ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック第7弾

2007-05-28 23:35:17 | フジロック


フジロック出演者第7弾&ステージ割り発表が、先日ORGにてすっぱ抜かれました!まずは新たに追加されたアーティストですが、以下の通りの13組です。

BOOM BOOM SATELLITES
GOMA & JUNGLE RHYTHM SECTION
HEATWAVE
JARVIS COCKER
JULIETTE & THE LICKS
JUNO REACTOR
MAE
MONEY MARK
OMAR RODRIGUEZ LOPEZ GROUP
せいかつサーカス
STEVIE SALAS COLORCODE
TEENAGE BAD GIRL
YELLOWCARD

「ルーツな日記」的にはこれだ!というアーティストは残念ながらいませんね~。しいてあげればジュノ・リアクターですかね。 ジュノ・リアクターはもちろんトランス系ですが、南アフリカのパーカッション集団、アマンボンドを是非連れてきて欲しいところ。たぶん連れてくるでしょうね。数年前フジロックに出演した際には強烈なアフリカン・パワーとサイケデリックなトランス・ミュージックが結びついた最高のパフォーマンスを魅せてくれました。昨年の来日公演もかなり凄かったと言う噂です。実は私テクノ系も大好きなので、ジュノ・リアクターも非常に楽しみなのです。

あとは、邦オーガニック・バンドのGOMA & JUNGLE RHYTHM SECTIONですね。それと、せいかつサーカスって何でしょう?ジャム系ですか?ちょっと気になります。

そして一ロック・ファンとしてはジャーヴィス・コッカーとオマーも嬉しいところ。私はパルプが好きだったので、ジャーヴィスは見てみたいですね。そしてオマーは一昨年のフジでのマーズ・ヴォルタがいまだに強烈に印象に残ってるので、こちらも期待出来ます。

さて、いよいよステージ割りです。実は内心、今回のグリーンはどうなっちゃうのだろう?と心配していたのですが、他のステージへ行くと勝手に思っていたアーティスト(レオン、クーラ、!!!、MIKAなど)がグリーンだったため、なかなか豪華な布陣に。その分ホワイトが弱いように感じるのですが、どうでしょうか? 

そして最も気になるのは被りです。ただまだタイムテーブルが発表された訳では無いですし、追加発表も若干残っていますので、あくまでも想像の世界ではありますが、現段階での一喜一憂がまた楽しいのです。

ではまず初日金曜日。この日はオレンジの一発目に楽しみにしていた捏造と贋作。これには参りました。そんな早く現地に到着出来ません。しかも最奥地。これは体力を考えて諦めます。前半戦はこれといって見たいアーティストもいないので、いきなりドラゴンドラに乗っちゃおうかな? その後ジャーヴィスを見たいところですが、ヘブンへ走ってレイルロード・アースです。ここがさらにオレンジでのAKIKOと被りそうなのが痛いところ。続いてダミアン・ライス。「Elephant」が聴きたいです! でもジョン・バトラーと被りそう。最後はヨラテンで締め。この日のメインはレイルロード・アース!

2日目土曜日、前半戦はレッドにバード・アンド・ザ・ビー、サンディ・トム、スウィッチズと、気になるアーティストが固まってくれたのが嬉しい! で、これらを見つつ、グリーンの!!!とクーラも見たいみたいな。あ、カウタウンが見れない…。気を取り直しつつヘブンへ移動しグレイス・ポッターとガヴァメント・ミュール。あわよくばオマーとFEISTも見たいのですが、難しいですかね? そして残念ながらリリー・アレンとGラブは諦めます。この2組はヘブンだと思ってたんですけど、レッドとは誤算でした。この日のメインはもちろんガヴァメント・ミュール!

