銀河後悔日誌、つぶやき

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破門の波紋

2010-04-21 00:16:20 | 大相撲観測日誌
 日本相撲協会の評議員になるには、年寄を襲名する必要がある。

 現在の襲名要件は、三役(小結以上)在位1場所・または幕内在位20場所・または幕内と十枚目合わせて在位30場所が必要。ただし、既存の相撲部屋を継承する場合に限り、幕内12場所・または幕内と十枚目合わせて20場所の在位でも認められる。さらに、これにも満たない場合であっても、理事会で承認されれば部屋の継承・襲名は可能である。部屋継承の要件で実際に年寄を襲名して部屋を継承したのは、今の宮城野親方しか例がない。

 これとは別に、相撲部屋を新設するにも要件があり、横綱または大関経験者・三役(関脇・小結)通算25場所以上在位・幕内通算60場所以上在位のいずれかに該当すれば、新たに部屋を興せる。この規定が出来た平成18年9月以降、まだ新設された例はない。実質的には、これ以上相撲部屋が増える可能性はほとんどないと言って良い。


 部屋を創設するかどうかはともかく、年寄の襲名要件さえ満たせば、誰でも襲名は可能である。しかし、年寄の数は105と昔から決まっている。65歳で停年を迎えるまでは、途中で退職して他人に譲る以外に、空席が発生しない。そうすると、簡単に襲名できるものでもないようだ。

 で、そういう在位の要件だけではなく、“審査”が出来そうだ。実際には襲名の際に理事会の承認が必要だが、これまでは否決された例が2件あるのみ。ほとんどは届けが出れば例外なく承認されて来た。これからは、襲名要件のみならず、人間も見ましょう、ということなのだろう。


 しかし、これは理事選挙で“裏切り者”が出たからではないか。実際には名跡が少なすぎて手当できず、有能な人材が廃業を余儀なくされている。それを、さらに厳格化してどうするつもりなのか。言っちゃ悪いが、土俵態度云々ということなら、貴乃花親方は現役時代どうだったんだい…と言いたい。


 で、また“裏切り者”のお話が出て来た。立浪さんが破門の可能性大だという。一門の名前になっている部屋を破門って言うのは、非常に恥ずかしい話なんだけど、お年寄たちはそれが当然だと思っているのだろう。

 無記名投票ってのは、名前を書かないだけではなくて、あとで誰が誰に入れたかで揉めないためでもあるわけだ。それを、あいつが入れたとか入れないとか調べるからおかしくなるわけだし、自分で誰それに入れた、と告白するからややこしいことになる。


 年寄の襲名要件に人間を見ようとするなら、ほとんどの親方衆が却下されるのではないか。そういう人たちが、何を審査するつもりなのか…。

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