5月16日、ビルボードライヴ東京へレオン・ラッセルを観てまいりました。「Song For You」など珠玉のバラード・シンガーとしても知られますが、ルーツ系ロック・ファンには言わずと知れた60年代末から70年代に盛り上がったLAスワンプ・ロックの親玉であります。その影響力たるやビートルズやストーンズですらもこの時期この人に憧れたほどなのです。
さて、この夜のショー。私が観たのは2ndステージ。まずバンドメンバーが現れ、最後に真っ白な長髪と立派な髭を蓄えたまるで仙人のようなレオン・ラッセルが杖をつきながら登場。盛り上がる中ステージ向かって左端のキーボードの前に腰掛けました。
近年、アダルトな雰囲気のセルフ・カヴァー集やスタンダード・ナンバー集を発表しているレオン・ラッセルなので、しっとりと大人の魅力で攻めてくるかと思いきや、若いバンド・メンバーを従えアップ・テンポのナンバーを中心に力強いだみ声を振り絞るロックなステージを披露してくれました。
「Delta Lady」から始まり「Hummingbird」「Dixie Lullaby」「Prince Of Peace」「Out In The Woods」などスワンプ・ロック時代を思わせる嬉しい選曲を挟みながら、多彩なカヴァーも魅力的でした。 知らない曲も結構有ったのですが有名なところでは、ボブ・ディランの「A Hard Rain’s Gonna Fall」、ビートルズの「I’ve Just Seen A Face」、レイ・チャールズの「Georgia On My Mind」、そしてストーンズの「Jumpin' Jack Flash」はテンプテーションズの「Papa Was A Rolling Stone」とのメドレーで。
流石に若い頃のような妖気じみた熱さは後退しましたが、それでもぐらぐらと煮立つような独特なノリは健在で、あの嗄れ声とローリングしまくる鍵盤裁きは、年齢を重ねたとは言え“レオン・ラッセルここに有り!”と思わせる天晴れな存在感でした。特にカントリーな軽快さとゴスペルの高揚感が融合されたようなリズムで攻めるアップテンポな曲は圧倒的。この辺りに感じられるルーツのごった煮感こそスワンプロックの真骨頂。
そして意外とブルースを多く演ってくれたのも印象的でした。「Sweet Little Angel」「Hoochie Coochie Man」「Come On In My Kitchen」など、ラッセル色に染め上げられたブルースも格別。そしてギターのクリス・シモンズがソロでロバート・ジョンソンの「Walking Blues」もしくはサン・ハウスの「My Black Mama」辺りを弾き語りで聴かせてくれました。このクリス・シモンズはライヴ全編で切れのあるブルース・ロック・ギターを弾きまくり、なかなかのギター・スリンガー振りで客席を沸かせていました。そしてこのバンドのロック・サイドがクリス・シモンズなら、ゴスペル・サイドと言えそうなのがオルガン奏者のブライアン・リー。おそらく盲目ながら随所で素晴らしい鍵盤ソロを披露してくれました。さらにソロでビートルズの「Black Birld~Yesterday」を歌いましたが、これが盲目の人らしいスピリチュアルで素晴らしい歌声!聴き惚れました。
ちなみのベーシストのジャッキー・ウェッセルはサム・クックの「Good Times」、というよりグレイトフル・デッド版「Let The Good Times Roll」かな?を高音ヴォイスで軽快に歌っていまいた。そして馬車馬のような力強さと抜群のハネでサウンドを支えたドラマー、グラント・ホイットマンのプレイも印象的でした。
コンサート終盤、やっぱり一番盛り上がったのはレオンが名曲「Song For You」を歌いだした瞬間でしょう。一際大きな拍手が沸き起こりました。この曲を聴きたくてここへ来たというお客さんも多かったことでしょうね。これを演らずには終われませんし、これを聴かずには帰れませんよ! かくいう私は今回初めて生で聴きましたが、もちろん感動しました。
そして本編ラストはチャック・ベリーの「Roll Over Beethoven」。最後の曲らしくノリノリのうちにステージを終え搾取喝采の中、客席にちょっぴり愛想を振りまきながらレオン・ラッセルは去っていきました。
そしてアンコールを要求する手拍子の中、無情にも公演終了のアナウンスが…。しかしそれに負けずとさらに激しくなる手拍子と歓声。もう一度公演終了のアナウンス。鳴り止まない手拍子。もうほとんど根競べ。3度目の公演終了アナウンスももはや役に立たず、ついにバンド・メンバーが再び姿を現す。まさかの事態に諦めかけた手拍子は歓喜の拍手へと変わり、今まで座っていた観客も立ち上がっての狂喜ぶり。そんな異様な雰囲気の中レオン・ラッセルがいよいよ帰還。長い髪を後ろに束ね、どことなくダンディな雰囲気で。
そして本当に最後の曲はジェリー・リー・ルイスの「Great Balls Of Fire」。この人ロックン・ロールが好きなんですね。もちろん客席中テンション上がっているので盛り上がりました! でもブレイクの部分を観客達に歌わせようとしても、歌えない状況に流石のレオンもちょっぴり苦笑いしていた感じですけどね…。もちろん私も歌えませんでした…。盛り上がってる割には…、みたいな。ま、仕方ないですね、こればっかりは。