3日目日曜日、この日は私にとって最っとも残酷な被りが発生していますが、概ね予想していたことなので、やっぱりねって感じでした。それはジョス・ストーンが見れないということ。前半はレッドのピジョン・ディテクティヴスが楽しみ。アンサーやMIKAも見たいけど…。そしてオレンジへ移動しマーヴァ・ホイットニーと上原ひろみ。最後はボアダムズ~ジュノ・リアクター。この日のメインは上原ひろみ。

こんな感じです。もちろん追加アーティスト&タイムテーブルが発表されれば、こんな予定はがたがたに崩れてしまいます。分かっていても、色々シュミレーションしてしまうのです。これはフジロッカーズの性です。でもいったいあと何組発表があるのでしょうか? 結構、トリに弱さを感じるステージが残っているので、以外と隠し玉がまだ数組控えているのではと睨んでいるのですが、あまり期待しないで待つことにしましょう。


フジロック第6弾

2007-05-15 07:52:46 | フジロック
上野耕路・久保田真吾 / 捏造と贋作

フジロック出演者第6弾がORGにてすっぱ抜かれました。今回はゴールデンウィーク明けの初発表であり、昨年のこの時期には、確かTHE COOPER TEMPLE CLAUSE、DIRTY PRETTY THINGS、MADNESS、ORSON、THE RACONTEURS、THE STROKES、TOMMY GUERRERO辺りが発表になり、俄然盛り上がった記憶が有るので、私も今回の発表を楽しみにしていたのですが、はっきり言ってここまで期待を裏切られるとは思いませんでした。ショボ過ぎます。なんて書いたら今回発表になったアーティストに失礼ですね。もちろんあくまでも私の趣味の話です。ホントすみません…。


27日(金)
THE ALBUM LEAF
COOL WISE MEN
畠山美由紀 with Asa-Chang & ブルーハッツ
HIFANA
日野皓正クインテット
dj KENTARO
捏造と贋作
PE'Z
SENTIMENTAL CITY ROMANCE
渋さ知らズオーケストラ


28日(土)
BEASTIE BOYS
DUB AINU BAND
木村充揮&近藤房之助
寿[kotobuki]
マダムギター長見順
Panorama Steel Orchestra
湯川潮音


29日(日)
THE DURUTTI COLUMN
ELECTRELANE
ザ・キングトーンズ featuring Jimmy and the Vivids & ナンシー
面影ラッキーホール
PURI(プリ)
SALSA SWINGOZA
SOIL&"PIMP"SESSIONS
SOUL FLOWER UNION
THE WOMBATS

こんな感じです。気持ちのどこかでビヨークを期待していた土曜トリがビースティー・ボーイズに決まってしまったことよりも、正直ずら~っと並んだ邦楽アーティストに気持ちが萎えてしまいます。重ね重ねすみません…。でももちろん気になるバンドも有りますよ。ブルース好きには木村充揮&近藤房之助とマダムギター長見順。木村さんと長見さんは苗場の常連に成りつつありますね。DUB AINU BANDやPanorama Steel Orchestraという私にとっては未知の人達も気になります。そして渋さ知らズオーケストラ。さらに日野皓正クインテットなんていう王道ジャズも。

ま、「ルーツな日記」的にはこんな感じですが、正直フジで観なくても…、って感じもしてしまいます。期待しすぎですかね? それはさて置き、実は今回の発表で圧倒的なインパクトを持って私の目に飛び込んで来たバンドが一つあります。

それは誰あろう“捏造と贋作”です! 元ハッカニブンノイチ(東京ロッカーズの一翼を担ったといわれる、日本ニューウェーブ・シーンの重要バンド)の上野耕路と久保田真吾の二人を中心にしたバンドです。こう言ってしまっては何ですが、私は今でこそルーツだ!ビヨンセだ!アリシア・キーズだ!と騒いでおりますが、高校生の頃、私のアイドルは戸川純が独走でした。

その戸川純を語るのに避けては通れないバンドがハッカニブンノイチなのです。このバンドには後にゲルニカで戸川純と組む上野耕路が居ましたし、さらにヤプーズを支えたドラマー、泉水敏郎も居ました。そして戸川純がライブで取り上げた「少年達」や「踊れない」のオリジナルも多分ハッカニブンノイチなのではないでしょうか?

