ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

アラン・トゥーサン・ライヴ!

2006-06-02 23:41:21 | ソウル、ファンク
6月1日、原宿のBLUE JAY WAYというライヴハウスへ、アラン・トゥーサンを
観に行ってきました。私は午後9時からの2ndステージを観てきました。
ミーハー魂を炸裂させて最前列ほぼトゥーサンの目の前の席で。

客席にはエルヴィス・コステロと中島美嘉さんの姿も有りました。
アラン・トゥーサンは上下ブルーのストライプのスーツで登場!
狭いステージにドーンとグランド・ピアノが有り、メンバーはトゥーサンただ一人。
いわゆるピアノ弾き語りですね。

前半で印象的だったのは、トゥーサンが60年代に作曲&プロデュースした名曲の数々。
まずはアーニー・ケイ=ドゥに提供した「A Certain Girl」と「Mother-In-Law」。
後者ではコーラスの部分を観客に歌わせ、なかなか盛り上がりました。
そしてローリング・ストーンズがカヴァーしたことでも有名な、
ベニー・スペルマンの「Fortune Teller」。まさかこの曲をトゥーサンの弾き語りで
聴けるとは! そしてリー・ドーシ-が歌った「Working In The Coal Mine」。
この曲では歌詞の一部を客席に歌わせようとしますが反応が悪く、
トゥーサンは残念そうな顔をして一旦曲を止めます。
でも直ぐに笑顔で続きを歌い始めたので、この辺は想像の範疇だったんですかね?

そして私がトゥーサン曲で最も好きな曲の一つである「Brickyard Blues」もやりました。
ホントに良い曲です。生で聴けて幸せでした。

中盤から終盤に2回に分けてステージに登場したのはエルヴィス・コステロ!
サポート・メンバー無しのたった2人の演奏はシンプル故に、かえって濃厚。
たしか合計7曲程歌ったと思いますが、なかでも私が感動したのは、
2人の新作にも収録されている「Nearer To You」。コステロの歌が素晴らしかったです。
そしてトゥーサンの名作「SOUTHERN NIGHTS」の中でも一際メロウで美しい、
「What Do You Want The Girl To Do?」がまた極上のデュエットで、ただただ感動でした。
「Yes We Can Can」もコステロとの共演で登場。メッチャ盛り上がりました!

アンコールは確か「Southern Nights」と「Night People」。
「Southern Nights」はスローとアップ・テンポと2回やりました。
スローでは声にエフェクトをかけ、オリジナルの雰囲気に近付けてるのが泣かせました。

そしてヴォーカル曲の合間にピアノのインスト曲も沢山披露してくれました。
ニューオリンズ・スタイルを基本に、次から次へと表情を変えて行くピアノの音色は
躍動感に溢れながら独特のメロウネスがあり、極上の「世界」を作っていました。

もちろんトゥーサンの歌も素晴らしかったです。高音の優しい声も良いですが、
いかにも響いてる感じでコクの有る低音も素晴らしかったです。

最後はみんなでスタンディング・オベーションですよ!本当に最高の夜でした。

ちなみに中島美嘉さんは、前半に「What A Wonderful World」の演奏中、
愛情溢れる紹介をされたものの、残念ながら共演は有りませんでした。


終了後にセット・リストを見る機会が有ったのですが、曲順等、微妙に違うような…。
1stステージとの共通セット・リストだったようで、その時の気分で少し変えてるのかも
しれませんね。

コステロとトゥーサンはアメリカをツアーする予定だそうなので、また日本にも正式な
2人のツアーで来て欲しいです。

(既に記憶が曖昧なので、曲目等間違ってましたらごめんなさい。)

コステロ&トゥーサン

2006-06-01 14:32:27 | ルーツ・ロック
ELVIS COSTELLO & ALLEN TOUSSAINT / THE RIVER IN REVERSE

5月31日に、渋谷タワーレコードへエルヴィス・コステロとアラン・トゥーサンの
サイン会に行ってまいりました。

まず3階で2人のコラボ・アルバム「ザ・リヴァー・イン・リヴァース」を購入。
そして地下の会場へ入り待つことしばし、で、お待ちかねの2人が登場!

