3月12日(土) いちじ
未曾有の大惨事になってしまいました。昨夜、民放も、コマーシャルさえ放映することなく、報道せざるを得ないほどの、巨大地震と津波の映像。東北を震源としながらも、首都圏の脆弱さを露呈している現状に、テレビの前を離れられませんでした。
それは、今日も続きました。私たちのすむ所の揺れは、その後の余震でもたいしたことはありませんでした。だから、夜中には、一度くらいしか目を覚ますことなく、眠れました。娘とも、連絡は取れ、安心したこともあったと思います。何時もよりは早めに起床しました。夜中の間の、地震(余震)の回数と、その震源のあまりの広範囲さに、驚くというか、恐怖を感じました。日本列島の東半分が、あちらこちらで、軋んでいるような状態です。今までも大きな被害を受けた地域も、あちこちで、大きな揺れを観測していました。テレビのニュースにくぎづけです。
しかし、私たちがやるべきことは、昨日と同じように、今の生活を、私たちの農業を続けることです。今日は、出荷の日です。ヤマト運輸のホームページで調べると、東北地区以外は、遅配の可能性はあるが、中止ではありませんでした。出荷の準備です。私は、少し手伝ってから、田んぼに出かけました。一か所、刈り草がそのままだった田んぼです。間に合わなければしょうがないと思っていましたが、風も穏やかなので、燃してしまうことにしました。すぐ脇が、雑木林になっているので、こんな日でなければ、恐くて燃せません。林に近い方の草を寄せて、燃してしまい、林との間を開けてから、本格的に火をつけます。少々湿った所もあるが、よく燃えてくれます。すっかりきれいになりました。
午後は、肥料の運搬と散布です。昨日やれなかった田んぼも終わらせました。連れ合いは、出荷作業ですが、ヤマト運輸から、午前中には、千葉県内の配達に限り、集荷できないとの連絡がありました。昼食時には、東京都内も、配達できないから、集荷中止との連絡です。今日予定の九割が、出荷中止です。お客さんに連絡し、事情を話し、明日への延期をお願いしました。
私たちが、こんな日常の作業をしている間にも、地震と津波の被害は、次々と明らかになり、あるいは、次々と広がって行っていました。昼と、夕方、家に入ってみるニュース。そして、今、最も恐れる事態になろうとしています。原子力発電所です。来るべきものが来た、としか言えないことです。想定範囲内の地震や事故に対して、安全だと言い続けてきた、政府や、電力会社、経済界。そして、電気で支えられる「豊かな」生活を享受している市民(私たち)。しかし、事故とは、起こりうるから、事故なのです。人間が制御できないほどのものを、持ってはいけないと思っていたのですが、いま、その現実化が、進行しているようです。
なんとか、最小限で納まってくれるのを祈るのみです。