70年代終盤の短い活動ながら、当時のライブには戸川純も足を運んでいたようです。CD化されたアルバム「メモアール」で聴ける彼等のサウンドは、いかにもジャパニーズ・ニューウェーブ黎明期の音ながら、ポップな曲と久保田真吾の歌唱に感じられる「ひねくれた悪意」のようなものは今聴いても刺激的です。

さて、そんな昔の話はさて置き、捏造と贋作です。写真のアルバムは彼等の98年のデビュー・アルバム「捏造と贋作」。と言ってもこの時はまだ上野耕路と久保田真吾の二人によるユニットでした。さながらゲルニカの久保田真吾版といった感じにも聴こえますが、彼の衰え知らずの個性には驚かされます。この後大幅にメンバーを補充してバンド化しているらしいのですが、残念ながらそちらは未聴です…。

フジではオレンジに登場ですかね? 上野耕路を生で見るのは初めてです。まさかフジで上野耕路を見れるとは! 久保田真吾はマッスルビート時代に一度ライブを見ていますが、何年ぶりになるのでしょうか? 後は被らないことを祈るのみです。

キャリー・ベル逝く

2007-05-10 23:10:06 | ブルース
CAREY & LURRIE BELL / GETTIN' UP (DVD)

7月のブルース&ソウル・カーニバルで来日するシカゴ・ブルース・ギタリスト、ローリー・ベル。そしてその父親であるハーピストのキャリー・ベル。その二人の共演ライブの模様を収めたDVD「GETTIN' UP」が先日リリースされました。

私は残念ながら今年のブルース・カーニバルには行く予定ではないのですが、もしローリーと一緒にキャリー・ベルも来てくれるのなら無理してでも行きたいと思っており、そうならないかな~という淡い期待を胸に、招聘元のM&I、ローリーのソロ・ライブ会場であるブルース・アレイ、そして私のブルース情報源「ブルース銀座」のそれぞれのサイトを頻繁にチェックしていたんです。

そして3日程前のブルース銀座のブログにエントリーされた驚愕の記事は「キャリー・ベルが亡くなりました」というものでした。絶句…。詳しいことはよく分かりませんが、6日の日曜日に亡くなられたそうです。

キャリー・ベルは1936年ミシシッピー州生まれ。56年にシカゴへ出て、69年にデルマークからデビュー。その後、恩師とも言われるビッグ・ウォルター・ホートンとの共演盤「BIG WALTER HORTON WITH CAREY BELL」や、愛息ローリーとの「SON OF A GUN」、ジュニア・ウェルズやジェイムス・コットン等との企画共演盤「HARP ATTACK」、95年の傑作ソロアルバム「DEEP DOWN」など、評価、人気共に高いアルバムを多数発表し、シカゴを代表するハーピストの一人に数えられています。70年代初頭にはマディ・ウォーターズのバンドへも参加していました。

今思えば98年のブルース・カーニバル、私はこの時キャリーを見る機会があったのですが、結局それを選択しませんでした。この頃のブルカニは日比谷野音で土日2日間の開催でした。確かこの年のトリは両日ともオーティス・ラッシュ。そして土曜日にキャリー・ベル、日曜日にサン・シールズとジョン・ハモンドが出演したのです。基本的にギターが好きな私はサン・シールズの出る日曜日を選んだのでした。ま、それはそれで仕方ないですけどね。なので私はキャリー・ベルのライブを一度も見ていないのです。

さて、このDVDです。これは昨年7月のシカゴ『ローザス・ラウンジ』、10月の『バディ・ガイ・レジェンズ』でのそれぞれバック・バンドを付けてのライブ、そして自宅での親子二人のセッションが納められています。キャリー・ベル自身は万全の体調ではなかったようですが、それでも椅子に腰掛けたままでの演奏ながら、味わい深いブロウを聴かせてくれます。年輪を感じさせる歌声も良いです。そしてローリーのギター! 少ない音数で‘ねっとり’とそして‘ドップリ’と攻めてきます。

さらに歌とギター、そしてハープの絡みがまた良いんです。これぞシカゴ・ブルースであり、まさに親子ならではの阿吽の呼吸でしょうか。「Leavin' In The Morning」のようなアップ・ナンバーも良いですが、やっぱり「Gettin' Up」や「Last Night」などのスロー・ブルースが格別。ローリーのギターが濃い!

