お天気雨
雲の隙間から明るい日差し
ぱらぱらと落ちる雨粒
道化が笑う
ひとびとの面前で
精一杯
バカなことを言うおどけ廻るわざと虚仮る
ひとびとは
道化に踊らされ笑わされて
語ることのできない記憶を
語ることのできない感情を
道化が怒る
激しく憤る
ひとびとは
道化に誘われて
怒る
語ることのできない怒りを露わにする
怒っているうちに
封印した奥底の記憶が奥底の感情が口をついて出て
あたかも雲のように散り霧のように消える
かのように
道化が泣く道化が泣く
ひとびとが
踏み出すために泣く
子どもたちのために泣く
明日のために泣く
お天気雨の向こうに
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます