畑のつぶやき

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田んぼの準備

2023-05-29 17:03:29 | 農業の事

5月29日(月)

【朝から、しとしと雨が降ったりやんだり。その気になれば、外仕事もできないことないが、雨休みとする。草刈りで疲れた体にはよい休み。】

どこの農村でも、そうだったろうが、田植えは、総出のお祭りのようなにぎやかさだっただろうが、そこまでの準備は、きつい重労働だった。

ほとんどが、人の手で使う道具を使い、土を起こし、砕き、均平にする。全部手作業だ。道具はその地域や、土質、水入れの自由さなどにより、様々だと思うが、私の記憶では、三本鍬、平鍬が主な道具だった。

稲刈り後の乾いた田んぼを三本鍬で耕し、土を起こす。水を入れて、畔塗(畔付け)をする。平鍬で今までの畔の表面を削り、水で練った土をつけて塗り込む作業で、モグラやケラの穴をふさぎ、水持ちを良くする。耕した土は、水を入れて柔らかくして、三本鍬で打ったり引いたりして土を細かくし、平らに均しやすくする。土が細かく、やわらかく、どろどろになったら、水を張ってレーキ(トンボとかいう地域もある)で平らに均す(代掻き)。

こうした作業にどのくらいの時間がかかったのだろう。ようやく、田植えができるようになる。田植えは、田植え綱、線引き機、田植え枠などいろいろあるようだが、木の桟で作った六角形の田植え枠を転がして、他の表面に印をつけて、苗を植えていた。

時代的には、すでにエンジンをつかった機械もあったようだが、見た記憶はない。馬や、牛をつかって鋤やマンガ(馬鍬)で、田んぼ作業をする農家もあったが、それは、広い面積を経営する農家で、私の住む集落では、二件ほどだった(40戸ほどの内)と記憶する。

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