達人だそう。来年2015 年に還暦を迎えるそうですが、今年、久保田麻琴さんのプロデュースによりメジャーデビューを果たしたそうです。色々と引き出しは多そうな彼ですが、とりあえずこの味わい深いアコースティック・ブルース、どうですか?いらっしゃるところにはいらっしゃるもんですね。



https://www.youtube.com/watch?v=jTV7zIZJYPs
Sgt. Tsugei's Only One Club Band - I Saw Her Standing There / In My Life (Beatles Cover)
ご存知、センチメンタル・シティ・ロマンスの告井延隆さん。こちらも先のピーター・バラカンさんのイベントで紹介されていたのですが、これも驚きました。なんと、ギター1本で鮮やかなビートルズ・カヴァーを聴かせてくれるんです。特に「I Saw Her Standing There 」、ベースラインを含めたバッキングから歌メロ、ギターソロまで一度に一人で弾きこなしつつ、このドライブ感は天晴です。



https://www.youtube.com/watch?v=XzncQZb0mZY
M1 The Call Performed by MONSTER大陸
2012年に結成されたばかりですが、僅かな間にメキメキと存在感を表しつつある、まさに未来の怪物バンド、その名もMONSTER大陸。こちらもライヴが凄そうですね。バンドの演奏力、そして千賀太郎さんのハープのキレが半端ありません!!



https://www.youtube.com/watch?v=HDVrMeIuhq4
【Rei】John Lee Hooker / BOOM BOOM
弱冠21歳の若きブルース・ウーマン、Rei。4歳よりクラシックギターをはじめ、5歳でブルーズに出会ったそう。これは超新星でしょう!




いや~、楽しみですね!!2日間、大小3ステージで繰り広げられるルーツ系音楽の祭典『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』。ここで紹介した以外にも、トーキング・ヘッズ絶頂期のライブ・パフォーマンスを捉えたライヴ映画「Stop Making Sense」の爆音上映があったり、ピーターさんによる伝説の音楽番組「ザ・ポッパーズMTV」の再現があったりと、色々と盛り沢山。フードもニューオーリンズ名物のガンボやベニエなど、このイベントならではの味を楽しめそうで、まさに一日中どっぷりと浸かれそう。


オフィシャルサイト→http://livemagic.jp

ジェフ・ラング@渋谷タワーレコード

2014-10-17 16:31:34 | インストアイベント

10月13日、渋谷タワーレコードにてオーストラリアが誇るギターの魔術師、ジェフ・ラングのインストア・ライヴを観てまいりました。

開演前、スタッフが舞台をセッティングする中、ギターを一本背負ってやってきたジェフ・ラングの姿は魔術師と言うより職人な風情。2枚のボードにぎっしり並べられたエフェクターの数や、自らPA卓の摘みを確認したり、スピーカーの位置を指示したりと、たかが数曲のインストアとは言えジェフの本気が伺われてワクワクしましたね。そしていよいよケースからギターを取り出す。ワイゼンボーン・スタイルのラップ・スティール!! 正直、一番見たかったやつ! そしてジェフがそれを爪弾き、スライドバーを滑らせる。その音色のふくよかなこと!そしてシャープなこと! ギターからは2本のシールドが伸び、それそれが多彩なエフェクターを経由しているのだと思うのですが、正直、どうなっているのかさっぱり分かりません。アコースティックな音色と歪んだ音色がまるで逆回転のように交差する。セッティングに時間がかかったものの、実際に音を出したのは僅かでしたね。「Two Worlds」の出だしを確認して終了な感じ。そしてジェフは開演時間までの間、ストア内でCDを物色していたようです。


さて、ジェフは何のCDを買ったのか?それはよく分かりませんが、いよいよインストア・ライヴの時間。私はもちろんかぶり付き。拍手で迎えられ「こんにちは!」と挨拶した後「Two Worlds」でスタート。膝の上に乗せられたギターから奏でられる美しいアコースティック・サウンド。その後ろで歪んだフィードバック音が鳴り続けている。一人の演奏とは思えない神秘的な雰囲気と、インド的なフレーズを散りばめるスライド・ギターの妙技はやはり魔術師。繊細な歌声にも引き込まれます。続いて最新作「I LIVE IN MY HEAD A LOT THESE DAYS」の1曲目を飾る「Watch Me Go」。バンドをバックにしたCDヴァージョンも格好良いですが、弾き語りで聴くこの曲も魅力的。足踏みによるリズムや、ボディーをパーカッション代わりにしていたのも印象的でした。さらに最新作から「I Want To Run But My Legs Won't Stand」、「Gunshot Nights」と続く。前者ではドローンのようになり続ける低音とトリッピーなスライドギターの絡みに酔いしれ、後者ではブルージな曲調にいよいよ歪んだ音色でのスライドギターが唸りを上げる。堪りませんね~。

