土曜日。二度寝してしまい目が覚めると10時30分。どう考えても前半には間に合いそうにないけれども、ゲラの束を抱えて急いで鹿島へ向かう。
ちょうど前半終了直後に鹿島スタジアムに到着。天皇杯5回戦「
鹿島対清水」戦。
で、到着したときのスコアは…。
ん~よかった……負けてなくて。
で、ゲーム終了後のスコアは…。
前半には間に合わなかったけれども、見逃したゴールよりも見たゴールの方が多いのでよしとする。
はっきり言って真希の素晴らしきミドルシュートが決まるまでは先日の静岡ダービー並の停滞感が漂っていた。前線の空回り、腰の引けた両サイド……よく見れば左サイドは児玉ではなく山ちゃん。児玉は最終ラインで踏ん張っている。この大事な時に、岩下はどうしたんだ、岩下は(前日の練習で右肩の靭帯損傷)。このブログでは、清水の選手層の厚さはリーグでもトップクラスであることを去年から散々訴えているわけだが、さすがにこの期に及んで児玉のCBには驚いた。
ということで、この停滞感もある程度仕方がないところもあるのだけれども、同点ゴールとなる真希のシュートで流れは一変した(ように見えた)。いつものコールと歓声と怒号が渦巻いたスタンド。スコア的には馬鹿ゲームだが、ゲームとしては最高に面白かった。何しろ、相手は清水とは正反対のサッカー観を持つ文字通りの悪の帝国・鹿島、そしてそのホーム・スタジアム(ゲーム後、オリヴェイラ監督はレフリングについて長々と文句をつけていたが、そのレフリングはどちらかというと鹿島寄りだった感は否めない)。
ハーフタイムに健太はプレーヤーたちにこう檄を飛ばしたという。
「攻撃になったときビビるな!」
「守備はアグレッシブに戦っている。後半も続けよう」
「もっとやれるはずだ!どんどん勝負しろ!!」
もはや、やるべきことはやってピッチに送り出しているのである。「もっとやれるはずだ!」というのは当然で、「もっとやれる」はずのことができずに「ビビっていた」のが静岡ダービーからこの日の真希のゴールまでで、やっぱりそういうメンタリティには「ビビらずに、どんどん勝負しろ!!」というしかないのだ。
そして彼らはビビらずに打ち勝った。これは最高である。
健太「『11.1』(ナビスコカップ決勝)のリベンジというのをですね、『1.1』(天皇杯決勝)に果たせるように、全員でまた精進していきたいなという風に思ってます」(
Sの極み 11月15日付)
人間というものは希望がなければ死んでしまうものである。
11月1日と11月8日に目標を失ってしまったプレーヤー(とサポーター)は、再び目標と希望を手にすることができたのだろうか。きっとできたんだとゴール裏のスタンドで感じた。もう一度、目標と希望に向かって走り出すのである。
天皇杯準々決勝はFC東京と一ヵ月後。次はリーグ戦に戻って、23日に埼スタで、もうひとつの天敵・浦和戦。08シーズンも残り1ヶ月あまり。こうなると、僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない、のである。
ここのところ、仕事のモチベーションがどうも上がらなかったのも、たぶんこのせいだ。長い長い帰り路の電車の中でゲラと資料を一気に読み返す。
オレのモチベーションもようやく上がってきた。そろそろ年末進行だ…。