「やめんかったらロックスター インディペンデントな仕事と生き方の発見ノート―YOU GOTTA BE Series」佐藤 タイジ/¥2,100 同友館
twitterにも書いたけれども正直編集については疑問に残るところが多いので、そういう意味では評価の難しい本なのだけれども、内容についてはタイジ節がそのまんま炸裂している。オレが愛するナチュラル・ボーン・ロッカー佐藤タイジがそのまま本文から溢れ出ている。
徳島のバンド少年時代からデビューに至るまでを基調として、現在の想いも織り交ぜながらタイジの生き方が縦横無尽に語られる。中には、例えば町田康とのエピソードに関しては実に際どい内容だと思うのだが、それをそのまま出せるのもタイジのキャラクターがあってこそなのだ。
あのライブでのタイジの語り口がそのまま生かされていて、面白くないわけがない。明らかに説明不足な部分がある一方で、“あふれ出る”ようなタイジの過剰な愛とパッションが本文から見えてくる。小滝橋通り時代のロフトのビルでセックスした話とかね。
タイジのトークはそれでいい。それがタイジだから。そしてそれはファンには必ず伝わるだろう。
しかし、それと本作りは違う。逆に言えば、それが編集の不在だと思うのだ。
ディテールでファンを納得させ、構成や注釈で佐藤タイジやtheatre brookをあまり知らない層にもアピールできる内容(構成)になぜできなかったのか、ということである。同社のシリーズ物の中のひとつとして刊行されたという意味で制約があったのかもしれないけれども、その点は非常に残念。
活動が再開した今年は、タイジとtheatre brookを盛り上げていかなきゃいけないのだ。
タイジとtheatre brookに武道館でライブさせるためにも。
あ、あと帯のイラストのモデルって望月さんが撮ったタイジかな? 何かそれっぽいんだが。
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