2人ともアルバム・ジャケットの写真のような黒のスーツでバシっと決めて、
コステロは同じ飾りの付いた帽子も被っていました。

最初に短いスピーチが有ったものの、残念ながら演奏は無しで、純粋なサイン会でした。
私もドキドキしながらサインを貰い、英語はしゃべれないのでただ「サンキュー」のみ
言って帰って来ました。写真がそのサイン入りCDジャケです。

コステロは流石にロッカー的な毒の有るオーラを発していましたが、トゥーサンは
常に優しそうな良い人って感じでした。もちろんコステロも常に笑顔で優しそうでしたけど。


さて、このアルバム「ザ・リヴァー・イン・リヴァース」です。
もちろんカトリーナ被災後に録音された、2人のニューオーリンズに対する思いが
結実したアルバムです。プロデューサーは最近トゥーサンも参加した
「I BELIEVE TO MY SOUL」をプロデュースしていたジョー・ヘンリー。

第一印象では、1曲を除いて全てのリード・ヴォーカルがコステロなこともあり、
思ったよりコステロ色が濃厚で、ゲストにアラン・トゥーサン的な感じを受けましたが、
何回か聴いているうちに、トゥーサンのピアノが強烈に耳に残りだし、
曲もタイトル曲こそコステロ作でありながら、残りはトゥーサンの往年の名曲と、
トゥーサンとコステロの共作で占められてるし、なるほどコラボだなと納得しています。
ただ欲を言えば、2人のデュエット的な曲も聴きたかったな~と。

で、気になる曲目ですが、まず目を惹くのが「ASCENSION DAY」。
アラン・トゥーサンのピアノをバックにコステロが一人で唄うんですが、
これが素晴らしい!酒場的でブルージーな雰囲気が心に染みます。
作曲者には2人の他に今は亡きROY BYRD(プロフェッサー・ロングヘア)の名も。
言わずと知れたニューオーリンズ・ピアノの巨匠です。
この曲は彼の名作「TIPITINA」の改作ですよね?
私は勝手にそう解釈して感動していますが、違ってたらごめんなさい。
(そういえば、この曲のインスト・ヴァージョン的なものが、名コンピ
「OUR NEW ORLEANS」に「Tipitina And Me」として入ってますね)

そしてアラン・トゥーサン的、ニューオーリンズ・ファンクがカッコ良い2曲、
「TEARS,TEARS AND MORE TEARS」「WHO'S GONNA HELP BROTHER GET
FURTHER?」はリー・ドーシ-が歌ったアラン・トゥーサン作のファンキーな名曲です。
オリジナルはかのミーターズがバックを務めていたそうです。
本作では、オリジナルのような強烈な「もっちゃり感」はなく、前者はわりとロック的、
後者はトゥーサンらしいアダルトなニューオーリンズ・ソウルな感じです。
ちなみにこの後者が本作で唯一のトゥーサンによるリード・ヴォーカル曲です。
優しくてまろやかなコクの有る声が素晴らしいです。もっと歌って欲しかった…。

とは言え、「NEARER TO YOU」や「FREEDOM FOR THE STALLION」といった
トゥーサン作のスローナンバーを歌うコステロも流石に素晴らしく、
どことなく英国的な「THE SHARPEST THORN」の存在も面白いです。

多少不満的なことも書いてはみましたが、いやはや、良いですよコレ!2人に拍手です!
聴けば聴く程コラボレーションによる最高級の旨味が滲み出てくるようなアルバムです。

なお初回限定盤は30分程度の収録時間ながら、かなり秀逸なDVDが付いてます。
このアルバムのレコーディングにまつわるドキュメンタリーですが、
2人の思いと、このアルバムの輪郭が、より伝わって来ます。



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 06. 5.20 アラン・トゥーサン来日!