そしてこの日のハイライトはトム・ウェイツのカヴァー「Whistle Down the Wind」。真摯な歌声もさることながら、哀愁溢れるスライド・ギターが素晴らしかった!こんな演奏を目の前で観れるなんて、ほんと幸せでしたね。そしてラストは「12 Thousamd Miles」。これも圧巻でした。これぞジェフ・ラング!と言いたいエキセントリックなブルース・ロックを聴かせてくれました。こういう曲でのジェフのスライド捌きはまさに神がかってますね。めくるめくフレーズに圧倒されながら視線は手元に釘付け。スライドバーを滑らしながら後ろの指でチョーキングしたりしてましたからね!

終演後はお楽しみのサイン会。私も最新作にサインを頂き、ツーショットの写真も撮って頂きました。下の写真がそのサインを頂いた最新作。このアルバム、一発で圧倒されるような派手な曲こそ入っていませんが、“円熟”とはまた違う、ジェフ・ラングならではの到達点とも言えそうな、完成度の高い1枚です。


JEFF LANG / I LIVE IN MY HEAD A LOT THESE DAYS


この日のセットリスト↓
01. Two Worlds
02. Watch Me Go
03. I Want To Run But My Legs Won't Stand
04. Gunshot Nights
05. Whistle Down the Wind
06. 12 Thousamd Miles



http://www.youtube.com/watch?v=3KUVLUpP6QY
↑YouTubeで見つけた、ジェフ・ラングによるトム・ウェイツの名盤「BONE MACHINE」全曲カヴァーライヴ。アクの強い作品を、弾き語りだけで多彩な表現で聴かせる彼はやはり鬼才。「Whistle Down the Wind」は1時間5分過ぎぐらいから。残念ながらワイゼンボーンではなくエレキ・ギターの弾き語り…。ワイゼンボーンは「Jesus Gonna Be Here」などで使っています。




VA/ LET IT SLIDE!
つい先日、こんなコンピ盤がリリースされました。オーストラリアのルーツ・シーンが一気に聴ける、しかもスライド・ギターに特化したユニークな企画盤「LET IT SLIDE!」。目玉はジェフ・ラングとジョン・バトラー共演によるライヴ録音2曲!! なかなか全てを追いかけるのは大変なオージー・シーンですが、こうやって纏めて聴くとやはり侮れないですよね~。これを入口に掘り進めていくのも良いかも。


ONE TIME BRASS BAND @ 荻窪GUNBA

2014-10-15 18:17:37 | ニューオーリンズ
10月10日、荻窪GUNBAにて、ONE TIME BRASS BANDを観てまいりました。ハチャトゥリアン楽団などでも活躍するドラマー、三輪朋彦さん率いるニューオーリンズ・ブラス・バンド。今回は昨年12月にニューオーリンズに渡ったトロンボーン奏者、菊池ハルカさんの一時帰国を祝した凱旋ライヴでした。

その菊池さんを含め、トロンボーン×2、トランペット×2、テナー・サックス、バリトン・サックス、スーザホン、バスドラム、スネアドラム、エレキ・ギターという総勢10名の大所帯。狭いステージにずらりと並んだホーン隊の偉容からして既に圧巻でしたが、そこから繰り出されるギラギラとした音色によるブラス・サウンドの大迫力たるや!小さなライヴハウスで体験するニューオーリンズ・ブラス・バンド、半端ありませんね。かの地ならではの愛すべきメロディーが濃密に絡み合いながらまるで洪水のように押し寄せてくる興奮。そしてバウンスしまくるベースラインとセカンドライン・ビート! バスドラの三輪さんとコンビを組むスネアドラムはブラック・ボトム・ブラス・バンドのアントンさんですからね!

