mola_circus モラを楽しむ

パナマのクナ族が着ているモラ(ブラウス)は、模様がまるで絵画のようです。いっしょにモラを楽しみませんか。

幾何学模様

2008-07-13 | 現地モラ
     とても手の込んだ幾何学模様です。
     上布でのっているオレンジの細さにびっくりします。

     

     オレンジ色が濃淡二色使われています。
     土台布が薄いオレンジ色、モラを四等分するために使われています。
     中央の十字の部分がそれです。

     次に臙脂がきます。実質の土台布です。

     臙脂の上に卍に色布が四色、アップリケされています。
     この時色布の幅を、上から乗せる黒を考えて幅広にアップリケします。

     卍の空間四箇所にも色布のアップリケが施されます。
     この時も上に乗る黒を頭に入れて幅広にします。

     普通はこの黒を掛けるだけで完成のモラが多いのですが、   
     このモラの場合はさらにこの上に濃いオレンジ色が掛けられています。

     細い、細いオレンジの幅です。

     このことで、このモラに緻密さと華やかさが生まれました。

     これが最初から計算されたとしたらすごいことです。

     細いといえどもオレンジを掛けるためにはそれなりに下にくる色に幅が必要になります。
     臙脂の上にもオレンジが掛けられているので、
     やはり最初から計算されたと見るべきなのでしょう。


     黒や臙脂のほかにはオレンジだけが上布として使えますが、
     黒の代わりのオレンジということではなく、
     又臙脂の代わりのオレンジということでもありません。
     上布としては、黒があり臙脂があってさらにオレンジを掛けるということなので、
     手がかかった分、モラに深みがあり、より華やかにもなります。

     こういう作品を見るとモラってすごいなーと思います。
コメント (4)
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