そして自宅のソファーでの二人による和やかなセッションも、バンドでのディープさとはまた違う息づかいが感じられ、これもまたブルース! シンプルならではの深みが感じられます。

息子のギターをバックに歌い、ハープを奏でるキャリー。きっと幸せだったと思います。もちろんやり残したことは沢山あるかもしれません。でもそれはきっとローリーが受け継いでくれることでしょう。

キャリー・ベルさんのご冥福を心からお祈りいたします。

タラフ・ドゥ・ハイドゥークス

2007-05-06 11:49:58 | ワールド・ミュージック
先日(5月3日)に有楽町で観たタラフ・ドゥ・ハイドゥークス。ルーマニアのジプシー・バンドですが、これが圧倒的に素晴らしかったため、昨日(5月5日)も丸の内、有楽町へ足を運び彼等のライブに浸ってきました。

ちなみにこれは「熱狂の日」音楽祭というクラシックの祭典の、無料プログラムです。

まずは丸の内。丸ビルの隣に作られた大きなテントが会場。ゴールデンウィークということもあり大勢の観客が集まりました。開演前、テントの中とはいえ丸の内という一種独特の空気が残っていましたが、彼等が演奏を始めるとそこはもうタラフの世界です。

アコーディオンやヴァイオリンの音色、民族楽器ツィンバロムの響き、超絶的な笛の早吹き、さらにギター、ダブルベース、クラリネットが渾然一体となって押し寄せるその哀愁あるメロディーと強烈なリズムは、おそらく彼らジプシーの生活そのものであり、だからこそ説得力を持って聴く者に迫ってくるんだと思います。

そして情感溢れる歌声! 痺れました。この丸の内でのライブは、椅子席だったためか観客が上品と言うか、おとなしかったこともあり、彼等の演奏をじっくり堪能することができました。もちろんおとなしいとは言え、タラフの熱演に曲が終わるたびに溢れんばかりの拍手で答え、相当盛り上がっていましたけどね。

そして東京国際フォーラムの地上広場です。こちらはかなり狭い円形のステージ。そのステージを取り巻くようにもの凄い数の観客が集まりました。彼等の演奏が始まると同時に大きな手拍子がおこり、さらに高速ダンス・ナンバーでは一部の観客が踊りだしました。日本人もやるもんだなと思いながら、その幾人かの何やら素人離れした踊りっぷりと、その魅せ方にステージ前はディープな雰囲気に。これにはタラフのメンバーも上機嫌でノリノリのステージを繰り広げました。この熱気こそタラフの本領発揮と言ったところでしょうか。

終演後アンコールを求める拍手が鳴り止みませんでしたが、「次の出演者の準備があるのでアンコールはありません」的なアナウンスに敢え無く終了。しかしその後フォーラムの一角でタラフのメンバー数人が軽いセッションをしているのを目撃。ギターとアコーディオンと歌のみというほんの余興のようなものでしたが、マイクを通さない歌声は、また格別な味わいでした。

その後は同じくフォーラムの広場でハンガリーの民俗音楽グループ、ムジカーシュを観ました。このバンドは知らなかったのですが、CDを何枚も出している有名なバンドのようですね。

こちらはタラフに比べれば上品でしたが、素朴且つエネルギッシュでルーツ色豊かな素晴らしいステージを繰り広げてくれました。ゲストのマリア・ペトラーシュの歌声も美しかったです! そしてここでもステージ前で踊りまくる人達が、もちろん日本人。しかもタラフの時とは違う人達で、完全に型の有る踊りを数組の男女ペアが踊っていました。くるくる回ったり、足をパンパン叩いたり。あれはハンガリー・ダンスなんですかね? でもそのダンサー達のおかげもあってか、タラフ同様の盛り上がりと熱気に溢れる最高のライブでした。

どのステージも40分程度と無料にしては充分のボリュームがあり、丸一日ヨーロッパのルーツ・ミュージックにどっぷりと浸かれました。ありがとう!「熱狂の日」音楽祭! なんだかヨーロッパの音楽にかなり興味が湧いてきてしまいました…。




「熱狂の日」音楽祭

2007-05-04 11:43:02 | ワールド・ミュージック
TARAF DE HAIDOUKS / BAND OF GYPSIES

ゴールデンウィーク真只中。東京国際フォーラムでは「熱狂の日」音楽祭2007が開催されています。これはまさにクラシックのお祭り。お手軽なお値段でのコンサートが1日にいくつも行われ、それがゴールデンウィーク中続くのです。好みに合ったコンサートをチョイスしハシゴするのが楽しそうです。