それにしてもレオン・ラッセル、まだまだ現役。素晴らしいステージでした。
さて、この夜のショー。私が観たのは2ndステージ。まずバンドメンバーが現れ、最後に真っ白な長髪と立派な髭を蓄えたまるで仙人のようなレオン・ラッセルが杖をつきながら登場。盛り上がる中ステージ向かって左端のキーボードの前に腰掛けました。
近年、アダルトな雰囲気のセルフ・カヴァー集やスタンダード・ナンバー集を発表しているレオン・ラッセルなので、しっとりと大人の魅力で攻めてくるかと思いきや、若いバンド・メンバーを従えアップ・テンポのナンバーを中心に力強いだみ声を振り絞るロックなステージを披露してくれました。
「Delta Lady」から始まり「Hummingbird」「Dixie Lullaby」「Prince Of Peace」「Out In The Woods」などスワンプ・ロック時代を思わせる嬉しい選曲を挟みながら、多彩なカヴァーも魅力的でした。 知らない曲も結構有ったのですが有名なところでは、ボブ・ディランの「A Hard Rain’s Gonna Fall」、ビートルズの「I’ve Just Seen A Face」、レイ・チャールズの「Georgia On My Mind」、そしてストーンズの「Jumpin' Jack Flash」はテンプテーションズの「Papa Was A Rolling Stone」とのメドレーで。
流石に若い頃のような妖気じみた熱さは後退しましたが、それでもぐらぐらと煮立つような独特なノリは健在で、あの嗄れ声とローリングしまくる鍵盤裁きは、年齢を重ねたとは言え“レオン・ラッセルここに有り!”と思わせる天晴れな存在感でした。特にカントリーな軽快さとゴスペルの高揚感が融合されたようなリズムで攻めるアップテンポな曲は圧倒的。この辺りに感じられるルーツのごった煮感こそスワンプロックの真骨頂。
そして意外とブルースを多く演ってくれたのも印象的でした。「Sweet Little Angel」「Hoochie Coochie Man」「Come On In My Kitchen」など、ラッセル色に染め上げられたブルースも格別。そしてギターのクリス・シモンズがソロでロバート・ジョンソンの「Walking Blues」もしくはサン・ハウスの「My Black Mama」辺りを弾き語りで聴かせてくれました。このクリス・シモンズはライヴ全編で切れのあるブルース・ロック・ギターを弾きまくり、なかなかのギター・スリンガー振りで客席を沸かせていました。そしてこのバンドのロック・サイドがクリス・シモンズなら、ゴスペル・サイドと言えそうなのがオルガン奏者のブライアン・リー。おそらく盲目ながら随所で素晴らしい鍵盤ソロを披露してくれました。さらにソロでビートルズの「Black Birld~Yesterday」を歌いましたが、これが盲目の人らしいスピリチュアルで素晴らしい歌声!聴き惚れました。
ちなみのベーシストのジャッキー・ウェッセルはサム・クックの「Good Times」、というよりグレイトフル・デッド版「Let The Good Times Roll」かな?を高音ヴォイスで軽快に歌っていまいた。そして馬車馬のような力強さと抜群のハネでサウンドを支えたドラマー、グラント・ホイットマンのプレイも印象的でした。
コンサート終盤、やっぱり一番盛り上がったのはレオンが名曲「Song For You」を歌いだした瞬間でしょう。一際大きな拍手が沸き起こりました。この曲を聴きたくてここへ来たというお客さんも多かったことでしょうね。これを演らずには終われませんし、これを聴かずには帰れませんよ! かくいう私は今回初めて生で聴きましたが、もちろん感動しました。
そして本編ラストはチャック・ベリーの「Roll Over Beethoven」。最後の曲らしくノリノリのうちにステージを終え搾取喝采の中、客席にちょっぴり愛想を振りまきながらレオン・ラッセルは去っていきました。
そしてアンコールを要求する手拍子の中、無情にも公演終了のアナウンスが…。しかしそれに負けずとさらに激しくなる手拍子と歓声。もう一度公演終了のアナウンス。鳴り止まない手拍子。もうほとんど根競べ。3度目の公演終了アナウンスももはや役に立たず、ついにバンド・メンバーが再び姿を現す。まさかの事態に諦めかけた手拍子は歓喜の拍手へと変わり、今まで座っていた観客も立ち上がっての狂喜ぶり。そんな異様な雰囲気の中レオン・ラッセルがいよいよ帰還。長い髪を後ろに束ね、どことなくダンディな雰囲気で。
そして本当に最後の曲はジェリー・リー・ルイスの「Great Balls Of Fire」。この人ロックン・ロールが好きなんですね。もちろん客席中テンション上がっているので盛り上がりました! でもブレイクの部分を観客達に歌わせようとしても、歌えない状況に流石のレオンもちょっぴり苦笑いしていた感じですけどね…。もちろん私も歌えませんでした…。盛り上がってる割には…、みたいな。ま、仕方ないですね、こればっかりは。
それにしてもレオン・ラッセル、まだまだ現役。素晴らしいステージでした。