ルイ・アームストロングで知られる「Mahogany Hall Stomp」や、「St. James Infirmary」、ゴスペルの「This Little Light of Mine」など、古き良きニューオーリンズの息吹をたっぷりに、ストゥージス・ブラス・バンドやホット8・ブラス・バンドなど現行ニューオーリンズ・ブラス・バンドの“粋”も感じさせつつ、ソウルやR&Bのカヴァーが彩る選曲も見事でした。特に印象的だったのは、まず「Amazing Grace」ですね。超有名なあの曲ですが、アレンジも演奏もホント素晴らしかった! 静かなギター・ソロから始まり、それを菊池さんの渋~いトロンボーン・ソロが引き継いでゆく。そしてゆっくりとバンドが加わってくるのですが、これが厳かな葬送曲のような雰囲気で、徐々に徐々に高揚感を増していく感じがとても感動的でした。途中でもう一度ギター・ソロが入るんですが、これがまたブルージーで素晴らしかったですね。こういうブラス・バンドにギタリストが入る編成って結構珍しいと思うのですが、そこが凄く良かったです!ちなみにこのギタリストさん、井上大地さんという方で、失礼ながら私はよく存じ上げていなかったのですが…、きっとこの界隈では有名な方なんでしょうね。いいギター、弾いてましたよ~。

そしてもう1曲、「Just The Two Of Us」。グローヴァー・ワシントン・ ジュニア(ビル・ウィザース)の名曲ですが、リバース・ブラス・バンドもやってる人気曲。この日はお客さんとしてハチャトゥリアン楽団のバンジョー奏者、丸山朝光さんが会場にいらしていたのですが、この曲でステージに呼ばれ、日本人離れした黒い歌声を披露してくれました。ハチャトゥリアン楽団などでバンジョーを弾きながら古いジャズを渋い喉で歌う丸山さんも素敵ですが、こういったソウルナンバーも格好良い!!井上大地さんとのスキャット・バトルのような展開もあったりで盛り上げてくれました。あとカヴァーと言えば驚いたのがファレル・ウィリアムスの「Happy」。まさかブラス・バンドで「Happy」が聴けるとは!この意外性と即効性は見事でしたね。


休憩を挟んでおよそ2時間。各プレイヤーのソロや掛け合い、アンサンブル、それらが目まぐるしく、ニューオーリンズならではの躍動感で繰り広げられる充実の2時間でした。終盤は観客総立ちで踊りながら楽しみましたしね。あと曲間のおしゃべりも楽しかったですし、菊池さんのニューオーリンズ話も沢山聴けました。もちろん彼女のニューオーリンズ・フレイバーたっぷりのトロンボーンも存分に堪能いたしました。いや~、ホント、良いライヴでした!!


この日のセットリストはこんな感じだったでしょうか?

01. Mahogany Hall Stomp
02. Can't Be Faded
03. Amazing Grace
04. This Little Light of Mine
05. St. James Infirmary
06. Happy
---------休憩---------------------
07. Sexual Healing
08. Just The Two Of Us
09. Stand by Me
10. BBQ Blues
11. Ooh Nah Nay
12. We Got That Fire
-------アンコール-------------------
13. Everybody Needs Somebody To Love ~ Do Watcha Wanna

10曲目はトロンボーンの山田翔一さんを中心に作曲されたというオリジナル曲。タイトルはたしかこう聞こえたのですが、間違っていましたらごめんなさい。
バンドのテーマ曲のように格好良かった本編ラストの12曲目は「We Got That Fire」ならぬ「One Time Got That Fire」でしょうか?こちらも間違ってましたらごめんなさい。









ONE TIME BRASS BANDのオフィシャル・サイト↓
http://onetimebrassband.wix.com/otbb#!the-band/cjg9


菊池ハルカさんのブログ「haroblog」↓
http://haroblog.jugem.jp/
今回の一時帰国のレポはもちろん、ニューオーリンズでバンドを掛け持ちする活発な音楽活動や、かの地の生き生きとした日常が、美しい写真と共に綴られています。音楽や書籍では分らないニューオーリンズの空気がたっぷり詰まっている素晴らしいブログです。カーミット・ラフィンズなど有名人も登場します。


リトル・マルディグラ2014のオフィシャル・サイト↓
http://www.little-mardigras.com/
数年前、菊池ハルカさんのツイートから始まり、その彼女の情熱が実を結んだ松江市のマルディグラ。思えば、私が菊池さんのことを知ったのも、彼女の「日本でマルディグラをやりたい!」旨のツイートからでした。しかも実際に開催を実現させた訳ですから、彼女のバイタリティはホント素晴らしいです。その松江市のリトル・マルディグラ、今年も10月5日に開催され、菊池さんもハチャトゥリアン楽団で参加されたそうです。私はなかなか島根までは行けませんが、こういうイベントが続けられていること自体が嬉しいですし、凄く大切なことだと思います。ちなみに松江市は日本で唯一のニューオーリンズの姉妹都市だそうです。




いいな~!朝霧JAM

2014-10-10 19:04:23 | フェス、イベント
今週末、いよいよ開催される朝霧ジャム。私も常日頃一度は行ってみたいと思ってはいるのですが、キャンプがネックでなかなか決心がつきません…。そんな訳で今年も参加は断念ですが、せめて新譜リリース・ラッシュな豪華メンツ、特に気になる4組だけでもブログでレビューしておきたいと思います。




