ファミリー劇場「人間の証明」最終回とその前、合わせて2話を再び見る。
じっくり見たせいもあるが、全編よく作り込まれたドラマだった。泣けた。
原作、映画版、竹野内版でも、棟居刑事の父親が助けようとした女=八杉恭子だったが、
ここではどうやらそうではない感じ。考えてみれば、イコールである偶然のほうができすぎているし、
このバージョンの解釈のほうが普遍性があるだろう。棟居役・林隆三のやさぐれ感、
八杉恭子役・高峰三枝子の銀幕のスタア感あふれる演技がひたすら素晴らしい。
隆三対高峰のクライマックス対決シーンでの両者の演技は、絶妙の距離感と視線の取り方、
隆三のセリフのたたみかけ方と、それを聞きつつ背を向けたまま(カメラは顔をとらえている)涙を流す
高峰の表情が絶品である。視聴者にとっての狂言回し、岸本加世子も難しい役をうまくこなしていた。
この手のドラマには、たいてい一人や二人うっとうしいキャラがいるものだが、早坂暁の脚本は何よりまずセリフが生きていた。さらにどのキャラにもいい面を持たせており、嫌悪感を抱かせる類のキャラがいないのも良かった。
それぞれの妻と愛人の仇、高峰三枝子のバカ息子役・北公次を追いつめる岸部シロー&中丸忠雄、
特に中丸は、単なるサラリーマン役なのに、「キイハンター」時や「大鉄人17」時のような颯爽たる描かれ方だった。
この当時は全般的にそうだが、通行人=エキストラではなく、本当にそこらへんを歩いている人が写っていて、しばしば素の表情で、俳優たちの演技に目を向けているあたりが牧歌的だ。渋谷のNHKと真正面で向き合うニューワシントンホテル(ジョニー・ヘイワードが宿泊していた設定)は、今とさほど変わっていない。
この作品が作られたのは26年前の'78年。
これは見ていなかったが、俺は同じ枠の「野性の証明」「青春の証明」をリアルタイムで見ていた。
この当時すでに熟年~老人で、今も生きている人は少なくなっている。
26年後の自分と周りのことを思うと、何だかものすごく切ない。
そう感じるのは、高峰三枝子、山村聡、稲葉義男、戸浦六宏など、故人が多く出演しているのもあるだろう。
ライブドアのオマリー監督といい、各世代ごとに思い出深い助っ人選手をピックアップしてみました感。
るれいさちゅわん
じっくり見たせいもあるが、全編よく作り込まれたドラマだった。泣けた。
原作、映画版、竹野内版でも、棟居刑事の父親が助けようとした女=八杉恭子だったが、
ここではどうやらそうではない感じ。考えてみれば、イコールである偶然のほうができすぎているし、
このバージョンの解釈のほうが普遍性があるだろう。棟居役・林隆三のやさぐれ感、
八杉恭子役・高峰三枝子の銀幕のスタア感あふれる演技がひたすら素晴らしい。
隆三対高峰のクライマックス対決シーンでの両者の演技は、絶妙の距離感と視線の取り方、
隆三のセリフのたたみかけ方と、それを聞きつつ背を向けたまま(カメラは顔をとらえている)涙を流す
高峰の表情が絶品である。視聴者にとっての狂言回し、岸本加世子も難しい役をうまくこなしていた。
この手のドラマには、たいてい一人や二人うっとうしいキャラがいるものだが、早坂暁の脚本は何よりまずセリフが生きていた。さらにどのキャラにもいい面を持たせており、嫌悪感を抱かせる類のキャラがいないのも良かった。
それぞれの妻と愛人の仇、高峰三枝子のバカ息子役・北公次を追いつめる岸部シロー&中丸忠雄、
特に中丸は、単なるサラリーマン役なのに、「キイハンター」時や「大鉄人17」時のような颯爽たる描かれ方だった。
この当時は全般的にそうだが、通行人=エキストラではなく、本当にそこらへんを歩いている人が写っていて、しばしば素の表情で、俳優たちの演技に目を向けているあたりが牧歌的だ。渋谷のNHKと真正面で向き合うニューワシントンホテル(ジョニー・ヘイワードが宿泊していた設定)は、今とさほど変わっていない。
この作品が作られたのは26年前の'78年。
これは見ていなかったが、俺は同じ枠の「野性の証明」「青春の証明」をリアルタイムで見ていた。
この当時すでに熟年~老人で、今も生きている人は少なくなっている。
26年後の自分と周りのことを思うと、何だかものすごく切ない。
そう感じるのは、高峰三枝子、山村聡、稲葉義男、戸浦六宏など、故人が多く出演しているのもあるだろう。
ライブドアのオマリー監督といい、各世代ごとに思い出深い助っ人選手をピックアップしてみました感。
るれいさちゅわん