ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

エッセイ 夢を紡いで

2010-03-07 14:59:42 | エッセイ
人間の一生の中で、不幸ではない期間は長くあるとしても、ああ、この今、私は幸福だと感じられるときというのは、滅多にないだろう。そういうごく短い幸福なときを過ごすことができたのが、12月18日の月曜日だった。
仕事しながら、

♪きみの心の奥深く
 きれいに澄んだ空がある♪

これらの言葉が、メロディーとともに、浮かんでくるのを押さえることができない。
 12月15日(金)~17日(日)、中央公民館ホールにて、気仙沼演劇塾うを座の第2回公演、ミュージカル「夢つむぎの詩」を上演し終えた翌日である。
 スタッフの一員として、仕事をしながら、準備に追われ、連日、午前2時、3時就寝が続いた。睡眠不足で、いささか、神経が麻痺していただけかもしれない。
 昔懐かしい童謡、唱歌を歌い、踊り、そしてお芝居をする子どもたち、そして、作家で演出家の壤晴彦さんとそれを支えるプロとアマチュアのスタッフたち、かれらが、ぼくたち、気仙沼地域の人間に与えてくれるもの。その大きさに、感動している。
 実は、そのスタッフの端くれにぼくもいるわけで、その有難さ。
 文化を創造することとは、文化を伝えることであり、文化を伝えることとは、文化を創造することである。
 壤さんが「夢つむぎの詩」に込め、うを座のこどもたちが、ステージの上で表現したこのメッセージを、二十一世紀においても伝えて行く努力に加担することが、ぼくの使命であると念じている。
 過去から断絶した未来に希望があるのではなく、過去から続く未来にこそ、希望があるのだ。

♪夢の時代がきっと来るでしょう
 希望の時がきっと来るでしょう♪

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