G.LOVE & SPECIAL SAUCE / SUGAR
メジャー・デビュー20周年、そして8年ぶりにオリジナル・メンバー集結となったGラヴ&スペシャル・ソース名義による最新作「SUGER」。もちろんジャック・ジョンソン主宰のブラッシュ・ファイアからのリリース。Gラヴのソロ名義による前作「FIXIN' TO DIE」がGラヴ流フォーク/ブルース解釈と言える素晴らしい作品だっただけに、次はどう出るのかと楽しみにしていたのですが、これがもう踊らずにはいられない、彼らならではのラグ・モップ満載の快作です!と言っても単なる原点回帰ではなく、サーフ・ミュージック的な開放感に溢れつつ、いにしえのブルースが持つ歪みを纏ったようなサウンド。まさに近年のソロ作からの流れを受け継ぎ進化したラグ・モップ・グルーヴ!! 何処か人を喰ったようなGラヴ特有のラップも健在ですし、ハープやスライド・ギターがまたブルージーな良い味出しています。もちろんジミー“ジャズ”プレスコット、ジェフリー“ハウスマン”クレメンスのリズム隊も最高!! メリー・クレイトン、ベン・ハーパー、マーク・ブルサード、デヴィッド・イダルゴ、エリック・クラズノー、そしてニューオーリンズのトランぺッター、シャマール・アレン!というゲスト陣も魅力的。Gラヴ&スペシャル・ソースによる唯一無比のサウンドである一方で、ある意味コンテンポラリー・ブルースの一つの形と言えるかも。さて、朝霧ジャムのGラヴ&スペシャル・ソース、野外ライヴなんて彼らの庭のようなものでしょうからね、鉄板のステージを見せてくれることでしょう!!



JEFF LANG / I LIVE IN MY HEAD A LOT THESE DAYS
オーストラリアが誇るスライド・ギターの魔術師ジェフ・ラングによる、今年リリースされた最新作「I LIVE IN MY HEAD A LOT THESE DAYS」。1曲目「Watch Me Go」からスライド・バーが奏でる音色はまるでインド楽器のようで、彼の特異性が際立っています。そこにはブルースやフォークなどルーツに根ざしながらも彼特有のスピリチュアルな響きがあり、その独特な浮遊感と陶酔感はジワジワと五感に滲みてくるよう。Danny Mckenna(ds)、Grant Cummerford(b)を中心にしたバンド・サウンドをバックに、ジェフはアコースティック・ギター、エレキ・ギター、ドブロ、ラップ・スティール、エレクトリック・バグラマ(ギリシャの民族楽器)、さらにクラリネットまでと、まさに縦横無尽。でありながら計算され尽くしたかのようなアレンジと音色はまさに崇高そのもの。もちろん歌物として楽曲的にも見事ですし、ジェフの抑制の効いた歌声も魅力的。富士の裾野という霊験ありそうなところで聴いたら、また違った魅力を発見出来そう。



SKINNY LISTER / DOWN ON DEPTFORD BROADWAY
昨年のフジロックで大暴れしたロンドン出身のアイリッシュ・フォーク・パンク・バンド、スキニー・リスター。今年は朝霧ジャムに登場ですか!これはまた凄いことになりそうですね。さらに絶好のタイミングで新作リリース。しかもこの新作が前デビュー作より格段に進化しているんですから!スキニー・リスターと言えば、フジロックであれだけ観客達をお祭り騒ぎの渦に叩き込んだ生粋のライヴ・バンドな訳ですが、意外にも当時の彼らはドラムレスのアコースティック編成だったんですよね。それが今作ではドラムスが加わり、エレキ・ギターもフィーチャーされているんです。つまりスキニー・リスターらしいトラッド感はそのままに、ロック的なスケール感が強力に増してるんです。そんなロック宣言のようにも聴こえる1曲目「Raise A Wreck」からアドレナリン出まくり。シンガロングなサビが印象的な「Cathy」、ポーグス直系のノリが強力な「This Is War」、アコーディオンがリードするこれぞスキニー・リスター!なダンス・ナンバー「Bold As Brass」、そして紅一点ローナ・トーマスが歌うスロー・ナンバー「The Dreich」などなど。あ~、富士山をバックに踊りまくるローナ・トーマスの姿が目に浮かぶようです。



