徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

劇的を越えて/第25節 名古屋戦

2013-09-16 05:02:19 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はアイスタで名古屋戦
3連休の初日ということで予想通り東名は横浜周辺で激混、だったら朝イチの便にしとけよとも思うのだが、結果1時間30分程度の遅れだったため永楽町で途中下車し時間通り到着できた。台風の影響もあるのだろうが結構な湿気があるものの、吹く風は涼しい。
何てったって15時キックオフである。一番好きな時間帯だ。
ホームの場合はゴール裏ではないから“並ぶ”必要はないとはいえそれでも東京からは早めに出掛けなければならないけれども、日帰りできて、ゲームを思い出しながら呑む時間もたっぷり(というほどはないけれども)時間があるというのがいい。しかしまだ9月も半ばということもあり、ピッチ内ではそんな呑気な状況ではなかったようだ。
強力なラドンチッチを抑え続けていた名古屋の新人DF牟田は両足が攣って途中交替してしまったし、そのラドンチッチもゲーム終了直後の挨拶が終わると(燃焼感と勝利の喜びもあっただろうけれども)センターサークルの近くでしばらく横になっていた。やはり24.55歳の清水と30.45歳の名古屋の平均年齢差(スタメン)の影響は時間を追うごとに明らかになっていた(まあ牟田とラドンチッチの年齢差は逆なんだが)。

この日のレフリーだった家本“研修”政明はプラスクオリティープロジェクトに忠実なレフリングで、名古屋サポーターにしてみればPKを流しやがってと思うだろうが、こちらにしてみれば名古屋のファウルは流しまくりアクチュアルプレーイングタイム(実際のプレー時間)を稼ぐ。
プレーヤーやスタンドの不満を全身で受けながらハーフタイムには警備員に守られた家本が、それでもゲーム終了後にはスタンドから野次も飛ばされずに消えていったのは、あまりにも劇的な勝利だったおかげだろう。

劇的な勝利は確かにその瞬間は至上の喜びでスタンドも盛り上がるのだけれども、シーズンを通して見れば実にあてにならない。過去2シーズンのアフシンのエスパルスというのは劇的な勝利が少なくなかった。しかし逆に言えばこれはチームの不安定の証明だった。
不安定にさせる要因はシーズン途中で一転、二転するチーム構成が大きかったと思うし、それは今シーズンも繰り返されたのだが、現時点で今年の夏の補強は成功だったと言える。バレーほどJでの実績はなかったとはいえ、それ以上にポストとしての技術の高いラドンチッチ、そして清水で実績を残していた元紀とタクの復帰が攻守に渡って自信と落ち着きを与えている影響は小さくない。
ただ、このゲームで唯一不満の残ったのは櫛引のアクティブに欠けたプレーだったのだが、これがこれまで西部、海人といった主力級を放出し続けてもJで最高レベルのGK陣を誇ってきた清水がいよいよ林を放出したツケだったと思うと皮肉なものである。

名古屋に先制点を獲られても、スタンドも決して悪い意味でヒートアップすることはなかった。近辺のAゾーンはメインの中でも特に野次の多いエリアだと思うのだが、自分たちのチームに対してネガティブな野次は少なかったと思う(しかし名古屋の阿部翔平はゲームを通して野次られ続けた)。
チームは以前のように失点して拙攻に陥るようなことはなかった。
そしてゴールを狙える雰囲気はスタンドにも伝わる。
途中交替で投入された村田が一度目の突破でシュートを失敗しても、二度目の突破で冷静に、そして最高のクロスを元紀に送った。焦れずにゴールを狙える形ができつつある。
時間帯こそ劇的だったが、ゴールは必然である。

次節は21日、ニッパツ三ツ沢球技場で首位横浜との対戦。前回、リーグでの横浜戦は最悪の3月に行なわれた。特別内容だったとは今でも思えないのだが、結果は“最悪の3月”の幕開けとなるものとなった。
首位で、ベテラン揃いの横浜があのときから大きく変わるということはないだろうが、今の清水がどこまでできるのかは興味深いし、楽しみだ。
しかし、残念ながらキックオフは15時ではない。

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