ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

わたしは

2014-10-10 23:47:36 | 肯定する
わたしはわたしなのか わたしはわたしを手わたし あなたはわたしなのか   あなたはあなたなのか あなたはあなたへ過ぎ去り あれはあなたなのか   あれ 向こうにずっと向こうに 草原の先に   いっぽんの木が   あれはあなたなのか ひとりで 立っている   春から夏に 陽を受け たくさんの光を浴びて 呼吸し . . . 本文を読む

その迷宮は目に見えない

2014-10-10 23:15:46 | 肯定する
その迷宮は目に見えない 目に見える明白な迷宮は迷宮ではない ひとつも迷宮に見えない すみずみまでよく見とおせる 死角の無い四角い箱のような建築 それこそが迷宮 明白に目に見えるものしかないのに その底に潜んでいる謎 扉を開けたその向こうに流れる織り目(テクスト)   宝石箱 びっくり箱 パンドラの箱   ひとつも隠されていないのに 謎はひとつもない . . . 本文を読む