健太「もちろん勝ち越せなかったというのは非常に残念ですけど、まあポジティブに考えれば3連敗せずにですね、勝ち点3を積み上げることができたと。まあ非常に強豪相手3連戦だったんで、まあそこで勝ち点を……まあ3分けと一緒だという風に思えばですね、まあ気持ち的にも前向きになれるという風に思います」(
Sの極み 9月23日付け)
何と言うポジティブシンキングだろうか。
下らない批評(印象批評)に対しては、詭弁もどきのコメントさえやってのけ、批判からプレーヤーを守り、チームを鼓舞する。健太がやっているマネージメントとはそういうことである。
埼玉スタジアム2002で浦和レッズ戦。右大腿部ハムストリングス肉離れの藤本と、原因不明の体調不良で兵働がメンバーから外れるという苦しい布陣となった。またレッズサポーターの作り出すスタジアムの空気に対して、浮き足立ってしまったプレーヤーもいたようで、ここに来て「若い」ということが裏目に出たゲームでもあった。それでも浩太、純平がスタメンに入ったチームは、概ねこれまでの「自分たちの戦い方」を貫いて戦ったと思う。断じて、
<エスパルスは非常に人数をかけて奥深く守ってきている。>
わけでも、
<しっかりとしたディフェンスからカウンターで点を取って勝ち点を重ねてきてました。まあ今日もですね、非常に多くの人数をディフェンスにかけ、そしてディフェンスラインも非常に深いところでやってました。>
わけでもない。リーグも終盤に入って、この人は何を言っているんだろうか。ま、負けてしまえばナントカの遠吠えですが。
「ぱるちゃんたちは今が一番楽しい時期よね」みたいな意見もあるのかもしれないが、それも少し違う。「一番楽しかった」のは、健太のメッセージがサポーターやファンにも伝わり、ぐんぐんチームが成長していた去年の天皇杯から今年の7月あたりまでで、夏の無敗というのはある意味、想定の範囲で、当然の結果でもあった。
健太と若いチームには様々な節目があった。大きく分けると、ひとつには昨年の開幕から残留争いまで、そして天皇杯から夏の連勝までのふたつに分けることができる。その意味で、9月は総括のような「勝負の月」になったわけだが、結果は1勝2敗となった。ゲームを見続けているサポーター、ファンにとっては、その意味は伝わっているだろう。オレらは、まだこれからのチームだ。
今日は非常に残念な敗戦であったが、殊更、一喜一憂するほどのことではないだろう。これもチームがもうひとつ生まれ変わる契機と受け止めたい。鹿島戦でも書いたが、名将と強豪は勝ちながらチームを修正する。成長しつつあるチームは勝ち負けを繰り返しながら修正し、そして成長する。つまりは、いよいよ健太と若いチームも第3章へ、ということで。
これから健太は彼らに何とメッセージするのだろうか、楽しみでならない。万博のガンバ大阪戦も行く事にした。10月以降のエスパルスも注目である。
あと、兵働君の体調不良が気がかりだが。
(9月26日追記)
兵働の精密検査の結果が
発表された。3ヶ月の離脱(事実上の今シーズン絶望)はチームとしては痛過ぎる。もちろん、常に「チームに必要な選手」でありたいという兵働自身、この離脱は一番悔しいことだろう。
ただこの状況を乗り越え、総力戦の態勢を整えるのが健太とチームの仕事だ。アレシャンドレ、平松、浩太、そして真希には、前半戦から夏の連勝までの兵働を乗り越えるプレーを期待している。