〈編集後記〉
◆震災から丸五年が経過した。復興は進んでいる。もちろん、均等に、ではない。いつまで復興は続くのか。この時点で完了と言えることは、恐らく、ない。しかし、いつか、他所で、別な深刻な災害が起きて、関心も、支援もそちらに向かうことになる。熊本の地震の後に、また、どこかで災害が起きてしまうと、東北への関心は、必然的に薄れていく。ある時気づくと、復興の事業はいつのまにか終わっていた、ということになる。復興しえなかった人は、そのまま取り残されていく。復興できた人は、ひょっとすると震災以前以上に繁栄してしまう。栄枯盛衰は、震災があってもなくても、世の常であった。今後も、恐らく、そういうことに変わりはない。成長するひとは成長するし、老いる人間は老いる。個別に終わりは訪れる。
◆戦後も、いつのまにか、終わった、と言えばそうだし、終わってないと言えばそうだし、というような。 (千田基嗣)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます