ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

偽説 鼎の浦嶋の子伝説 その1

2010-03-12 21:06:11 | 寓話集まで
 陸の国、気仙沼の郷は緑なす山地に入り江深く風光明媚を世に知られたるところなり。  かの地に、浦嶋なる村落あり。鮪、鰹、秋刀魚、鮫等数多の水揚げある気仙沼市魚市場の真向かいにして、昆布若布牡蠣等養殖漁業と烏賊釣り、シラス(小女子)掬い網の沿岸漁業を生業にしたるところなり。浦嶋と称うも嶋に非ず。鼎ヶ浦(気仙沼湾の美称なり)に沿い、大島を望む地ゆえに名づくるか。  この地に、昔、男ありけり、名は詳ら . . . 本文を読む