SLY & ROBBIE / UNDERWATER DUB
レゲエ界の伝説的リズムセクション、スライ&ロビー。今回の来日はロックステディからダンスホールまでレゲエの歴史を歩んで来た名シンガー、ジョニー・オズボーンを向かえた編成ということで、単独公演となるブルーノート東京でも追加公演が組まれるなど話題沸騰ですね。こういう時代と言いますか、一つのジャンルをすら築き上げた本物のリズムを生で聴く機会っていうのはやはり貴重ですよね。しかもフェスで観れるっていう。そう言えば、私も随分昔にレゲエフェスでスライ&ロビーを観ましたっけ…。さて、今年リリースされたスライ&ロビーの「UNDERWATER DUB」。今作は前作「BLACKWOOD DUB」に続く“DUB”アルバム。抜けの良いスネアの音とその残響、レゲエそのもののベースライン、そしてそれらを包むダブ空間、もうクラクラしちゃいます。ちなみにこのアルバムにはジョニー・オズボーンは参加していませんのであしからず。



という訳で、あ~、朝霧ジャム。いつか必ず!!

そそるライヴ 10月編

2014-10-02 23:16:12 | そそるライヴ
関東近辺にて10月に行われるライヴ、フェス、イベントのなかで、気になるものをピックアップしてみました。

10/03(金)Lefties Soul Connection @渋谷・duo MUSIC EXCHANGE
10/04(土)MARIAH CAREY @幕張メッセ
10/04(土)Candi Staton @ビルボードライヴ東京
10/08(水)SKINNY LISTER @渋谷 CLUB QUATTRO
10/08(水)AVERY*SUNSHINE  @ブルーノート東京
10/10(金)SLY & ROBBIE and THE TAXI GANG featuring JOHNNY OSBOURNE @ブルーノート東京
10/11(土)Fanfare Ciocarlia @タワーレコード横浜ビブレ店(インストア・イベント)観覧自由!
10/11(土)MOUNT SUGAR @下北沢 SEEDSHIP
10/11(土)朝霧JAM  @富士宮市 朝霧アリーナ
10/12(日)朝霧JAM  @富士宮市 朝霧アリーナ
10/12(日)Jojo Mayer & NERVE featuring John Davis, Jason Lindner @丸の内コットンクラブ
10/13(月)コエドビール祭2014(Takuji × 児玉奈央 with 曽我大穂、バンバンバザール・デラックス 他) @さいたまスーパーアリーナけやきひろば 入場無料!
10/13(月)World Beat 2014 ジプシー・オリエンタル・エクスプレス @めぐろパーシモンホール
10/13(月)G.LOVE&SPECIAL SAUCE @恵比寿 LIQUIDROOM
10/14(火)Charley McCoy @吉祥寺 スターパインズカフェ
10/14(火)BaBaZula with Nourah、Queen Harish @渋谷 CLUB QUATTRO
10/15(水)JEFF LANG @渋谷 WWW
10/15(水)SNARKY PUPPY @ブルーノート東京
10/18(土)Fanfare Ciocarlia with Queen Harish @KAAT神奈川芸術劇場
10/19(日)Hanah Spring @タワーレコード渋谷店(インストア・イベント)観覧自由!
10/21(火)THE HEAVY @恵比寿 LIQUIDROOM
10/22(水)JOHN BUTLER TRIO @EX THEATER ROPPONGI
10/22(水)THE BRAND NEW HEAVIES @ブルーノート東京
10/23(木)Stanley Smith @横浜 Thumbs Up
10/24(金)Tommy Guerrero with Tony Guerrero & EL DIABLITOS @代官山UNIT
10/24(金)ZAPP @ビルボードライヴ東京
10/25(土)Doobie Present’s HALLOWEEN JAM @代官山UNIT
10/25(土)Peter Barakan’s LIVE MAGIC! @恵比寿ガーデンホール
10/26(日)Peter Barakan’s LIVE MAGIC! @恵比寿ガーデンホール
10/25(土)earthgarden“秋” @代々木公園 入場フリー!
10/26(日)earthgarden“秋” @代々木公園 入場フリー!
10/27(月)ミーターズEXPERIENCE @ビルボードライヴ東京
10/27(月)JERRY DOUGLAS BAND @ブルーノート東京
10/28(火)JON CLEARY and the ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN @渋谷 DUO Music Exchange
10/28(火)YUSA with special guest YISSY GARCIA @丸の内コットンクラブ
10/31(金)THE GOASTT featuring Sean Lennon & Charlotte Kemp Muhl @ブルーノート東京
10/31(金)THE BAD PLUS @丸の内コットンクラブ
10/31(金)Joe McMurrian @鎌倉 Cafe GOATEE




お出かけの際は事前のご確認をお願いいたしま~す!