さらに国際フォーラムの地上広場と丸の内周辺では、数々の無料ミニコンサートが楽しめます。私も無料ならばとばかりに金管五重奏や、ハープとヴァイオリンのデュオなどを楽しみました。でも私が一番楽しみにしていたのはタラフ・ドゥ・ハイドゥークスです。何度か来日も果たしているルーマニアのジプシー楽団です。この音楽祭は基本的にはクラシックのコンサートですが、今回のテーマは「民族のハーモニー」。そういう意味では異色ながら今回の顔とも言える、ジプシー軍団なのです。

タラフ・ドゥ・ハイドゥークスは、ルーマニアの首都ブカレストの南東、クレジャニ村出身のバンドで、色々な世代のメンバーで構成されています。デヴューは91年。映画「ラッチョ・ドローム」に出演したことから人気に火が付いたとか。現在ではジプシー音楽を代表する最強のバンドの一つに数えられているようです。

私はジプシー音楽には興味は有るもののなかなかライブにまで手が出せなかったので、無料万歳!と言わんばかりに、ついに本物のジプシーを堪能出来ると意気込んで行ってきました。


5月3日夕方4時過ぎ、東京国際フォーラムの地上広場には凄い数の人が集まっていました。そこへ、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの面々が登場。大所帯です。ヴァイオリンが4人いるし、アコーディオンが3人います。他にはウッドベースや笛的なもの。そして一番後ろには弦を木琴のようにバチで叩くツィンバロムと呼ばれる伝統楽器もありました。

その演奏はとにかく生半可なものではありません。「本物」とはこういうものか?と。異国情緒というよりかの地の血を感じました。それはある意味飲んだくれの音楽のようでありながら、個々の腕に染み付いたテクニックが強烈に光り、それらはまるで野放図のようでもありながら、一丸となってメロディーとリズムを押し寄せてきます。

そして歌が良い! 数人がリード・ヴォーカルを分けあっていましたが、年輪を感じさせる枯れた味わいから、脂の乗ったハリと艶のある響きまで、それぞれが素晴らしい声! 独特の情感を有楽町の空に轟かせていました。

さらに熱狂的に盛り上がるのが超高速のインスト・ナンバーの数々。これは本当に凄い! おそらくダンス・ナンバーだと思うのですが、これでどうやって踊るのか?と疑問に感じるほど、一種の曲芸のような速さで、我々日本人には手拍子するのが精一杯でした。恐るべしジプシー。

これは観光用のジプシー楽団とは違う、本物のジプシー・バンドです。こんな人達をクラシックの音楽祭に登場させてしまう主催者のセンスに脱帽です。でもジプシーの音楽はクラシックにも影響を与えたことや、今回の「民族のハーモニー」というテーマを考えれば、まさにドンピシャの人選であるかもしれませんね。

タラフ・ドゥ・ハイドゥークスは5月5日にも丸の内の特設ステージやフォーラムの地上広場に登場するそうなので、この日はタラフをハシゴしようかな?


*写真はタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの01年のアルバム「BAND OF GYPSIES」。解説によりますとこのバンド、デビュー以来、欧米や日本では人気を博していたものの、本国ルーマニアでは一般にはほとんどその実態が知られていなかったとか。正直な話、ジプシーと呼ばれる人達の現況やその歴史、時代背景を私はしっかり理解していないのですが、少なくともルーマニア本国においては、一般人からは関わりたくない、避けられるべき人達のようです。したがってタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの音楽も無視される結果になっていたようです。そしてこのアルバムはそんな状況を打破すべく、2000年12月に行なわれた母国の首都ブカレストでの公演を中心に収めたものです。ゲストにマケドニアのジプシー・ブラス・バンド、コチャニ・オーケスターも参加し、哀愁と興奮が交差する、血が沸き立つような演奏を繰り広げています。

こういう音楽を聴くと、その音楽の背景にある民族の歴史や時代背景を学ばなくてはいけないなと思わせられます。音楽だけ聴いてお気楽に興奮しているだけではいけませんね。反省…。