畑のつぶやき

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農繁期休暇

2023-05-27 18:55:45 | 農業の事

5月27日(土)

触れたこともあると思うが、私が小学校に通う頃には、1950年代だが、農村地域では、春の田植え時期と、秋の稲刈り時期には、一週間ぐらい、学校は休みになった。子供たちの保頓田の家では、稲作をやっている。そして、当時はすべて人の手作業での農作業だったので、米つくりという、ある程度まとまった面積で、同じ作業が集中する田植え時と、収穫作業の稲刈り時は、それこそ、猫の手も借りたいほどの忙しさだった。年齢が小さくとも、下の子供の面倒を見たり、子供達同士で遊ぶなど、忙しい大人の世話にはならずに過ごさなければならなかった。そんな時、小学校に入りたてであったとしても、それなりの労力であり、高学年になれば、大人並みの作業をする立派な担い手であった。

少しだけの米つくりしかしていない我が家でも、休みになると手伝いはしたし、家の仕事が終わると、親戚の手伝いに駆り出された。

苗は、田んぼに水を張った水苗代で作っていた。裸足で田んぼに入り、15センチ以上に育った苗を素手を泥の中に突っ込んで、苗取りをする。値を傷めないように丁寧に、しかし、スピードも求められる苗取り。根についた泥を田の水で洗い、陽よ握りほどにまとめ、藁で縛っておく。その日植える分を撮り終えたら、田んぼに運び、家族総出の田植えとなり、手の空いている親戚たちもみな手伝いに集まる。そんな田植えは、当時の農村のあたりまえの風景だったし、農村全体の春の生き生きしたエネルギー溢れるひと時だった。

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